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外資系企業でミーティングをしている男性

海外から日本に転職するには?必要な準備や注意点をまとめてご紹介

海外と日本では、文化環境など、様々な違いが存在します。希望の有無に関わらず、海外駐在中に「転職して日本に戻りたい」と考えたことがある方は、一定数いらっしゃると思います。しかしながら、「海外駐在中にどこまで転職準備を進めることができるのか」、この点について知識が少ない方も多いのではないでしょうか。そこで、海外駐在中に日本での転職を考える方々に向けて、

  • 海外から日本に転職する際の流れ

  • 成功のポイントや注意点

  • 海外から日本に転職した成功事例

などをご紹介していきます。
本記事を読むことで、海外に駐在しながらも日本で転職に必要な知識を得ることができますので、ぜひご覧ください。

海外から日本に転職しやすい理由

まずは、海外から日本に転職しやすい理由を3つご紹介していきます。

1. 日本の転職市場は常に売り手である

日本の労働人口は、少子高齢化などの影響を受けて不足し始めています。厚生労働省が作成している有効求人倍率のデータでは、下記データのようにコロナ禍で一時的に減少したものの、令和4年には平均で1.31倍となりました。
このように、日本の転職市場は常に売り手中心であり、特に人材の流動性が高い外資系企業では、優秀人材は常に多くのオファーを獲得するチャンスがあり、条件面での交渉も可能な場合も多くあります。

有効求人倍率のデータを表した棒グラフ

(注)
1.月別の数値は季節調整値である。なお、令和4年12月以前の数値は、令和5年1月分公表時に新季節指数により改定されている。
2.文中の正社員有効求人倍率は正社員の月間有効求人数をパートタイムを除く常用の月間有効求職者数で除して算出しているが、 パートタイムを除く常用の月間有効求職者には派遣労働者や契約社員を希望する者も含まれるため、厳密な意味での正社員有効求人倍率より低い値となる。
3.文中の産業分類は、平成25年10月改定の「日本標準産業分類」に基づくもの。
4.ハローワークインターネットサービスの機能拡充に伴い、令和3年9月以降の数値には、ハローワークに来所せず、オンライン上で求職登録した求職者数や、求職者がハローワークインターネットサービスの求人に直接応募した就職件数等が含まれている。
出典:「一般職業紹介状況(令和5年3月分及び令和4年度分)について」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32763.html)(2023年8月24日に利用)

2. 日本市場への進出・拡大を目指す外資系企業が数多くある

日本は外務省が2023年7月に作成した「主要経済指標」で、名目GDPの世界ランキングで3位に位置しており、国際的なキャリアチャンスが数多く存在する国です。日本企業が海外展開を進めると同時に、海外からも、日本市場へ進出を目指す外資系企業は常に一定数あり、マーケットとして魅力のある進出先であることが伺えます。以前は欧米が中心でしたが、近年は中国、韓国、香港、インドなどアジア圏からも参入を目指す企業が増えるようになりました。
こうした外資系企業では、日本国内での市場拡大を図るために積極的に優秀な人材を確保しようと努めており、日本にも海外にも知見のある海外滞在経験者への需要は非常に高いと言えます。

3. 国際化に伴いグローバル人材を求める企業が増えている

外資系企業はもちろんですが、日系企業についてもグローバル化やダイバーシティの推進に伴い、外国人の雇用を増やす企業が増加傾向にあります。国際的な文化を持つ企業も増加しつつあり、日本でも外国人と接する機会は今後も増えていくことでしょう。
こうした背景から、英語が堪能で異文化経験のあるグローバル人材へのニーズが高まっており、英語の実務経験があること、グローバルな就業環境に慣れていること、多様な習慣や文化を持つスタッフとのコミュニケーションに長けていること、またグローバルな視点で物事を考えられるとあり、今後もグローバル人材への需要は伸びていくものと思われます。

海外から日本に転職する際の流れ

海外から日本への転職の流れについて話している転職エージェント

それでは、海外から日本に転職する際の流れをご紹介していきます。

STEP1:転職の目的を明確にする

転職をお考えの方は、駐在先の国の生活習慣が合わなかったり、日本に住む家族や友人に会えなかったりなど、海外駐在者ならではの悩みが生じているのではないでしょうか。自身の理想的な将来像を描きながら、転職の目的をはっきりさせることで、納得のいく転職を実現させることができます。

STEP2:希望条件や自分のキャリアについて考える

次に、勤務地や給与、福利厚生などの希望条件、そして今後の自身のキャリアについて考えてみましょう。自分の経験やスキルを洗い出したり、これから携わりたい業種や職種について、海外在住中にじっくり考えておくことをおすすめします。

STEP3:海外から利用できる転職エージェントに登録する

転職を決意しても、自分にどのような選択肢があるのかを明確化しないと、次のステップに進む難易度は高くなります。特に、数年間日本から離れている場合は、現在の日本の転職事情が分からないことも多いのではないでしょうか。
そこで、日本の転職事情に関する最新の情報を入手するためにも、外資系・グローバル系を専門とする転職エージェントに登録して話を聞いてみたり、転職サイトで求人情報を探したりしてみましょう。転職エージェントに登録することで、経験豊富な人材コンサルタントに、海外から日本への転職を実現するために必要なステップを相談することができます。
その他に、希望に合った求人の紹介はもちろん、履歴書や職務経歴書の作成面接対策企業との採用面接の日程調整、内定時の条件交渉など、多くのサポートを受けることができます。転職エージェントは、企業が競合他社に知られたくない非公開求人なども保有しており、あなたの経歴や希望条件にマッチする具体的な転職先候補を提案してくれるため、積極的に活用して理想の転職を実現させましょう。
エイペックスでは、各業界に特化したバイリンガルのコンサルタントが、あなたが希望する求人の紹介から履歴書の添削、面接の練習や給与交渉などまで、一貫したサポートを提供しています。もし興味がある場合は、今後のキャリア相談のみの利用も可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。

海外から日本への転職実現に向けて転職エージェントに相談する

STEP4:履歴書を準備し、気になった求人に応募してみる

コロナ禍によりオンラインでの採用活動が活発になったおかげで、海外滞在中でも書類選考やオンライン面接が行える企業が増え、日本にいる場合とほとんど変わらず転職活動ができるようになりました。一般的には、最終面接などある程度のタイミングで対面面接を要望する企業が多くありますが、海外赴任中の候補者については最終面接まですべてオンラインで実施可能と、柔軟に対応してくれる企業も多くあります。応募先の企業がどういった対応を取ってくれるかは、転職エージェントに相談して聞いてみるほか、必要であれば間に入って交渉してもらいましょう。
一時帰国のタイミングを調整して面接の時間を確保できるのであれば、双方がよりお互いを理解してミスマッチを防ぐチャンスになりますが、無理をして工面するよりもきちんと事情を話し誠意を伝えてから判断しても良いでしょう。交渉が不安であれば、率直に相談できるエージェントを頼ったほうが納得のいく転職活動に繋がります。
また、外資系の企業に応募する場合は、日本語の職務経歴書や履歴書に加えて英語の履歴書の提出が求められる場合がほとんどですので、準備が必要です。

STEP5:オンラインで採用面接を受ける

前述のように、最終までオンラインで面接が可能な企業も多くあり、日本にいるときと変わらず採用面接を受けることが可能ですので、しっかりと準備をして臨みましょう。ただ、複数社を同時に受けようと考えている方は、日本との時差もあり企業との日程調整が難しくなることがあるため、転職エージェントの助けを借りることが大切です。
外資系企業に応募する場合は、ほとんどの企業で英語での面接が行われますので、それに備えるための対策を事前に行っておきましょう。

海外から日本に転職する際のポイント

海外からの転職のポイントを探す女性

ここでは、海外から日本に転職する際のポイントを確認していきましょう。

希望の帰国日などを含めたスケジュールを作成する

海外滞在者の転職活動で最も大切なことは、スケジュール管理です。希望の退職日時・帰国日時があれば、その日から逆算して転職活動をスタートさせましょう。一般的な転職活動のスケジュールはこちらに詳しく書かれていますが、通常求人の応募から内定獲得までは1~2か月の時間を要します。役職が上になるほど面接回数も増え、さらに時間がかかる場合もありますので、余裕を持ってスケジュールを立てましょう。
反対に、帰国可能日から早すぎる転職活動をしてしまうと、内定後の入社日の交渉が困難になることもありますので、帰国日が決まっているのであれば早めに転職エージェントに相談してから求人に応募しましょう。

海外でもできることと日本でしかできないことを明確にする

次に、海外でもできることと、日本でしかできないことを明確にしておくことが重要です。例えば、海外にいる間でも日本にいるときと同じように、下記のようなことは十分出来ます。

  • 転職の目的を明確にする

  • 希望条件やキャリアの棚卸しを行う

  • 転職エージェントに登録する

  • オンラインで選考を進められるところは応募してみる

一方で、最終面接など企業に足を運ぶことが求められる面接がある場合は、一時的にしろ日本に帰国しないと進められません。このように、海外でもできることと、日本でしかできないことを明確にしておくことで、日本への転職プロセスを効率的に進めることができます。

 海外駐在中にできる転職準備について人材コンサルタントに相談する

海外から日本に転職する際に注意すること

ここで、海外から日本に転職する際に注意すべき点をご紹介します。

採用担当者に帰国の日程をしっかり伝える

先ほど、帰国日が決まっているのであれば早めに転職エージェントに相談することをおすすめしましたが、応募先の採用担当者にも帰国予定日を事前に伝えておきましょう。応募書類には、現在海外に住んでいる旨と帰国予定日を明記し、その帰国するタイミングで面接を行うのか、オンラインで最終面接まで行うことが可能かを確認しましょう。

海外での業務経験を日本で活かせない場合もある

海外での業務経験を活かして、日本国内で働きたい方は少なくありません。しかし、外資系イコールすべての職種がグローバルとの協働が必要な仕事であるとは限りません。また、どの程度海外とコミュニケーションを取る仕事なのか、その程度や範囲もそれぞれのポジションによって異なります。
せっかくグローバル人材として希少な経験とスキルを身に付けたのであれば、それをどの程度活かせる仕事なのか、面接の際にその点を確認することが重要です。

ビジネスマナーには注意が必要である

海外での生活に慣れてしまうと日本のビジネスマナーを忘れがちですが、採用担当者とのメールのやり取りからすべてチェックされていると考え、十分に気を配って転職活動を進めるようにしましょう。海外生活が長い人はカジュアルになりがちだという先入観がある担当者もいますので、十分に気を付けるくらいで丁度良いと考えましょう。
オンラインであっても面接の際にはスーツにネクタイを着用するなど、服装にも注意が必要です。また、面接の日程などは日本との時差も考慮するように心がけましょう。

帰国したい理由を考えておく

最後に、面接では志望動機と合わせて、「日本への帰国理由」が必ず問われることを想定しておきましょう。現職に対する不満などの場合は、マイナスな印象を与えてしまわないように事前にポジティブな理由を考えておきましょう。

海外から日本に転職した成功事例

外資系製薬会社のコーポレートストラテジーへの転職成功事例

転職先

外資系製薬会社のコーポレートストラテジー

転職理由

米国で別のヘルスケア企業に勤めていたが、これ以上のキャリアアップが望めないため転職を決意

応募企業数

1社

内定・入社までにかかった期間

求人応募から約3か月で内定獲得、そこから4ヵ月後の入社で調整

海外から日本国内の企業へ転職した大きな理由は、

  • 家族が日本への帰国を望んでいた点

  • 日本の製薬業界に従事したかった点

の2つであったため、希望通りの転職を実現することができ、応募者には満足していただくことができました。また、応募者からは、「エイペックスが間に入って入社日や、帰国まで米国でリモートワークが可能かなど交渉してくれたので不安はなかった」とフィードバックをいただきました。

国内大手メーカーのHRBP(Human Resource Business Partner)

転職先

国内大手メーカーのHRBP(Human Resource Business Partner)

転職理由

もともと別の大手日系メーカーのHR部門に勤めていたが、米国でMBAを取得するため退職

応募企業数

エイペックスからは1社応募

内定・入社までにかかった期間

最初のキャリア面談から内定獲得まで約2ヵ月

海外から日本国内の企業へ転職した大きな理由は、もともとMBAを取得した後は日本で就職したいと考えていたためで、米国に滞在しながら転職活動を開始し、コース修了後に入社のために帰国されました。複数のHR関連のポジションを紹介しましたが、トップダウンの企業風土でない大手企業を希望していたため、エイペックスからは1社の応募となりました。最大の懸念は、卒業のタイミングまでにうまく希望の転職先が決まり、入社日が調整できるかでしたが、エイペックスが間に入って交渉したのもあり、希望通りの企業とポジションに理想のタイミングで就くことができました。

海外から日本に転職する方のよくある失敗

海外駐在・滞在から日本に帰国し転職する際には、時差などの影響で企業とのメールのやり取りに通常よりも時間を要したり、転職エージェントに登録したものの、海外での経験が適切に評価されず希望する案件を紹介されなかったりと、転職活動が滞るケースがあります。
こういった課題を解決するためにも、海外駐在者の日本への転職を成功させた実績のある転職エージェントを活用することが非常に重要です。

ここで海外からの転職の際に失敗しないためにも、注意が必要なポイントを2つご紹介しましょう。

1つに、欧米を中心とした海外に駐在している場合、手厚い赴任手当や高い報酬を得ていることが多く、日本に戻って転職をする場合現職の給与に見合う求人があふれているわけではないということです。同等の職位や職種で探すと年収が下がってしまうこともあり、理想の転職先に巡り合うのに時間がかかってしまうことが考えられます。企業側のほうでも、高い年収が原因で書類選考で不採用にしてしまう可能性も考慮し、給与に関して柔軟な姿勢を見せることも必要な場合があります。ただ、日本では一般的に生活費が抑えられるため、インセンティブや手当がどの程度になるのかなど、収入と支出トータルで転職を考えると良いでしょう。

また、採用面接を行う際に最も障害となるのが時差です。面接の時間に関しては、求職者側からも柔軟に対応する姿勢を見せることで、採用担当者にもポジティブな印象を与えられるでしょう。

海外から日本への転職について人材コンサルタントからアドバイスを受ける

海外から日本への転職FAQ

FAQを表した画像

それでは、海外から日本への転職でよく聞かれる質問について確認していきましょう。

Q. 海外在住中に日本企業への転職活動を行うのは難しいですか?

A. 先ほどもご紹介しましたが、転職目的の明確化や希望条件の考案、求人検索・応募、オンライン面接まで、転職活動は海外からでも十分に進められ、日本で行う場合とほぼ大差はありません。
しかし、選考プロセスをすべてオンラインで行えるのか、時差があるなかうまく面接の時間を確保できるのか、入社日を融通してもらえるのかなど、日本にいるときよりもスケジュールの調整が難しくなることがあります。仕事をしながらの転職活動でスケジュール管理が難しい場合は、転職エージェントに間に入ってもらい調整してもらいましょう。

Q. 転職が決まって、帰国までにやらなければならないことはありますか?

A. 日本にいるときと同じように、現在の勤務先に退職の旨を伝えて、業務の引き継ぎを行いましょう。ただし、退職届の提出は必ずオファーレターにサインをしてからにしてください。企業によってはカウンターオファーを出してくるところもありますが、デメリットが多く受け入れることはおすすめはしていません。
また、日本国内に住居がない場合は、入社予定日よりも前に住居を確定させることが必要となります。

Q. 転職エージェントを活用していることは現職にバレますか?

A. 転職エージェントへ登録される方によっては、転職活動が現職に漏れないか心配される方もいらっしゃいます。転職者の断りなく、登録情報やご相談の内容が現職含め第三者に漏れることはありませんので、安心してご相談ください。

エイペックスがサポートできること

候補者へのより良いサポートについて話している転職エージェント

海外駐在・滞在という希少な経験を積み、バイリンガル人材・グローバル人材として日本でも存分に活躍できるスキルを身に付けたのですから、その能力を最大限に活かせる転職先を探しましょう。
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