がん治療の根本を変える最前線とは??

Nick 2016/06/05 製薬

~ここまで来た!進化する新薬の魅力~

近年、「がん免疫療法」の出現により、新たながん治療に期待が寄せられ、多くの製薬企業でがん領域での経験者を募集しています。今、特に注目すべきがん治療とは一体何でしょうか?

従来の治療法との違い

従来のがん治療法は、三大療法と呼ばれる「薬物治療」「手術」「放射線治療」が主流でした。これらはがん細胞を直接攻撃する化学療法ですが、がん細胞が薬剤への耐性を持つものへと変化してしまうことや、正常な細胞も攻撃してしまうという課題がありました。

しかし、そのような課題を打ち破るべく、2014年9月に世界初の画期的な抗体薬として、小野薬品工業と米ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMS)が共同開発した「オプジーボ」が発売されました。この薬品は、がん細胞によって制限されてしまった自己免疫を回復させ、自分自身の免疫力でがん細胞を死滅させるものです。

この新しい動きに他社の参入も始まっており、米メルク、アストラゼネカ、ロシュ・中外製薬連合、米ファイザー・独メルク連合が動きを活発化させています。

新治療の課題

注目されている新しい治療法には、まだ以下のような課題が残されています。

治療効果が表れるまでにある程度の期間がかかる(数か月と見積もられている)
活発化した免疫システムが自分自身の細胞を攻撃してしまう可能性がある
どのような人にどれほどの効果があるかはまだ不明確
がんが転移している部位によって、免疫療法の効果が異なる

これらの課題は、今後の臨床試験で確かめる必要があると考えられています。しかし、自己免疫力を使ってがん細胞を攻撃するという作用は、これまでの抗がん剤とは比べものにならないほど適用可能な範囲が広いと言われています。

まだまだ進化するがん治療

患者の遺伝子を治療前に調査し、どの薬を使えば有効かが把握できる技術も発達してきています。技術が進めば進むほど、個別向けのオーダーメイド医療の動きが加速化しますが、同時に医薬品企業にとっては多種多様な治療や医薬品開発が必要となり、薬の開発費も増大します。その結果、薬価が高くなり、せっかくの新薬を投与しづらくなるという問題も併発しますので、今後解決すべき課題もまだ残っています。

しかしながら、がん治療の目覚ましい進化は今後も目が離せません。

2015年にメガファーマのノバルティスファーマがGSKのオンコロジー事業を承継したことをはじめ、オンコロジー領域を他の領域と差別化し、独自の部署を立ち上げるなど、がん治療に力を入れる企業も増加しました。

リウマチ治療のヒュミラで有名なアッヴィ合同会社や、2015年にこれまでの常識を覆す治癒率90%以上というC型肝炎治療薬ソバルディを登場させ、薬効業界を賑わせた、ギリアド・サイエンシズも次に注力しているのが、領域の一つとしてオンコロジーをあげています。

実は、日本人の中でもがんは一番多い病気と言われている為、この領域での開発は長く注目されております。2016年もがん治療の最前線で何が起こっているか、今後のブログでも紹介していきます。