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外資系転職用のカバーレターを作成する女性がノートとPCで準備している

外資系転職で必須?英文カバーレターの書き方を【サンプル付き】で解説

更新日:2025年11月18日

外資系企業に転職するときに必要となるアイテムのひとつとして、「カバーレター」があります。カバーレターは、英文履歴書(CV)の作成とともに外資系転職の際に重視され、あなたの魅力をアピールするための武器にもなるものです。

ここでは、カバーレターの意味やその書き方、作成のポイントなどについて解説していきます。英語の例文やダウンロード用のテンプレート、最終確認用のチェックリストも掲載していますので、書類選考突破のためにぜひ参考にしてみてください。

目次

  • カバーレターとは?

  • 効果的な英文カバーレターの書き方【サンプルあり】

  • 採用担当者の印象に残るカバーレターの作成で重要な5つのポイント

  • 提出直前チェックリスト:英文カバーレターの最終確認ポイント

  • 英文カバーレターのテンプレートダウンロード

  • カバーレターに関するよくある質問

  • 英文カバーレター・履歴書の添削はエイペックスにお任せください

カバーレターとは?

カバーレターの役割

英文履歴書とともに提出する「カバーレター(Cover Letter)」は、日本語に直訳すると「送付状」になります。日本語であれば、「履歴書を送付いたしましたので何卒よろしくお願いいたします」という趣旨の文章になりますが、英語のカバーレターはもっと踏み込んだ役割を持っています。

英文履歴書には「志望動機」や「自己PR」を記載する箇所がないため、 カバーレターの役割は「職務経歴書の志望動機欄」と考えればわかりやすいでしょう。

丁寧なビジネスレターの形式で、

  • 応募の動機(なぜその会社・ポジションなのか)

  • 自分の経験やスキルがどう役立つか

  • 「なぜ自分を採用するべきか」を説得するメッセージ

を伝え、採用担当者に自分を売り込むアイテムとして機能します。

履歴書・職務経歴書との違い

  • 履歴書:自身の基本的な個人データを記すものであり、名前・性別・生年月日・連絡先・学歴・経歴・資格の有無などを記す書類をいう。志望動機や自己PRを書く欄もあり。一般的に、A4もしくはB5の二つ折りのサイズの用紙を使用する。

  • 職務経歴書:自身の職務遍歴やスキル・自己PR等を詳しく記した書類で、基本的には形式は自由。履歴書と重複する部分も多くみられるが、履歴書に比べてより深く職業上の実績やスキルを記し、応募先企業への適性をアピールすることが重要。一般的に、A4サイズで1ページで収めるが、2~3ページになっても構わない。

  • カバーレター:自身の志望動機や自己PRを英語で書いた送付書のことをいう。職務経歴書や履歴書と似た性質を持つが、宛名・段落構成・結辞まで備えた手紙の形式をとる点に大きな違いがある。日系企業では基本的に用いられず、外資系企業でよく求められるため文章はすべて英語となる。一般的に、A4サイズまたはレターサイズで1ページで作成するが、メールでの応募の際には添付するか、メール本文に書くかの2パターンがある。

提出する必要はある?

カバーレターは、すべてのケースで提出が必要という書類ではありません外資系企業であっても、カバーレターを「提出する必要はない」としているところもあります。

必須ではないが、状況によって提出したほうが印象が良い」というケースが多く、転職エージェント経由で応募する場合などは基本的に求められませんが、人材コンサルタントに人となりを理解してもらうために提出する人もいます。企業サイトなどから直接応募する場合には、郵送でなくてもメール本文や添付でカバーレターを提出する必要が多いと考えましょう

郵送、メール問わず「カバーレターが添付されていないこと」でマイナス評価が下される可能性はあっても、「カバーレターが添付されていること」でマイナス評価になることはありません。そのため、企業側が厳密に「カバーレター不要」としている場合を除いて、用意しておくことが望ましいといえるでしょう。

【カバーレターの要・不要早見表】

対象
カバーレターの要不要
補足
日系企業
不要
履歴書の志望動機・自己PR欄に記入があればOK
外資系企業:求人票に「カバーレター不要」の記載あり
不要
指示に従うのが原則。提出しても評価対象外のことが多い
外資系企業:転職エージェント経由での応募
基本的には不要だが、あっても良い
エージェントが推薦文を添えるため不要だが、自身の熱意を補足するために提出することはOK
外資系企業:直接応募
必要
「カバーレター+英文レジメ」が基本

英文カバーレターについてコンサルタントに相談する

効果的な英文カバーレターの書き方【サンプルあり】

採用担当者の目に留まる効果的なカバーレターを作成するには、基本的なルールは外してはいけません。

そのうえで、「自分こそがそのポジションに最適な人材である」と具体的な根拠と熱意を持って自己PRするのが鉄則です。郵送であってもメール等で送信する場合でも書き方はほとんど同じですので、ぜひ下記で具体的な作成の仕方を見てみましょう。

≪英文カバーレターの基本ルール≫

  • A4用紙1枚を使って手紙形式でタイピング

  • 左揃えで標準的な余白を使う

  • ビジネス用の見やすいフォントを使用(Arial, Calibri, Times New Romanなど)

  • フォントサイズは10.5〜12で、タイトルは+2程度。使用フォントは1~2つまで

  • 強調する箇所は太字・大文字を使用(イタリックや下線は避けるのが無難)

  • 要点を簡潔に(1段落2〜3行くらい)。省略形はNG(主語の省略やI wannaなど)

  • 各段落の間に一行の空行を入れる

  • スペルミス、文法ミスはNG。必ず校閲すること

  • 全体に統一感を持たせる(大文字/小文字、全角/半角、ピリオドあり/なし、数字がアラビア数字である、など)

  • メールで送信する場合はPDFなどに変換。ファイル名を付ける(例:Ichiro_Apex_CoverLetter_Nov30)

以上の基本ルールを踏まえたうえで、以下のサンプルを見てみましょう。

≪英文カバーレターサンプル≫

英文カバーレターのサンプル例、外資系転職向けのフォーマット

①差出人の氏名、連絡先

氏名、住所、電話番号、メールアドレスの順に、左詰めか中央に記載するのが良いでしょう。住所は、建物名、部屋番号、番地、市区町村、都道府県、郵便番号、(国名)の順番です。

②日付

履歴書を提出する日付を記入します。月、日、年(アメリカ式)か日、月、年(イギリス式)の順番です。例)2025年9月1日→September 1, 2025

③受取人の氏名、宛先

採用担当者の氏名、役職、部署、会社名、会社の住所を記載します。担当者の名前を記入するのがベストですが、どうしても不明の場合は役職(Hiring Managerなど)を記載しましょう。

④担当者名

「Dear [First Name] [Last Name],」もしくは「Dear Mr. Last Name,」「Dear Ms. Last Name,」と書きます。担当者が不明の場合は、「Dear Hiring Manager,」「Dear Recruitment Team,」などとします。間違いではありませんが、「To Whom It May Concern,」や「Dear Sir or Madam,」などは古い印象になりつつあります。

⑤件名(省略可能)

「RE:」と書き出し、書類を送る目的を記載します。「RE: Application for the 〇〇 position」と記載するのが一般的です。求人番号(job reference number)があればそのあとに記載します。

⑥本文A(1段落)

どの職種に応募したいのかと、どこで求人情報を見たか、もしくは誰の紹介かを簡潔に書きます。「I am applying for the position of 〇〇〇...」や、「I am writing to express my interest in the 〇〇〇 position...」「I would like to be considered for the position of 〇〇〇...」と書き出す方法があります。

⑦本文B(2~3段落くらいまで)

ここが最も重要なパートです。自分がそのポジションになぜ適任なのか、自身の職務経験やスキルを踏まえて具体例を挙げて自己PRします。抽象的な自己アピール(I am a quick learner, hard-workingなど具体例がないもの)は避けてください。

簡潔に、しかし力強く熱意を持って伝えるため、

  • I am confident that I can…

  • I strongly believe that...

  • I take pride in my experience, expertise, and skill set…

などの表現を使っても良いでしょう。

自分のスキルや経験が応募するポジションにマッチしているとアピールするのに、以下のような表現を使うこともできます。

  • I possess the skills and experience you are looking for...

  • I am well qualified for the position because...

  • My experience as a marketing assistant aligns well with the qualifications needed for the position...

  • My background in product management makes me the perfect fit for the role...

I am…, I worked...というように、「I」を多用すると稚拙な印象を与えてしまいますので、上記のような表現で時々主語を「I」以外にしてみてください。

また、履歴書の項目を使って以下のように箇条書きにする方法もあります。履歴書同様、能動態で時制を統一させること、Managed.. Managed..のように繰り返し同じ表現は使用しないよう注意してください。

  • Achieved(Achieving)…

  • Implemented(Implementing)...

  • Led(Leading)...

  • Managed(Managing)…

加えて、応募先の企業情報があれば、それを自分の得意分野につなげてアピールしても良いでしょう。

  • I understand that Tokyo Pharma is strengthening its initiatives to expand its presence in the global market. I believe that this is an area where I excel since...

⑧本文C(1段落)

面接を受けたい意思表示、コンタクト方法、レターを読んでいただけたことに対するお礼を述べてください。ぜひ応募先企業に就職したいという熱意を、最後にもう一度示してください。

  • It would be an honor if I were given the opportunity to meet with you in the near future...

  • I would be pleased to discuss my qualifications and interest in working for your company at your convenience...

  • I am extremely enthusiastic about this opportunity. I look forward to hearing from you soon...

などの表現で、面接への意欲を伝えられます。

⑨敬具

締めくくりの表現にはさまざまな方法がありますが、カバーレターにおいて特に推奨されるのは、以下の表現です:

  • 「Sincerely,」(敬具)

  • 「Best regards,」(よろしくお願いいたします)

  • 「Kind regards,」(よろしくお願いいたします)

これらは国際的なビジネス文書でも認識されている標準的な表現で、古くさい印象やカジュアルすぎる印象はありません。

⑩署名

あなたの自筆のサインと、その下にフルネームで名前をタイプしてください。

⑪同封書類について

「Enclosure: Resume」と書いて、最後の署名欄の下に、履歴書が同封されていることを案内してください。紹介状(Reference Letter)や推薦状(Letter of Recommendation)など、複数の書類を同封する場合は、「Enclosures: Resume, Reference Letter」と記載します。

採用担当者に響くカバーレターの書き方について詳しい説明を受ける

採用担当者の印象に残るカバーレターの作成で重要な5つのポイント​

外資系企業の採用担当者が目を引くカバーレターを読んでいる様子

採用担当者は、一日に何通、何十通も履歴書に目を通すため非常に多忙です。そのなかで、「この人に会ってみたい」と思ってもらうには、カバーレターで「短く・明確に”自分が応募に値する人物”」であることを伝える必要があります

ここでは、多くの候補者のなかで印象に残るようなカバーレターを書くための5つのポイントをご紹介します。

① 「簡潔」を心掛ける

採用担当者は数多くのカバーレターに目を通すため、1通のカバーレターの査読にかけられる時間はほんの数秒です。あまりにも長い文章は嫌われる傾向にあるため、

  • 1ページ以内

  • 3〜4段落

  • 合計300〜400ワード程度

が適切とされています。

アピールしたいことはいろいろありますが、長く説明するよりも要点をまとめ、読みやすい文章を作成することのほうが大切です。

② 冒頭で結論を示す

冒頭では、結論を述べるようにしましょう。

  • 応募したい求人もしくは職種

  • 自分は誰で、何の強みを持つのか

  • なぜそのポジションが自分に最適なのか、または志望動機

を簡潔に述べます。短くて要点がまとまっており、力強い結論を示すことで採用担当者の目に留まる確率が高まります。

③ 募集要件と自分のスキルを関連づける

「プレイングマネージャー」「グローバルプロジェクト」「薬剤師免許」など、求人票にあるキーワードを自身の経験や実績に絡めて盛り込むと、採用担当者が「求めている人物像に合致している」と瞬時に判断しやすくなります。
「グローバルITプロジェクトの立ち上げにおいて、中核メンバーとして活躍できる人」という募集要件であれば、

  • 「〇〇会社にて約6年間、ITシステムにおけるプロジェクトマネジメントを計画策定からテスト移行まで一貫して主導。海外拠点と連携した全社システム統合のグローバルプロジェクトでは、中核メンバーとしてプロジェクトを牽引し早期の稼働を実現した」

などのように、自身の経験・実績と絡めてアピールします。

④ 自己PRは実績ベースで書く

自己PRにおいて重要なのは「できます」ではなく、「具体的な数字や実績」で能力を示すことです。

たとえば、

  • 前年比150%の売上達成に貢献した

  • 中部エリアでの売り上げNo.1に、5期連続で選ばれた

  • 自社ECアプリに改善を施し、ダウンロード率を前年比の200%にした

などです。

数字化しにくい分野の場合は、

  • グローバルチームとの協働で社内DX化を推進した

  • 海外進出時に現地スタッフとの文化の違いでトラブルが起きたが、プロジェクトリーダーとして成功に導いた

  • ダイバーシティ推進プロジェクトリーダーとして、新・ダイバーシティ経営企業100選へのノミネートの道筋を作った

などのように、わかりやすい実績を提示します。

⑤ 「なぜその企業でなければならないのか」熱意を伝える

選考の際、採用担当者の判断の分かれ目となるのが応募者の熱意であることはよくあります。志望理由を長々と説明する必要はありませんが、「本当にこの企業で働きたい」という気持ちは短く明確に伝えるべきです。

その際、どの企業にも使える汎用的な言い回しはマイナス要素となります。企業独自の理念やカルチャー、あるいはサービスや商品への感銘を絡めて文章を作ると効果的です。可能であれば、自身の経験や具体的なエピソードを加えるとさらに印象的です。BtoC商品などであれば、事前に実際に利用してみると具体性が増し、説得力が高まります。

このアピールは、1~2行程度、長くても3行程度でまとめるようにします。また、記載にあたっては「ポジションやサービス、商品の正式名称を把握しておくこと」「エピソードを交える際には、嘘や誇大な表現は避けること」を押さえておきましょう。

提出直前チェックリスト:英文カバーレターの最終確認ポイント

送信前には、下記のチェックポイントをクリアしているかどうかの最終チェックを行いましょう。

✔履歴書の内容と一貫しているか?

✔1ページ以内に簡潔にまとまっているか?

✔募集要件のキーワードが本文に自然に入っているか?

✔自己PRや実績は、数字などを使って具体的に記載されているか?

✔最も伝えたい強みと熱意が、一貫して書かれているか?

✔守秘義務情報や顧客名は記載されていないか?

✔宛先は正しいか?

✔宛先・日付・名前など、正しい順番で書かれているか?

✔応募するポジション名や求人ID、商品名などは正確か?

✔英語の時制は合っており、統一されているか?

✔文頭は大文字になっているか?

✔数字や記号など、全角を使用しているところはないか?(NG全角例:@、~、・、?、/、:、%など)

✔ピリオドやコンマが正しい位置にあるか、打ち忘れている箇所はないか?

✔適切な余白があり、読みやすいか(話題が変わるところで1行の空白を入れる)?

✔フォントサイズは適切か?

✔ファイル名は半角英数字のみになっているか?

✔ファイルの容量は大きすぎないか(2MB以内程度)?

✔提出書類はすべて揃っているか?

✔提出期限は守れているか?

✔日付は正しいか?

✔きちんと署名を入れてあるか?

✔音読や第三者目線でスペルミス・文法ミスをチェックしたか?

可能ならば、「作成した日」「その翌日」「提出前」の3回に分けて確認をするとより良いでしょう。また、自分一人だけで確認するのではなく、他の人にも見てもらうとより確実です。

キャリアに合った英文カバーレターの作り方をコンサルタントに相談する

​英文カバーレターのテンプレートダウンロード

下記に、ダウンロードして使える英文カバーレターのテンプレートを用意しました。ぜひ、転職活動で活用してください。​

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英文カバーレターのテンプレートダウンロード
エイペックスでは、転職活動に使用できる英文カバーレターのテンプレートを用意しています。下記からダウンロードして活用してください。

カバーレターに関するよくある質問

ここからは、カバーレターに関するよくある質問と、その答えを記していきます。

Q. カバーレターは日本語と英語のどちらで提出しますか?

A. 基本的には英語とする

カバーレターは基本的には英語とします。特に、「一定レベルの英語力を保有する人材」が応募要件の企業・ポジションには、英語で提出することが望ましいといえます。

ただし、「外資系ではあるものの、日本国内での採用・日本国内での就労とする」とされている場合は、日本語でも良い場合があります。また、企業側が言語を指定している場合はその言語で、判断に迷う場合は日英両方で提出します。

Q. 長さの目安はどのくらいですか?

A. 1ページ以内、3~4段落、300~400ワード程度

カバーレターは、1ページ以内かつ3~4段落かつ300~400ワードに収めるのが理想的です。結論を明確に伝え、無駄のない文章作りを心掛けましょう。

Q. “Cover letter optional”(提出は任意)とある場合はどうすれば良いですか?

A. 必須ではないが、あれば望ましい

“Cover letter optional”と記載されている場合、カバーレターの提出は必須ではありません。しかし、可能な限り作成した方が良いでしょう。提出することで、自己PRや志望動機を補足することができるうえ、自分の英語力をアピールしたり、勤勉さや向上心を伝えたりすることができるからです。

Q. メール本文をカバーレターとして使用する際の注意点はありますか?

A. カバーレターに必要な要素を満たして、簡潔に

郵送ではなくメール等で履歴書を送付する場合は、メール本文をカバーレターとして使うことも可能です。その際でも、カバーレターに求められる要素を満たす必要があります。冒頭で応募ポジションと応募理由を明確にし、自己PRを簡潔に示し、最後に面接意欲や目を通してもらった感謝を伝えることが重要です。

件名は「応募ポジション名+応募の旨+氏名」とし、長文を避け読みやすく段落を分けます。添付する履歴書やCVへの言及も忘れないようにしましょう。

  • 日本語例:【営業マネージャー応募】応募書類送付(エイペックス一郎)

  • 英語例:Application for Sales Manager Position – Ichiro Apex

Q. 宛先はどのように書くべきですか?

A. 状況により違う

宛先である採用担当者の性別と名前がわかっている場合と、そうでない場合で対応が違います。

また、近年ではジェンダーに配慮し、性別がわかっている場合でも “Dear [Full Name],” のように “Mr.”や”Ms.”を省略するスタイルが推奨されるケースもあります。反対に、”Dear Sir/Madam, “や”To whom it may concern,”などの表現は、汎用的で古い印象を与えますので、避けるようにしましょう。

また、名前のあとはカンマ(,)を入れますが、使用頻度は減っていますが文法的にはコロン(ː)でも構いません。

状況
宛名例
補足
性別・名前が判明
Dear Mr. [Last Name],
Dear Ms. [Last Name],
Dr.などの肩書があれば
Dear Dr. [Last Name],
名前判明・性別不明
Dear [First Name] [Last Name],
もっともモダンで一般的
名前判明・性別特定しない
Dear [Full Name],
外資系企業では性別を特定しない表現が好まれつつある
名前不明
Dear Hiring Manager,
Dear Human Resources Department: などもある
避けるべき表現
Dear Sir/Madam,
To whom it may concern,
汎用的すぎる

Q. リファラル(紹介者)の情報は書いたほうが良いですか?

A. リファラルがある場合は言及すべき、だだし事前に確認を

リファラル(紹介者・推薦者)の情報は、ぜひ言及すべきです。社員からの紹介であればあなたの人物像や人材としての信頼性が高まるうえ、面談設定を早めに行ってくれるなど選考で優先される可能性もあります。

  • 書き方のポイント:カバーレターの冒頭や最後に簡潔に触れる
    例:I was referred to this position by [Employee Name], [Title], who thought my experience in 〇〇〇 would be a good fit.

  • 紹介者の了承を得る:勝手に名前を書くのはNG。必ず事前に確認する

Q. 希望年収や入社可能日の記載は必要ですか?

A. 不要

英文履歴書やカバーレターでは、希望年収や入社可能日の記載は原則不要です。外資系企業では、通常給与や入社日については面接段階やオファー前の交渉時に話すものとされており、書類選考段階での記載は一般的ではありません。

ただし、応募要項で“Expected salary”や“Availability”の提出を求められている場合は、その指示に従って簡潔に記載します。その際もカバーレター本文に長々と書く必要はなく、応募フォームや専用欄で回答するのが適切です。

Q. 同一企業内の複数ポジションへ応募する場合はどうしたら良いですか?

A. それぞれのポジションに合わせて書き分ける

同一企業内で複数ポジションに応募する場合、カバーレターや応募書類の扱いには注意が必要です。基本的にはポジションごとにカスタマイズして作成するのが適切で、使いまわしはしないようにしましょう。

具体的には、応募するそれぞれのポジションの職務内容や求められるスキルに沿ったかたちで自己PRや経験・スキルを記載します。「企業理念に共感した」「事業内容に魅力を感じている」という志望動機であっても、ポジションによって絡め方を変えて書くのが理想です。

また、応募の際には、同一企業内で複数応募していることを明記する必要は基本的にありませんが、採用担当者から問い合わせがあった場合には正直に回答します。複数の転職エージェントを利用している場合にも、どの企業・ポジションに応募しているのか率直に伝えましょう。

Q. ATSシステムによって、カバーレターがスキャンされることはありますか?

A. カバーレターは対象外か不明、しかし万が一に備えておくと良い

求人募集を行うほとんどの企業が、ATS(Applicant Tracking System:応募者追跡システム)を使用しています。企業は、応募者から送付された履歴書をATSでフィルタリングするため、求人票に記載のある必須スキルや資格等のキーワードを履歴書に含めてポジションへのマッチ度を強調しないと、書類選考の通過が難しくなります。

カバーレターについてもATSのフィルタリングを行っているかは、企業により対応が違う可能性があります。万が一に備えて、ATSに対応したカバーレターを作成したほうが無難ですが、それよりも履歴書にキーワードを含めることのほうが重要でしょう。

Q. 研究職・メディカル職の場合、参考情報(業績・論文)はカバーレターに記載しますか?

A. 簡潔に触れ、詳細は別紙として添付する

研究職・メディカル職等で論文実績などを記載したい場合は、カバーレターの本文中では簡潔に触れるのが基本です。詳細なリストは、CV中または別紙として添付するようにしましょう。

下記のように、応募ポジションに関連する代表的な論文や成果を、1~2件程度簡単に記載します。

“I have co-authored peer-reviewed publications in The New England Journal of Medicine (2024) and The Lancet (2023) on 〇〇〇 Studies.”のように記します。
残りは、“A full list of my publications and conference presentations is provided in the attached CV.”などの文言を、カバーレターに一言添えておくとより丁寧でしょう。

カバーレターはあくまで、「自分の熱意や志望動機を相手に伝えるためのもの」であり、論文の記載も「相手の目を引くもの」という確信がある場合にしましょう。

Q. AIや文法チェッカーを活用して作成しても良いですか?

A. 使うのは問題ないが、最終的には自身でリライトしないと突破力の弱い文章になる

カバーレターの作成にAIや文法チェッカーを活用することは問題ありません。むしろ、文章の正確性や読みやすさを高めるために有効です。

ただし、下記の点に注意する必要があります。

  • 画一的な文章になっていないか、どの企業・どのポジションでも通じるような表現になっていないか

  • ほかの書類と一貫性を保てているか

  • 口語的な表現や、硬すぎる表現になっていないか

  • 正しい情報であるか

  • 機密情報が盛り込まれていないか

よく論じられていますが、AIはしばしば不正確な内容や汎用的な表現を使ってくることがあります。採用担当者は数多くの書類に目を通していますので、それをそのまま決定稿として出してしまうと、AIに書かせたことが簡単に判明してしまいます。

画一的かつ、どの企業・どのポジションでも通じるような表現は、求人情報をきちんと読んでいない証拠であり、大きなマイナスです。裏付けを取らず情報が間違っていた場合も、「下調べもきちんとできていない」として面接に進むのが難しくなるでしょう。

また、面接段階まで進んだときには、提出した書類をベースにして質問が行われるため、回答内容と作成した書類に差異が生じないかをきちんと確認しておく必要があります。AIや文法チェッカーは便利な道具となり得ますが、同時に「道具に過ぎないもの」でもあります。最終的には必ず自分の手で作成するようにしましょう。

Q. 写真や個人属性を載せるべきですか?

A. 不要、読み取れない場合もある。ただし「必要」と明示されている場合はそれに従う

英文履歴書やカバーレターでは、写真や年齢・性別・国籍などの個人属性は原則として載せません。外資系企業では、差別防止の観点から応募書類にはそれらの情報を含めず、経験やスキル・実績に基づいて評価するべしとされているからです。

また、写真を入れるとファイルサイズが大きくなったり、ATSで正しく認識されなくなったりする場合もありますので、注意しましょう。

ただし、別途日本語の履歴書を求められている場合は、その履歴書には写真を添付します。また企業側から、カバーレターなどの送付には「写真が必須」と明示されている場合は、それに従いましょう。

Q. ポートフォリオやGitHubの提出はどうしたら良いですか?

A. 補足的手段として使う

英文履歴書やカバーレターで、ポートフォリオやGitHubを提示する場合は、応募ポジションに関連する成果やスキルを補足する手段として活用します。

履歴書やカバーレター内に「Portfolio」や「GitHub」といった項目を設け、該当URLを簡潔に明記します。本文中では具体的な成果やプロジェクトに触れつつ、「詳細は以下のリンクをご覧ください(“For more details, please see the link below.”)」という形で案内すると効果的です。

提示する内容は応募ポジションに直結するものに限定します。また、リンク先が非公開になっていないか、アクセス制限がないかを事前に確認することも重要です。

Q. PDFとWord(.docx)のどちらで提出すべきですか?

A. PDFが推奨されるが、指定があればそれに沿う

英文履歴書やカバーレターをメールに添付する際は、PDF形式もしくはWord形式で提出します。応募する企業のATSがどの形式に対応しているかで使うべきツールが異なってきますので、まずは求人情報に指定がないかを確認します。

特に指定がない場合は、PDF形式で提出することを検討しましょう。PDFは見栄え良く作成でき、非常によく使われています。上記にあるテンプレートをダウンロードして作成し、PDFで保存するのがもっとも手軽でしょう。

なお、添付形式ではなく、メール本文をそのままカバーレターとする場合もあります。

英文カバーレター・履歴書の添削はエイペックスにお任せください​

外資系転職でカバーレター添削を受ける男性がコンサルタントと相談する様子

​カバーレターは、自身の実績やスキルとともに、「その企業に入社したい」「面接の機会をいただきたい」という熱意や志望動機を記して相手にアピールするものです。内容は簡潔にし、応募先企業・ポジションによって書き方を変えます。

ただ、カバーレターは英文となるうえ、一般的な履歴書・職務経歴書や日本文の送付状とは書き方も異なります。一人で作成したりAIを使用しても、的を得た効果的なカバーレターが作成できない可能性がでてきます。

カバーレターをはじめ、英文履歴書の作成や外資系企業への応募、採用面接対策に不安を覚える場合は、ぜひエイベックスにご相談ください。

特に、

  • 初めて外資系企業に転職する

  • キャリアアップや年収アップを目指している

  • 管理職待遇での採用を目指している

  • キャリアチェンジを考えている

という方は、エイペックスがカバーレターや英文履歴書の作成・添削、英語での採用面接のサポート、給与などの条件交渉まで、転職活動のすべてのステップを支援します。

難しい転職ほどプロの力が必要です。キャリアのプロであるエイペックスの人材コンサルタントの力を借りることで、書類選考の通過率や合格率のアップに直接つながります。忙しいあなたの時間と労力の節約にもなりますので、ぜひ下記のボタンからキャリア相談会にお申込みください。

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