ブログ記事一覧に戻る
開発エンジニアとして働いている日本人男性

【開発エンジニアの仕事内容とは?】職種や求められるスキル、将来性、転職成功のポイントを解説

​IT業界で活躍したい人にとって、「開発エンジニア」は魅力的な選択肢のひとつです。

開発エンジニアは、業務アプリやシステム、スマートフォンアプリなどの設計・開発を担当する仕事ですが、デジタル化が加速する現代において欠かせない存在となっており、今後も需要が伸びることが予想されています。

そこで、エイペックスのIT業界専門チームのコンサルタントである内田 理央斗さんに、開発エンジニアの種類と仕事内容、どんな働き方が可能なのか、必要なスキルや向いている人、平均年収や転職成功のポイントなどを詳しく解説してもらいます。ぜひ、最後までご覧ください。

目次

  • 開発エンジニアとは?

  • 開発エンジニアの職種一覧

  • 開発エンジニアとインフラエンジニアの違い

  • 開発エンジニアの3つの働き方

  • 開発エンジニアに求められるスキル・資格

  • 開発エンジニアに向いている人・向いていない人

  • 開発エンジニアの将来性と仕事のやりがい

  • 開発エンジニアの平均年収

  • 開発エンジニアに関するよくある質問

  • 開発エンジニアの転職成功のポイント

開発エンジニアとは?

開発エンジニアとは、システムやソフトウェアの設計・開発を担うIT技術職です。 要件定義・設計・プログラミング・テスト・保守運用等、開発工程の幅広いフェーズに携わり、サイトやアプリを構築します。

各開発工程における開発エンジニアの仕事内容を、以下で詳しく見てみましょう:

①要件定義

開発エンジニアは、クライアントが導入や改善を希望するサイトやアプリに関して顧客からの要望を整理・分析し、開発が実行できるよう言語化する役割を担います。現在の業務の流れや課題を把握したうえで、顧客の要望が実現できるような導入要件を提案し、決定内容を要件定義書に落とし込んでいきます。

経験豊富な開発エンジニアであれば、過去の事例や業界でよくある課題、関連する法令などの引き出しから、システムで対応した方が良い内容を提示できます。ユーザーやクライアントの要望を超える付加価値のあるシステムを提案できるかが、開発エンジニアの腕の見せ所です。

②設計

要件定義のあとの設計工程では、機能が動作した際の動きやレイアウトを設計書に落とし込みます。

設計工程で基本設計や詳細設計を行っていると、要件定義で決まった内容のなかに仕様の矛盾を発見するケースがあります。特に既存機能がある場合、調査不足から仕様に矛盾が発生しているケースがあり、設計段階で見つかるケースが少なくありません。

既存機能がある段階で開発に携わった経験があれば、新たな仕様と既存機能との間に生じる矛盾にいち早く気づくことができるため、設計工程にアサインされることが多くあります。

③プログラミング

設計書の内容に沿って、サイトやアプリを製造するのがプログラミングの工程です。

設計書には実現したい内容が記載されている一方で、どのように実装するかは記載されていないケースがほとんどです。そのため、より少ないコード数で可読性が高く、保守性のある高品質なコードが書けるかが重要になってきます。

④テスト

単体・結合・システムと粒度の異なるテストを実施して、期待どおりの品質であるか確認します。

経験が浅いと単体テストを軽視しがちですが、経験豊富であるほど単体テストに心血を注ぎます。単体レベルでバグを摘み取っておけば、結合・システムはもちろん、本番稼働でのバグ発生を防げる可能性が高まると理解しているからです。

また、テスト工程では顧客の要望を満たす品質を確保しなければなりませんが、同時に適切なコスト管理も期待されます。テストが不足すると品質に問題が生じ、過剰になるとコスト高になるため、品質とコストのバランスを見極め、高品質と予算内での納品を実現しなければなりません。

⑤保守運用

開発したサイト・アプリを納品したあとも、稼働や運用に問題がないかを監視・対応します。

障害があると顧客のビジネスに大きな影響を与えてしまうため、トラブル発生時には復旧と今後の予防策の提案・実施を迅速に行うことが求められます。

また、実際に運用が始まるとサイト・アプリの利用者から、新たな要望が上がるケースが少なくありません。関係者と密にコミュニケーションを重ね、開発した製品に対する新たな要望を引き出すことで継続発注や追加発注につなげることもできます。保守運用担当の開発エンジニアは、顧客とのやり取りを通じて追加要望を引き出すなど、営業的な役割を果たすケースもあります。

開発エンジニアの職種一覧

上記のように、開発エンジニアの業務は幅広いことがわかりましたが、専門とする領域や使用する技術によってさまざまな職種が存在するのが開発エンジニアです。

以下に、代表的な開発エンジニアの種類を挙げました。自分の興味がどの分野に向いているのか確認してみましょう:

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、WebサイトやWebアプリ上でユーザーが直接操作する部分である「画面(見た目)」と「画面の動き(操作性)」を設計・開発する職種です。

HTML・CSS・JavaScriptなどのプログラミング言語を用いて、画面の構造やデザイン、ボタンの動き等を整えたり、リリース後は保守運用までを担当します。UIやUXの観点からの構築・改善も重要で、デザイナーと協力して魅力的で使いやすい画面を構築するのがミッションとなります。

バックエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアが表側を担当するのに対し、バックエンドエンジニアはWebサイト・アプリの裏側であるサーバー側の処理を行う職種です。フロントエンド側で入力された情報を受け、データベースへ入出力する処理などを作り込んだり、セキュリティ対策を担当します。

ユーザーには見えない部分のためデザインなどに気を配る必要はありませんが、サーバーやシステムの安定性や処理性能、エラー時の処理対応、セキュリティ、将来的な変更に対応できる拡張性などを考慮しながらの開発が求められます。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアは、業務用アプリやWebアプリなどのアプリケーションを開発するエンジニアです。それぞれのアプリに合わせてアプリケーションエンジニアが最適なプログラミング言語を選択しますが、業務用アプリではJavaやC#などが多く選ばれます。

主に要件定義から開発・テスト・保守運用までを担当しますが、経験豊富なエンジニアの場合ユーザーのニーズを理解しているため、製品企画から携わるケースもあります。

モバイルアプリエンジニア

モバイルアプリエンジニアは、アプリケーションエンジニアのなかでもスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末向けのアプリ開発に特化した職種です。SwiftやKotlin、Dartなどのプログラミング言語を用いて、iOSやAndroidアプリの開発を手掛けます。

要件定義から保守運用までの幅広い業務に加え、スマートフォンやタブレット上で快適な操作を実現するためのUI設計やパフォーマンステストも担当します。競争の激しいマーケットであるため、市場の反応や要望に素早く対応する必要があり、一連の工程をスピーディーに回すことが求められる職種です。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニア(SE)は、企業向けの業務アプリを中心に要件定義から保守運用まで幅広い業務を担当する職種です。

クライアントと開発との間に立ち、クライアントからはシステム導入の目的や要望をヒアリングし、決定事項を要件定義書に落とし込んだあと、開発チームが作業できるよう設計書の形に落とし込む役割を担います。

納品後もシステム管理やトラブル対応を行ったり、開発チームをマネジメントしたりするなど職責は多岐にわたりますが、メインの担当業務は顧客や関係者からの聞き取り内容を分析したあと、概要や機能が盛り込まれた要件定義書を作成するのと、具体的な実装のための基本設計書・詳細設計書を作成することです。

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアとは、家電製品や電子機器、自動車などに組み込まれるソフトウェア・システムなどの設計・開発を手掛けるエンジニアを指します。製品のニーズによって使用するプログラミング言語は異なりますが、C/C++などを使用することが多くあります。

日常生活の利便性や安全性向上を目的としていることが多いため、実際にユーザーが使用する状況を想定した耐久テストや環境テスト等各種テストを行うなど、安全性や使用感へのこだわりが必要とされます。

プログラミングや設計スキル、デバッグ能力に加えて、各ハードウェアを制御するソフトウェアを開発するため、ハードウェアの知識も欠かせません。最新のトレンドに対応するため、AIやIoTの技術も取り入れることが増えており、学習俊敏性も必要とされます。

ゲームエンジニア

UnityやC#などのプログラミング言語を用いて、家庭用ゲーム機やスマートフォン向けのゲーム開発を手掛ける職種です。

開発から保守運用まで担当する業務範囲は幅広く、トレンドの移り変わりが速い市場においてユーザーの反応に素早く対応するため、スピーディーな開発が求められます。プログラミング以外にも、グラフィック処理や物理演算・ネットワーク通信などの知識が必要です。

AI / 機械学習エンジニア

PythonやRなどのプログラミング言語を用いて、AIモデル・機械学習のアルゴリズムを開発するのが、AI / 機械学習エンジニアです。モデルの学習に必要なデータを収集し整理・加工したり、モデルの設計・開発を行いますが、開発したモデルの評価とチューニングも重要な業務のひとつとなります。

昨今はAIや機械学習の需要の高まりから求人募集が増えている一方、希望すればすぐに実務に携われるかというとそうでないケースも多くあります。なるべく広く使用されているプログラミング言語を学び、スキルを身につけておくことが重要です。

自分に向いている開発エンジニア職について専門コンサルタントに相談する

開発エンジニアとインフラエンジニアの違い

開発エンジニアがサイトやアプリを開発するのに対し、インフラエンジニアはサイトやアプリを稼働させるための環境づくりを担当します。

サイトやアプリを正常に稼働させるには、ネットワーク機器やサーバー、OSやミドルウェアなどのソフトウェア等が必要であり、インフラエンジニアはこうしたITインフラを設計・構築する役目を担います。

開発エンジニアとインフラエンジニアの違いをまとめましたので、確認しておきましょう:

開発エンジニア
インフラエンジニア
役割
システムやアプリの設計・開発・保守
サーバー・ネットワークなど環境の構築・運用
業務内容
要件定義・設計・プログラミング・テスト・保守運用
環境構築・ソフトウェアのインストールと設定・監視・障害対応
求められるスキル・知識
論理的思考力、コミュニケーション力、プログラミングスキル など
サーバー・ネットワークの知識、仮想化技術、クラウド知識・スキル、セキュリティの設定スキル など
主な成果物
要件定義書・設計書・業務アプリやWebサイトなど
サーバーの構成表・ネットワーク構成図・構築した環境など
代表的な職種名
フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・モバイルアプリエンジニア など
サーバーエンジニア・ネットワークエンジニア・データベースエンジニア など

以前は、開発エンジニアとインフラエンジニアを隔てる壁は高くありましたが、現在はテクノロジーの進化により境界線が曖昧になりつつあります。

たとえば、

  • インフラ設計が、AWSやAzure、GCPなどのクラウドサービスを活用した環境に移行しており、開発エンジニアでもインフラ設定・管理がしやすくなった

  • Dockerを代表するコンテナサービスが登場し、数行のコードでサーバー設定や必要なサービスのインストールが完了するため、Webサービスの開発に必要な環境が簡単に構築できるようになった

  • 特にクラウド環境の普及により、IaC(Infrastructure as Code:インフラのコード化)の流れが進んでおり、インフラエンジニアにも開発エンジニアのようにコーディングスキルが必要になった

といった背景により、両者の役割が類似するようになりました。これらはすべて、企業が業務の自動化・効率化による作業時間や開発コストの削減、一貫性の確保による質向上などを目指した結果であり、今後もこのトレンドは続いていくでしょう。

開発エンジニアとインフラエンジニアが連携を強化することで、双方が協力してスムーズにプロジェクトを進行できるメリットがあります。こうした協業スキルは、現代のIT環境の構築・開発で非常に重要視されています。

開発エンジニアの3つの働き方

企業で働く開発エンジニアたちの手元の様子

さまざまな職種がある開発エンジニアですが、その働き方は所属する企業や雇用形態によって変わってきます。 一般的には、開発エンジニアは「自社開発エンジニア」「受託開発エンジニア」「フリーランス」に分かれます。

下記で、3つの働き方の違いを比較してみましょう:

① 自社開発エンジニアの場合

自社製品・サービスの開発・運用を担当する自社開発エンジニアの場合、納品までのスケジュールや品質に対する裁量が大きいため、比較的柔軟な働き方が実現可能です。

サービスの開発に企画段階から参画しやすく、ボトムアップでの意見が通りやすいため、やりがいを持って働ける環境であるといえるでしょう。一方で、業務で触れる技術や人材が固定化されやすいため、自分でチャレンジする能動的な姿勢が求められます。

転職を迷っている場合、企業がどのような製品・サービスを開発・展開しているのか、成長性や市場環境はどうなのか、職責の幅やキャリアチェンジの可能性などを基準にすると良いでしょう。

② 受託開発エンジニアの場合

自社開発企業等のクライアントから依頼を受け、特定のシステムやソフトウェアを開発・納品するのが受託開発エンジニアです。

開発工程の一部を担当することも多く、保守運用に関与せず納品して終了する短期プロジェクトが多いこともあり、多様なプロジェクトを経験したい人に向いています。顧客の業界も多岐にわたることがあり、さまざまな製品や技術に関与できるチャンスが多いのが特徴です。

ただ、スケジュールや要求される品質、仕様はクライアントありきとなるため、柔軟な開発スキルが必要とされたり、労働時間が長くなるケースがあります。プロジェクトによっては、クライアント先に常駐して業務を行うケースもあります。
そのぶん、さまざまな顧客や関係者と協働する機会が多いため、エンジニアとしてはもちろんビジネスパーソンとしての成長につながる働き方が実現します。

③ フリーランスの場合

自社開発や受託開発エンジニアとして経験を積んだあと、フリーランスとして活躍する開発エンジニアも多くいます。

フリーランスは請負契約であるため、決まった納期までに納品物を納めれば良く、個人の自由で休みや休憩が取れるなど働き方をコントロールすることが可能です。多忙な顧客であれば、クライアント企業に常駐して働くことも提案されるかもしれません。

一方で、一人親方として営業や経理処理などエンジニア業以外の仕事も行う必要があります。収入の安定が保証されていないため、自ら顧客に売り込んだり営業的な側面が必要になってくることも考えられます。

開発エンジニアに求められるスキル・資格

開発エンジニアとして活躍するためには、自身のスキルが求められる基準にあるか考えなければなりません。以下で、持っていると有利な資質やスキルを見ていきましょう:

論理的思考力

顧客の課題解決のためのシステム構築には、論理的思考力が必要不可欠です。複雑な要素が絡み合った課題に対し、詳細を分析し順序立てて課題解決までの道のりを示す必要があるからです。

また、システムは矛盾があると正しく動作しません。業務アプリであれば、特定の条件が揃わなければボタンが押下できないようにするなどの処理が求められます。条件が揃っているかを判定するコードを作成する際には、論理的に矛盾が生じていないか考える力が必要となります。

プログラミングスキル

Webサイトや業務アプリの開発には、プログラミングスキルが必要です。求められるプログラミングスキルは所属する企業や案件により異なりますが、JavaやJavaScript、Python、C#が汎用性が高く、数多くの現場で用いられています。プログラミング以外にも、効率的な開発に必要なフレームワークやライブラリを使いこなす力も必要です。

今後、AIによるプログラミングが加速することが予想されますが、AIがいつも正しくコーディングしてくれるとは限りません。最後には人間がコーディング結果を確認する作業が必要であり、そのため開発エンジニアには今後もプログラミングスキルが必要とされるでしょう。

コミュニケーションスキル

開発エンジニアにとって、高いコミュニケーションスキルも欠かせない能力のひとつです。

顧客へのヒアリングや技術的な説明・提案、開発チームとのディスカッション、ベンダーへの指示や説明、トラブル対応時など、あらゆる場面で円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション能力が求められます。

特に、技術的な理解度が異なるクライアントに対し分かりやすく的確に説明ができるか、問題発生時の原因や対応、チームへの共有などでどう信頼関係を損なわずスムーズに業務が遂行できるかなど、高いレベルのコミュニケーションスキルが問われます。

取得すると良い資格

今後IT業界でキャリアを築いていく場合、IPA主催の国家資格である「基本情報技術者試験」を取得すると、基本的なIT知識を持つ証明になります。可能であれば、その先の応用編ともいえる「応用情報技術者試験」まで取得できると、転職や昇進で評価が高くなるでしょう。

あわせて、AWS認定資格やオラクルマスターなどのベンダー資格は、携わる業務や案件に合わせて取得すると良いでしょう。

自分の適性とキャリアについて人材コンサルタントに相談する

開発エンジニアに向いている人・向いていない人

開発エンジニアの適性がある・ないは、キャリアや転職を考えるうえで大切です。

以下で、向いている人・いない人の特徴を見ておきましょう:

開発エンジニアに向いている人の特徴

  1. テクノロジーに興味があり、学ぶのが好きで続けられる人:テクノロジーは日々進化を続けており、今日の最新技術が明日も最新とは限りません。開発エンジニアとして価値を提供するためには、より良い解決策となるテクノロジーがないか興味を持って情報収集し、学習を継続できる人が求められます。

  2. 自主性があり、自分ごととして仕事に取り組める人:ユーザーのニーズを満たすシステムを提供することは必要最低限であり、求められているのはさらに一歩先を行く価値の提供です。ユーザーが何に悩み、どんな課題を抱えているのか深く知る必要があるため、自分ごとに置き換えて考えられなければ他と差別化できる提案ができません。開発エンジニアとして成長できる人の多くは、自分ごととして取り組めるマインドを持つ人です。

開発エンジニアに向いていない人の特徴

  1. 大雑把で細部まで気を配れない人:「勝負の神様は細部に宿る」はスポーツの格言ですが、開発エンジニアの世界でも同じ傾向が見られます。そもそもプログラムは不等号の向きが異なるだけで全く違う意味になり、同じコードでも処理の順番が異なれば、パフォーマンスに大きな差が生まれます。細部にまで気を配れてこそ、ユーザーが求めるシステム構築が可能になるため、大雑把な人やこだわりが少ない人は向いていないといえるでしょう。

  2. 人とあまり関わらず仕事がしたい人:ITエンジニアといえば、あまり人とコミュニケーションを取らなくても良いイメージがありますが、現実は多くの関係者と協業する仕事です。特に今後はAIによるコーディングが進むことが予想されるため、人と人とのコミュニケーションこそ人間が担うべき仕事になるでしょう。開発エンジニアのコミュニケーションには、わかりやすい言葉で伝えられること、相手の話を傾聴して主張を理解できること、信頼関係を維持しながら自らの主張も伝えられることなどが挙げられます。

開発エンジニアの将来性と仕事のやりがい

開発エンジニアは、今後希少価値の高い人材となれる可能性が高い

お伝えしたように、デジタル化が進む現代ではITエンジニアそのものが需要が高く、開発エンジニアを含め今後はさらに人手不足が加速することが予想されています。経済産業省が発表したデータによると、2030年には最大で79万人の規模でIT技術者が不足するといわれています。

開発エンジニアのなかでは、特にAI・IoT・ビッグデータなど先端的な技術に携わるエンジニアはより希少性が高く、将来的な需要の加速が予想されます。総務省のデータでは、AI・IoT・ビッグデータの市場規模は右肩上がりで成長しており、経験者を求める企業が増加傾向である一方、それに対応できるエンジニアの数が圧倒的に少なく、転職では非常に売り手市場となっています。

現在身につけている技術に加え、先端技術に関するスキル・知識を身につけていけば、開発エンジニアとしての将来は明るいといえるでしょう。時代に合わせてアップデートは必要になりますが、アップデートを続け経験値を高めていけば、今後希少価値の高い人材として大きなキャリアを築ける可能性が高いといえます。

参考:経済産業省 - IT 人材需給に関する調査 -総務省 データセンター市場及びクラウドサービス市場の動向総務省 ICT サービス及びコンテンツ・アプリケーションサービス市場の動向総務省 AI の動向

開発エンジニアの仕事にはやりがいが多い

開発エンジニアは、個人や集団として大きなやりがいを感じられる職種です。

どのような瞬間にやりがいを感じるかは個人で異なりますが、開発エンジニアに向いている人であれば、このようなタイミングでやりがいを感じられるでしょう:

  • 自分が開発したアプリが一般ユーザーに使われているのを目撃した

  • 自分が開発したアプリに高いレビューがついているのを知った

  • 自分が開発したシステムが社会を支えていることを知った

  • 複雑な仕様のプログラムを書き上げられた

  • 効率的な仕事の仕方を勉強し、以前より早く仕事が終わるようになった

  • 現場で多くの人から頼りにされている

  • チームメンバーと協力して仕事を成功させた

  • 最新技術に触れられ、自身のスキルアップを感じる

  • 馴染みのない業界のプロジェクトに携わり、知見を得られた

  • クライアントから感謝された

  • クライアントからバイネームで指名された

  • 納品物の質を評価され、次回のプロジェクトにつなげられた

  • 上司からプロジェクトの成功を評価された

  • 昇進が早く、年収が大幅に上がった

開発エンジニアの平均年収

開発エンジニアは、他のエンジニアよりも高い年収が見込める職種です。

職種により違いはありますが、エンジニアとしてのレベル別に開発エンジニアの平均年収を下記に挙げました。プロジェクトの経験を積んでいくことで、下記のようにキャリアアップとさらに高い年収が実現できますので、ぜひ参考にされてみてください。

レベル
平均年収
経験レベル
ジュニアエンジニア(0~2年の経験)
400万円~600万円
新卒やキャリアの初期段階にあるエンジニア。基本的なプログラミングスキルと技術スタックを習得中
ミッドレベルエンジニア(3~5年の経験)
600万円~900万円
実務経験を積み、プロジェクトでの貢献度が高まる。より複雑なタスクや機能の設計・実装が可能
シニアエンジニア(6~10年の経験)
1,000万円~1,200万円
技術的なリーダーシップを発揮し、チーム内での指導やメンタリングを行う。システム全体のアーキテクチャ設計に関与
リードエンジニア(10年以上の経験)
1,200万円~1,500万円
プロジェクト全体の技術的な方向性を決定し、戦略的な技術選定や開発プロセスの改善を主導。チームの技術的な成長を支援
テックリード / エンジニアリングマネージャー
1,200万円~2,000万円
組織全体の技術アーキテクチャを設計し、複数のプロジェクト間での技術的一貫性を確保。技術的な問題解決をリード
CTO / VP of Engineering
1,500万円~3,000万円
企業の技術部門全体を統括し、戦略的な技術ロードマップを策定。組織の技術文化の形成に貢献し、ビジネス目標の達成をサポート

開発エンジニアの高収入求人について転職エージェントから話を聞く

開発エンジニアに関するよくある質問

Q. 未経験でも開発エンジニアになれますか?

A. 開発エンジニアのなかでも、プログラミングの工程をメインで担当する職種であれば、未経験者でも開発エンジニアに就くことは可能です。たとえば、フロントエンドエンジニアであればWebサイトの開発が主な担当業務となるため、HTML・CSSなどが扱えれば未経験でも採用される可能性があります。

反対に、実務経験が求められる職種にいきなり未経験で転職することは難しく、たとえばシステムエンジニアであれば、要件定義や設計のスキル、クライアントとの折衝経験が求められるため、親和性の高い職種で経験を積んでおくことが必要になってきます。

※ITエンジニアが習得したいスキルについては、こちらの記事をご覧ください。

Q.「開発エンジニアはやめとけ」と聞きますが、仕事がきつい理由は何ですか?

A. 「開発エンジニアの仕事はきつい」「開発エンジニアはやめとけ」と耳にすることがあります。

理由として、厳しい納期設定から生じるプレッシャーが挙げられます。競合他社との競争が激しく、ビジネスのスピードが加速している現代では、システム開発の納期も短くなっており精神的なプレッシャーが強いことが考えられます。

実際に、予期せぬトラブルやバグ、仕様変更などにより進捗が遅れ、スケジュールに間に合わせるために長時間の残業や休日出勤を強いられるケースも少なくなく、肉体的な辛さからも開発エンジニアの仕事が「きつい」「やめとけ」と感じる人もいます。

一方で、近年は企業も人手不足から人材獲得のために柔軟な働き方を提供しているところが多くあります。フレックスタイムやリモートワーク、フルリモートなど、ワークライフバランスを実現しやすい環境が整ってきている段階といえます。企業別の働き方の状況や福利厚生については、ぜひエイペックスの人材コンサルタントにご相談ください。

開発エンジニアの働き方について人材コンサルタントに話を聞く

開発エンジニアの転職成功のポイント

転職を成功させて笑顔の開発エンジニアの日本人男性

開発エンジニアは、ダイレクトに業界のトレンドを感じることができ、成長分野であるがゆえの将来性の高さや高い年収、多岐にわたる業務内容、スキルアップのチャンスなど魅力が多い職種です。

採用担当者から高い評価を得るポイントとしては、GitHubや自作サービスなどで成果物を示すポートフォリオの有無や、AI・クラウド・IoTなど注目技術に携わってきた経験、さらにはチーム開発でのコミュニケーションやコードレビュー経験などが挙げられます。

採用面接では、とにかく手を動かしてそのポジションに求められることに貢献できることをアピールすることが大切です。シニアエンジニアであっても、技術力の高さや向上心が求められる部分はジュニア~ミドル層と変わりません。チームでの協業経験をアピールすることも忘れないようにしましょう。

開発エンジニアに就くことができれば、今後多くの経験を積むことでさらに成長し、キャリアアップの実現が見えてきます。そのために、今から戦略的にキャリア形成を考えていくことをおすすめします。

そのための第一歩としてまずおすすめしたいのは、プロの力を借りることです。技術職として極めていきたいのか、マネジメント志向なのか、大手が良いのか狙い目のスタートアップはどこなのか、どの業界に需要が多いのかなど、市場動向や企業とのマッチ度、最新の求人情報を得るためには、エイペックスのようにIT業界専門チームがある転職エージェントに相談するのがもっとも効率的です。

エイペックスでは、IT業界に従事するプロフェッショナルの方々の転職やキャリア形成を数多くサポートしてきた実績があります。市場情報だけでなく、日英の履歴書作成のサポート面接対策、給与交渉、入社時のサポートまで転職の際には一貫した支援を提供しており、多くのITプロフェッショナルから信頼を寄せていただいています。

せっかくのスキルと知識を十分活かせるキャリアを見つけ、今後あなたの市場価値を最大化させるためにも、ぜひエイペックスにご登録ください。担当コンサルタントが、ブログで伝えきれない内容をお話させていただきます。

最新の市場情報を得るためにエイペックスに登録する

最新の転職市場の動向など、

転職・人材に関するブログ記事はこちら