ブログ記事一覧に戻る
オフィスで法律関係の資料を確認する女性弁護士

弁護士のワークライフバランス|労働時間・年収・転職先別に徹底比較

​監修:企業法務・国際法務の実務経験を持つ弁護士

「毎日のように深夜まで書面作成に追われ、休日も案件対応で終わってしまう」
「この働き方をあと何年続けられるのか」
「今の事務所でパートナーを目指すキャリアが自分に合っているのか」

と、日々の業務に追われながら将来の働き方に悩む弁護士の方は少なくありません。

特に若手から中堅にかけては、キャリアやライフステージの変化をきっかけに、ワークライフバランスを見直したいと考える場面も増えてきます。一方で、「弁護士=激務」というイメージは一律ではなく、所属先や専門分野、キャリアステージによって働き方を大きく変えることも可能です。

本記事では、企業法務・国際法務の実務経験を持つ弁護士、およびエイペックスのリーガル専門コンサルタントの監修のもと、弁護士のワークライフバランスの実態から働き方と年収の関係、改善方法や転職のポイントまで体系的に解説します。

要点サマリー(30秒)

  • 弁護士は激務になりやすい職種ですが、所属先や専門分野によって働き方は大きく異なります

  • 大手・外資系企業のインハウスや専門特化型の法律事務所では、働きやすさと専門性を両立できる選択肢があります

  • ワークライフバランスは、勤務時間だけでなく、深夜・休日対応や予定の立てやすさも含めて判断することが重要です

  • 年収とワークライフバランスには一定のトレードオフがありますが、英語力や専門性を活かすことで両立できるケースもあります

  • インハウス転職では年収が下がる場合もありますが、賞与・福利厚生・退職金などを含めた総合的な待遇や生活の質まで踏まえて判断することが重要です

弁護士のワークライフバランスは悪い?実態を解説

結論からいうと、弁護士はワークライフバランスを取りにくい職種です。特に法律事務所で企業法務を担う弁護士は、クライアント対応や案件の締切、突発的なトラブル対応の影響を受けやすく、長時間労働につながることがあります。

一方で、弁護士の働き方は一律ではありません。まずは、弁護士の労働時間の傾向と、激務になりやすい背景を確認しましょう。

弁護士の労働時間はどれくらい?平均値と働き方の実態

日本弁護士連合会の「基礎的な統計情報(2023年)」によると、弁護士全体の年間労働時間は平均2,143時間です。年間240日勤務と仮定すると1日あたり約8.9時間となり、労働政策研究・研修機構(JILPT)が示す日本の一般労働者の年間総実労働時間(1,962時間)を181時間上回ります

ただし、弁護士の働き方は年間の総労働時間だけでは判断できません。案件の進行状況によっては、平日夜間や土日祝日の対応、締切前の集中的な稼働が発生し、予定を立てにくい場面も少なくありません。

そのため、弁護士のワークライフバランスは残業時間だけでなく、深夜・休日対応の頻度、業務予定の予測可能性、休暇の取りやすさ、働く場所や時間の柔軟性まで含めて総合的に判断することが重要です。

出典:日本弁護士連合会「基礎的な統計情報(2023年)」 5-3「弁護士の労働時間/労働時間の内訳」、労働政策研究・研修機構 (JILPT)「データブック国際労働比較2025

なぜ弁護士は激務になりやすい?主な理由

弁護士の働き方は、特に企業法務を扱う法律事務所の場合、次のような理由から長時間労働につながりやすい傾向があります。

  • 案件ごとに期限があり、短期間に業務が集中しやすい
    取引のクロージング、契約交渉、緊急相談、裁判期日などにより、予定外の対応が発生することがあります。

  • クライアントや海外関係者のスケジュールに合わせる必要がある
    迅速な判断や対応が求められ、海外案件では時差により早朝・夜間の会議や連絡が生じる場合もあります。

  • 稼働時間が売上や評価に反映されやすい
    タイムチャージ方式を採用する事務所では、案件に費やした時間が売上に直結します。特に若手弁護士は、稼働時間が評価に反映されるため担当案件や業務量を自ら調整しにくい環境です。

  • 働き方と収入が連動しやすい
    業務委託契約のもと個人事業主として働く弁護士の場合、担当案件数や稼働時間が報酬に反映されやすくなります。そのため、業務量を抑えることが収入や将来のキャリア機会とのトレードオフになることがあります。

特に激務になりやすい弁護士の業務分野

弁護士の業務負荷は、担当する案件の規模や緊急性、関係者の多さなどによって大きく異なります。特にM&Aやファイナンスなど、取引期限が厳しく短期間に対応が集中しやすい分野では、長時間労働になりやすい傾向があります。

  • M&A・組織再編
    法務デューデリジェンス、契約書のドラフト・レビュー、交渉対応など短期間で大量の業務を進める必要があります。依頼時点で取引スケジュールがタイトなことも多く、案件終盤には深夜や休日の対応が続くことも珍しくありません。

  • ファイナンス・ファンド案件
    融資、投資、ファンド組成など、期限が厳しい取引に対応することが多いのが特徴です。長文かつ専門性の高いドキュメントを、短期間で作成・レビューすることが求められます。金融機関、投資家、海外の関係者などの稼働時間に合わせた対応も発生しやすく、M&Aと同様に早朝・夜間や休日の対応など業務負荷が高い傾向です。

日本組織内弁護士協会(JILA)のアンケートでは、現在の勤務先を選んだ理由として、59.0%(209名)が「ワークライフバランスを確保したかったから」と回答し、全選択肢の中で最も多い結果となりました。 企業内弁護士にとって、ワークライフバランスが勤務先を選ぶうえで重要な要素の一つであることがうかがえます。

出典:日本組織内弁護士協会(JILA)「企業内弁護士に関するアンケート集計結果」(2026年3月実施、有効回答数354名)

弁護士のワークライフバランスを比較【法律事務所の場合】

法律事務所のワークライフバランスは、所属する事務所の規模や国内・外資系といった違いだけでなく、担当する専門領域によっても大きく異なります。ここでは、国内大手・外資系法律事務所の働き方と、専門領域ごとの違いを比較します。

国内大手法律事務所(大手渉外事務所)の働き方

  • 複数の弁護士がチームで案件に対応する体制が多い

  • 複数案件を同時に担当することが多く、案件の進行状況によって業務量が変動しやすい

  • セクション制などにより担当領域が分かれる一方、若手のうちから幅広い案件を経験できる事務所もある

  • 若手弁護士に対する教育・レビュー体制が比較的整っている

  • 案件の締切やクロージング前には業務が集中し、夜間・休日の対応が必要になる場合がある

外資系法律事務所の働き方

  • 成果主義のもと、高い専門性に加えて、アウトプットの質とスピードが継続的に求められる

  • 国際案件や海外関係者との協働が多く、英語での対応が日常的に発生する

  • 海外との時差により、早朝・夜間の会議や連絡が必要になる場合がある

  • 事務所や担当案件によっては、国内大手法律事務所とは異なる働き方ができるケースもある

なお、近年は法律事務所でもリモートワークなど柔軟な働き方を導入する動きがあり、同じ国内・外資系でも事務所やチームによって実際の働き方には差があります。

専門領域別の働き方の違い

法律事務所では、所属先だけでなく、担当する専門領域によっても繁忙期の発生パターンや業務予定の見通しやすさが異なります。

  • M&A・組織再編の働き方
    取引の進行に合わせて業務量が大きく変動しやすく、クロージング前には対応が集中します。案件の状況によっては、急な修正や関係者対応によって夜間・休日の稼働が必要になることもあります。

  • ファイナンス・ファンド案件の働き方
    取引の期限や関係者のスケジュールに左右されやすく、案件ごとに繁忙の波が生じます。海外の関係者が関わる案件では、時差を踏まえた対応が必要になる場合もあります。

  • 知的財産・労働法・独占禁止法の働き方
    M&A等に比べると1件あたりの案件規模が小さめで、法的調査や書面作成のための時間を見通しやすい傾向があります。ただし、訴訟、当局対応、緊急性の高い労務案件などでは、短期間に業務が集中することがあります。

  • 一般民事・刑事の働き方
    裁判期日を軸に予定を立てやすく、土日祝日の休みを確保しやすいケースがあります。一方で、依頼者対応、証人尋問の準備、緊急の相談などにより、夜間・休日の対応が必要になる場合もあります。

弁護士のワークライフバランスを比較【インハウスの場合】

大企業を中心とするインハウス弁護士は、企業との雇用契約のもと、就業規則や勤務制度に沿って働きます。法律事務所と比べて業務時間や休日を見通しやすく、在宅勤務やフレックスタイム、休暇制度などを活用できる企業も多くあります。一方で、企業規模や法務体制、事業内容によって業務量や働き方には差があります。

大企業のインハウスの働き方

  • 就業規則や勤務制度に基づいた勤務が基本で、自社が依頼主であるため業務の優先順位を調整しやすい

  • 契約書の審査・作成、法務相談、コンプライアンス対応など幅広い業務を担う

  • 事業部門や経営層と日常的に連携し、法的な対応だけでなく関係者との調整も行う

  • 在宅勤務やフレックスタイムなど、柔軟な働き方を導入している企業も多い

  • 海外事業やM&A、少人数の法務体制では、繁忙期に業務が集中する場合がある

外資系企業のインハウスの働き方

  • 高い専門性に加え、成果やスピードを重視する環境が多く、自律的な業務遂行が求められる

  • グローバルチームや海外拠点との協働が多く、英語を使う機会が多い

  • 本社主導で策定されたグローバル方針やポリシーを、国内の事業環境に合わせて展開・運用する役割を担うケースがある

  • グローバル会議などへの参加により、早朝・夜間のオンライン会議が必要になる場合がある

スタートアップのインハウスの働き方

  • 成長フェーズによって、法務に求められる役割や業務量が大きく変わる

  • 法務部門が確立されていないケースも多く、一人法務や少人数体制で幅広い業務を担当することがある

  • 契約、資金調達、ガバナンス、労務など、複数の領域を横断して対応することが求められる

  • 事業成長や資金調達などの重要な局面では、業務量が増加し、スピード感のある対応が必要になることがある

  • 法務組織の立ち上げや業務フロー・ルールの整備など、ゼロから仕組みづくりに関われる機会がある

  • 若手の場合は教育体制が十分に整っていないこともあり、実務を通じて幅広い経験を積むことが求められる

ワークライフバランスを重視すると弁護士の年収は下がる?

洞察提供者

コンサルタントの写真

佐々木 愛
Apex法務・コンプライアンスチームに所属するシニアコンサルタント。大手・外資系法律事務所のみならず、金融からリーガルテックまで幅広いインハウスポジションを担当。丁寧なコミュニケーションと一貫したサポートにより、事務所・事業会社ともに多くの紹介実績を持つ。

結論からいうと、弁護士の年収とワークライフバランスには、一定のトレードオフがあります。特に高い報酬を得やすい法律事務所では、案件の難易度や緊急性、稼働時間に応じて業務負荷が高くなります。

一方で、ワークライフバランスを重視したからといって、必ずしも年収が大きく下がるわけではありません。専門性や英語力などの強みを活かし、働き方を改善しながら一定水準以上の年収を維持・向上させる弁護士もいます。

では、勤務先によって年収とワークライフバランスはどのように変わるのでしょうか。

国内大手・外資系法律事務所、インハウス、外資系企業法務、スタートアップの弁護士について、年収水準、ワークライフバランス、向いている人を比較した一覧表

国内大手・外資系法律事務所は、若手の段階から高い報酬を得やすい一方業務負荷も高くなりやすい傾向があります。

大企業のインハウスの場合、法律事務所と比べて基本年収が下がる場合もありますが、賞与や退職金、充実した福利厚生、在宅勤務や休暇の取りやすさなど、総合的な待遇や生活の安定性から転職先に選ぶ弁護士も多くいます。

また、スタートアップでは基本給が抑えられることがある一方、裁量の大きさや法務責任者への早期のキャリアアップ、株式報酬による中長期的なリターンを見込める点に魅力を感じる人も少なくありません。

インハウスへの転職で年収はどれくらい変わるのか

法律事務所からインハウスへ転職する場合、特に四大法律事務所や外資系法律事務所で高い報酬を得ている弁護士は、基本年収が下がるケースが一般的です。

一方で、スタートアップの法務責任者、上場企業の法務役員、外資系企業の法務などでは、年収1,500万〜2,000万円超のオファーも十分あり、年収を大きく下げずに働き方を改善できる可能性もあります。

エイペックスの採用支援実績では、法律事務所からインハウス転職時の年収はおおむね以下が目安です。

  • 四大法律事務所・外資系法律事務所出身(PQE〜5年程度):年収900万〜1,300万円程度

  • その他の法律事務所出身(PQE〜5年程度):年収600万円~1,100万円程度

  • ミドル層(PQE6〜10年程度):年収1,500万円前後まで(外資系はそれ以上の場合あり)

  • ミドル〜シニア層(PQE6年以上):年収1,200万〜2,000万円超(外資系ヘルスケア企業のシニアカウンセルなどの場合)、年収1,000万円~2,000万円程度(スタートアップの場合)

  • シニア層:年収2,600万〜3,500万円程度/RSUやストックオプション込みで年収4,000万円規模の場合あり(外資系企業のCLO・Head of Legalの場合)

特に外資系企業では、英語力、クロスボーダー案件の経験、マネジメント経験が年収を左右しやすい要素です。経験や専門性が合致すれば、法律事務所から転職しても高い年収を維持・向上できる可能性があり、将来的に法務責任者やグローバルポジションを目指すことも可能です。

また、インハウス転職はキャリアアップの可能性のほかに、ビジネスへの近さや生活全体の充実度も魅力の選択肢です。額面年収だけでなく、賞与や福利厚生、退職金などを含めた総合的な待遇を確認するようにしましょう。近年では、弁護士としての副業(個人受任や外部顧問など)を認める企業も増えており、専門性を活かして社外での活動を継続できる機会も広がっています。

詳しい弁護士の転職市場動向については、弁護士市場はいま、どう動いているのか?|Apex独自データで読み解く転職市場の現在地をご覧ください。

実際の求人から年収とワークライフバランスの関係を見る

弁護士がワークライフバランスを改善する方法

ワークライフバランスを改善する方法は、転職だけではありません。現職でも、M&Aや海外案件など突発的な対応や深夜対応が多いチームから、比較的スケジュールを立てやすい訴訟分野や企業への出向などに担当を変えることで、働き方を見直せる場合があります。

ただし、担当分野を変える際は、働きやすさだけでなく今後のキャリアへの影響も考えることが重要です。これまで培った専門性を活かしにくくなったり、新たな分野の知識を身につけたりする必要がある一方、複数の専門分野を経験することが長期的なキャリアの強みになるケースもあります。

まずは、現職で業務量を調整できる余地があるか、働き方を変えられる可能性があるかを確認しましょう。それでも改善が難しく、長時間労働が組織文化として定着している、将来のキャリアパスに魅力を感じられないといった場合は、転職も選択肢になります。

その場合は、「どのような環境ならワークライフバランスを改善できるか」を明確にしたうえで、勤務先や働き方を比較することが大切です。

ワークライフバランスを重視して転職先を選ぶ際は、「現在の所属先よりも楽そう」というだけで判断しないことが重要です。年収、業務の専門性、働く時間や場所の柔軟性、将来的なキャリアの広がりなど、自身が何を優先したいのかによって選択肢は異なります。

一般的にワークライフバランスを重視する場合、

  1. 大企業のインハウス

  2. 外資系企業の法務部

  3. ワークライフバランスを見直せる法律事務所

  4. スタートアップ・ベンチャー企業の法務(成長フェーズによる)

が、転職先の候補として挙げられます。

1. 大手企業のインハウス

法務組織・教育体制が比較的整っており、チームメンバーから学びつつ経営陣や事業部門に近い立場で専門性を磨ける環境です。育児や介護などのライフイベントにも備えながら、長期的に安定したキャリアを築きたい人にも向いています。ただし、社内調整や合意形成に時間がかかることもあるため、案件を自身の裁量でスピーディーに進めたい人には、もどかしさを感じる場合があります。

年収水準を維持しながら、ワークライフバランスを重視したい弁護士におすすめの選択肢です。成果・専門性重視で個人の能力を発揮したい人や、英語力を活かしてグローバルな環境でキャリアを広げたい人にも向いています。一方で、グローバル本社との折衝能力や、高い自律性と即戦力性が求められるため、自身の志向とのフィットも重要です。

3. ワークライフバランスを見直せる法律事務所

法律事務所で働き続けながら負担を抑えたい場合は、専門性を活かせる事務所への転職も選択肢です。英語力、税務・会計(税理士や会計士のダブルライセンス)、金融規制、データ保護、知的財産などの強みがあれば、専門特化型のブティックファーム等で案件数だけに依存しない働き方を目指せる可能性があります。また、四大から外資系事務所に転職することで、稼働時間を減らしながら年収をある程度維持するという選択をする弁護士もいます。

弁護士としての専門性や裁量を維持したい人に向いていますが、実際の稼働状況は事務所や担当案件によって異なるため、転職前に確認が必要です。

大きな裁量を持ち、経営や事業の成長により近い立場で関わりたい弁護士におすすめの選択肢です。幅広い法務経験を積みながら、自ら仕組みをつくることにやりがいを感じる人にも向いています。ただ、少人数体制や一人法務で業務範囲が広くなりやすいため、働き方の改善を最優先する場合は慎重な見極めが必要です。特にインハウス転職がはじめての場合は、法務部の体制、外部法律事務所の活用状況、経営層の法務への理解を確認しておく必要があります。

転職先を比較する際に確認したいポイント

ワークライフバランスを目的に転職する場合は、求人票に記載された制度だけでなく、法務部門や所属チームにおける実際の運用状況を確認することが重要です。特に、以下の点を比較しましょう。

  • 法務部門や所属チームの人数、役割分担

  • 通常期・繁忙期の業務量と、深夜・休日対応の頻度

  • リモートワークやフレックスタイムの実際の利用状況

  • 一人法務か、休暇中に業務を引き継げる体制があるか

  • 外部法律事務所や社内の他部門からサポートを受けられるか

  • 基本年収だけでなく、賞与・福利厚生・退職金などを含む総合的な待遇

制度が整っていることと、実際に利用しやすいことは同じではありません。面接や転職エージェントを通じて、入社後の業務量や働き方を具体的に確認するようにしましょう。

年収・専門性・働き方の希望に合う転職先について、専門コンサルタントに相談する

ワークライフバランスを改善した弁護士の転職成功事例

ここで、エイペックスの転職支援サービスを利用してワークライフバランスを改善した弁護士の転職成功事例を2件ご紹介します。年収よりもチーム体制や柔軟な働き方を優先したことで、長期的なキャリア満足度を高めた事例です。

①年収2,500万円のオファーより、成長環境と持続性を優先した転職事例

転職者
30代前半女性
経歴
大手外資系法律事務所のシニアアソシエイト(コーポレート)
転職先
大手外資系ヘルスケア企業のリーガルカウンセル(マネージャーレベル)
年収の変化
2,500万円→1,500万円
転職の理由
女性として今後のライフイベントも見据え、長期的に働き続けられる環境へキャリアを移したいと考えたため
選考結果
大手外資系メーカー、大手日系エンタメ企業、大手外資系ヘルスケア企業の3社から内定(1社から2,500万円、2社から1,500万円のオファー)
転職先を選んだ決め手
チームから学べる体制、ハイブリッド勤務・フレックス勤務の活用しやすさ、英語力を活かせる環境

担当コンサルタント(佐々木 愛)からのコメント

「大手外資系法律事務所でコーポレート業務に携わっていた30代前半の弁護士が、今後のライフイベントも見据え、働き方を見直すためにインハウス転職を決めた事例です。選考では3社から内定を獲得し、そのうち大手外資系メーカーからは年収2,500万円という高水準のオファーを受けました。

一方で、大手外資系メーカーではスタンドアローンで幅広い業務を担う体制であり、はじめての事業会社への転職では業務負荷やキャッチアップの面で不安が残る選択肢でした。最終的には、年収1,500万円の大手外資系ヘルスケア企業を選択しましたが、ヘルスケア業界未経験でもチーム内で知見を得ながら業務に携われること、ハイブリッド勤務・フレックスタイムが活用できること、留学経験や語学力を活かせる点を評価しました。

インハウス転職では、額面年収だけでなく、法務チームの体制や働き方の実運用、将来的に積める経験を総合的に比較することが重要です。本事例は、短期的な年収よりも、持続可能な働き方と中長期のキャリア形成を優先した成功例といえます。」

②フルリモートを実現したインハウス転職成功事例

転職者
30代後半女性
経歴
大手外資系IT企業のリーガルカウンセル
転職先
大手外資系ヘルスケア企業のシニアリーガルカウンセル
年収の変化
3,000万円→1,500万円
転職の理由
会社の在宅勤務ポリシーが変更となり、柔軟な働き方および首都圏以外に居住できる環境を求めていたため
選考結果
複数の企業が興味を示したが、首都圏以外の居住がネックとなった。交渉の結果、大手外資系ヘルスケア企業から年収1,500万円のフルリモートの特例オファーを獲得
転職先を選んだ決め手
柔軟に働ける環境(フルリモート・フレックス)、法務部長との相性、英語力を活かせる環境

担当コンサルタント(金谷 梨加)からのコメント

「『リモートワークを継続しながら、遠方の自宅を拠点に働ける環境』を希望して転職活動をスタートされた事例です。

四大事務所と大手事業会社での経験を持つ市場価値の高い弁護士でしたが、遠方居住を認める企業は限られており、希望条件との両立が大きな課題でした。特に外資系企業では、リモートワークを含む就業ポリシーがグローバル本社主導で決定されるケースが多く、当初は転職先企業からも遠方居住は認められないとの回答でした。

そこでエイペックスは、採用企業のリーガルヘッドと連携しながら候補者の経験や貢献可能性をグローバル本社へ丁寧に説明。その結果、遠方居住でのフルリモート勤務という当初の制度にはない働き方での採用が実現しました。

年収は前職より下がりましたが、それ以上に理想としていた働き方を実現できたことで、長期的なキャリアと生活の両立につながった事例です。」

弁護士のワークライフバランスに関するよくある質問(FAQ)

ここでは、弁護士のワークライフバランスに関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 弁護士は本当に激務ですか?

A. 弁護士は全体として激務になりやすい職種ですが、所属先や担当分野によって実態は大きく異なります。特に企業法務系の法律事務所では、案件の締切やクライアント都合により長時間労働や深夜・休日対応が日常ということが多くあります。一方、インハウスでは労働時間や休日が定められており、一般的な会社員と同様の安定した働き方が実現しやすい環境です。

Q. インハウスに転職すると年収はどれくらい変わりますか?

A. エイペックスの採用支援実績では、PQE3〜5年程度の弁護士がインハウスへ転職する場合、四大・外資系法律事務所出身者では年収900万〜1,300万円程度、その他の事務所出身者では年収600万〜1,100万円程度が目安です。一方、外資系企業のインハウスなどでは英語力、専門性、マネジメント経験によって高い年収オファーを提示されることも十分にあります。

Q. 法律事務所とインハウスでは、ワークライフバランスはどちらが良いですか?

A. 一般的には、インハウスのほうがワークライフバランスを確保しやすい傾向があります。企業との雇用契約のもとで働くため、就業規則、休日制度、福利厚生、労働時間管理が適用され、業務の見通しも立てやすくなります。近年は、リモートワークやフレックスタイムを導入し、育児や介護などのライフイベントと両立しやすい制度を整える企業も増えています。ただし、一人法務や少人数体制の場合、業務範囲が広くなり法律事務所と同程度に忙しくなることもあるため、企業ごとの実態確認が欠かせません。

Q. 弁護士は年収とワークライフバランスを両立できますか?

A. 可能です。ただし、年収と働きやすさを両立するには、英語力、クロスボーダー案件の経験、金融・会計・データ保護・知的財産など市場で評価されやすい専門性を持つことが重要です。希少性の高い強みがあれば、案件数や長時間労働だけに依存せず、高い年収水準を維持しやすくなります。

Q. 転職でワークライフバランスは本当に改善しますか?

A. 改善するケースは多い一方、転職先の選び方を誤ると、かえって負担が増えることもあります。「インハウスなら楽」と決めつけて法務体制や業務範囲を具体的に確認しないと、かえって一人法務で多忙を極めたり、ルーティン業務ばかりでやりがいを感じないなどの失敗を招くため、企業の内部情報を精査することが重要です。

Q. 若手弁護士でも働き方を改善することは可能ですか?

A. 可能です。実務経験が3年前後ある若手弁護士は、企業法務の基礎経験を持つ人材として転職市場で評価されやすい時期です。実際、20代後半〜30代前半でインハウスへ転職するケースは非常に多く、キャリアチェンジのタイミングとしても一般的です。現職で経験を積むべきか、早めに環境を変えるべきかは、将来身につけたい専門性やキャリアの方向性を踏まえて判断しましょう。

Q. 育児や介護と両立しながら、弁護士として働き続けることはできますか?

A. 可能です。一般的には、外資系のほうが柔軟な働き方に関する制度が整っている傾向があります。ただし、転職の際は制度の有無だけでなく、育児休業・時短勤務・リモートワークなどの実際の利用状況を確認することが重要です。加えて、法務部門の人数、業務の属人化の程度、突発的な夜間・休日対応の頻度についても確認し、入社後の働き方を具体的にイメージできるか見極めましょう。

弁護士のワークライフバランスを見直す転職相談|エイペックス

法律事務所で実務経験を積む時期は、弁護士としての市場価値を高めるうえで重要です。一方で、弁護士として長く持続可能なキャリアを築くためには、「現在の働き方をいつまで続けられるか」「数年後にどのような働き方をしていたいか」を早い段階で考え、選択肢を持っておくことが大切です。

近年は、法務体制が整った大手企業のインハウスや外資系企業の法務部、専門性を活かせる法律事務所などを中心に、高い専門性を維持しながら働く時間や場所に一定の柔軟性を持てるキャリアも選びやすくなっています。年収、専門性、成長機会、ライフイベントとの両立など、自身が優先したい条件を整理したうえで、現職にとどまるべきか、環境を変えるべきかを検討することが重要です。

エイペックスでは、法律事務所からインハウスへの転職をはじめ、外資系・日系グローバル企業のリーガルカウンセル~法務責任者・CLOクラスの採用支援まで、弁護士のキャリアに精通した専門コンサルタントが一貫してサポートしています。求人情報だけでなく、企業ごとの働き方や法務体制、リモートワークの実態、年収水準など求人票では分からない情報も踏まえて提案を行っています。

多忙な弁護士の方にとって、転職活動に十分な時間を確保することは簡単ではありません。限られた時間の中で効率的に情報を集め、納得感のあるキャリア選択を行うためにも、まずはエイペックスのキャリア相談をご活用ください。

エイペックスの弁護士専門のキャリア面談に申し込む

最新の転職市場の動向など、

転職・人材に関するブログ記事はこちら