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転職を考えながらオフィスでノートパソコンに向き合う40代女性ビジネスパーソンのイメージ

【40代の転職】不安はどう克服する?成功のための実践ガイド

近年、会社や自分自身のキャリアの停滞など、さまざまな理由で転職の相談に来られる40代の方が増えています。ただ多くの方が、「本当に転職をしても良いのだろうか」「自分はスキル不足ではないか」と不安を抱いているという特徴があります。

一方、定年までの将来を見据えてしっかりと計画を立て、理想の転職を実現した40代の方も数多くいらっしゃいます。安定した収入やワークライフバランスを維持しながら、さらに成長できるキャリアをどのように見つけるかは、40代転職の重要なテーマです。

そこで本記事では、実際の成功事例を交えながら、40代の転職に関する市場動向や不安の背景を掘り下げ、不安を解消するための具体的なノウハウをご紹介します。

ぜひ、最後まで目を通して今後のキャリア形成に役立ててください。

目次

  • 40代の転職は、なぜ不安を感じやすいのか?

  • 40代の転職実態は決して悪いものではない

  • 40代の転職の「不安」を「安心」に変える3つのヒント

  • 40代の転職でアピールすべきスキル

  • 40代の転職を成功させるための3つのポイント

  • 40代の転職 実際の成功体験談から学ぶ

  • 40代でも日系企業から外資系企業に転職できる?

  • 40代の転職でよくある失敗とそれを防ぐための方法

  • 40代の転職を成功に導くおすすめの資格とは?

  • 40代の転職 面接を乗り切るための3つのポイント

  • 40代の転職で収入を安定させるために必要なこと

  • 40代の転職でよくある質問(FAQ)

  • 40代で転職を目指す方へ

40代の転職は、なぜ不安を感じやすいのか?

40代での転職は、なぜ「難しい」「不安が多い」とよくいわれるのでしょうか?
下記に、よく聞かれる不安の原因を挙げました。原因を掘り下げていきましょう:

  • 選考基準が厳しいのではないか:慢性的な人手不足に悩む一部の業界を除き、企業は40代の求職者に対し、「即戦力として活躍してくれること」「マネジメントを任せられること」を期待します。
    こうした選考基準の厳しさに対し、応募先ポジションの経験がなかったり、ピープルマネジメントやプロジェクトマネジメントの経験がなかったりすると、スキル不足と見なされ採用が難しくなる懸念があります。

  • 年収が著しく下がるのではないか:40代は、キャリアを積んできた結果高年収であることが多い世代です。 そのぶん、即戦力でない転職の場合年収が下がるケースも多くあり、実際に40代の29.9%は転職で年収が下がっています。
    一方、40代就業者の約84%には子供がおり、自分以外に養う家族がいるケースが圧倒的多数です。住宅ローンや教育資金の負担もあり、理想の働き方や仕事内容が見つかっても年収面で折り合いがつかない可能性があります。

  • 新しい環境に適応できないのではないか:40代の転職では、新しい職場に「年下の上司」がいることが多くあります。こうした年齢のミスマッチはコミュニケーションエラーによる摩擦を引き起こしやすく、採用担当者が早期退職を懸念して採用を控えることがあります。また、年齢が上がるとこれまでの経験に基づくやり方や方法論を変えられない傾向にあり、新しい手法や文化に馴染めない不安もあるでしょう。

  • そもそも合致する求人があるのか:日本企業の組織体系は、上に行くほどポジションが少なくなるピラミッド型がほとんどです。実際にマネージャー職を希望しても、これまでの実績や経験を活かせる求人がそもそも見つかりにくい現状があります。

  • 「失敗が許されない」心理的負担がある:40代の転職について調べると、転職の多さや長期的なブランクのリスク、また転職後に後悔したケースが周囲の実例として語られることも多く、自信を持ちにくい状況があります。「40代は転職の最後のチャンス」「後戻りできない」というイメージとともに、転職市場における競争の激化も心理的負担を助長する材料となっています。

出典:労働調査協議会「統計からみた「家族」の変化」、厚生労働省「-令和5年雇用動向調査結果の概況-」p15-16

エイペックスのコンサルタントに40代の転職について相談する

40代の転職実態は決して悪いものではない

統計データが示す40代の転職実態

「40代ならではの転職の不安」について解説しましたが、このような悩みを抱えている人が多い一方、市場動向によると、実はかなり多くの人が「40代での転職」を成功させていることが分かっています。

転職者の年代を年ごとに調査したデータによれば、ここ8年ほどで転職者全体に占める40代の割合は大きく増え、約25.6%になっています。転職者のうち、4人に1人以上が40代という実態です。

また、キャリアの後半ともいえる40代が転職を考える理由は何でしょうか?以下は、厚生労働省のデータです:

  • 1位:人間関係がよくなかった…19.3%

  • 2位:労働条件(労働時間や休日など)が悪かった…13%

  • 3位:会社の将来が見えなかった…12.3%

  • 同3位:仕事の内容に興味を持つことができなかった…12.3%

この後に、「自分の持っている能力を活かせなかった」「給料が少なかった」などが続きます。

このように、40代は「やむを得ない事情」よりも、「個人的都合」で転職を考える人が圧倒的多数です。これは、働き方改革やリモートワークの普及など労働環境の多様化や、年功序列からジョブ型雇用へのシフトなど実力主義の定着などが背景にあると考えられます。

また、定年延長や再雇用制度の拡充により、セカンドキャリアも長くなっています。「働き方を変えたい」、「充実したキャリアを送りたい」、「長年培った専門性やマネジメント力を活かしたい」と考える40代が増え、転職者が上昇していることが見受けられます。

40代の転職は本当に年収が下がるのか

40代は「年収が著しく下がるのではないか」という不安があるとお伝えしましたが、40代の転職の給与事情はどうなっているのでしょうか?

下記のデータを見てみると、実際には「給料が上がった」人の方が「給料が下がった」人よりも多いという結果が出ています。

  • 1位 給料が上がった…39.3%

  • 2位 給料が下がった…29.9%

  • 3位 変わらなかった…29.6%

 「給料が上がった」と答えている人のうち、27.3%は1割以上も上昇したとしています。対して、「給料が下がった」と答えている人のうち、1割以上の減収となったのは18.65%にとどまっています。

つまり、40代の転職は「給料アップを転職の絶対的な条件としていない人であっても、自分にマッチした転職先を選べば、むしろ増収につながる」といえるのです。

私生活、仕事~ライフステージにあわせたキャリアの再構築を

40代の場合は、

  • 結婚の意思のない独身

  • 結婚の意思のある独身

  • 共働き子どもなし家庭

  • 共働き子どもあり家庭で、子どもが小さい

  • 共働き子どもあり家庭で、子どもがすでに自立間近

  • 親の介護あり

などのように、人生が多様化する時期です。

そのため、定年を意識しつつも今後どんなキャリアを過ごしたいのか、どう成長していきたいのか、多様な選択肢からプライベートおよびライフプランを組み合わせて考える必要があります。
「管理職になったし、今の会社でさらに出世していきたい」という人もいれば、「これが最後の機会かもしれないから、新しい職場に転職したい」「資格を取りたい」「独立したい」と考える人もいるでしょう。

「安定」と「挑戦」のバランスを考慮しつつ、「これから先、自分はどんな人生を選んでいきたいか」を真剣に考えることが、転職を成功させる鍵となります。

出典:

マイナビキャリアリサーチLab「【2025年最新】年代別の「転職率」と「転職理由」とは? 20代・30代・40代・50代それぞれ解説」

厚生労働省「-令和5年雇用動向調査結果の概況-」のp15およびp16より(※40~44歳の層と、45~49歳の層を足して2で割った数字をパーセンテージとして取り上げている。小数点2位以下四捨五入。「その他の理由」など、個々人で理由がばらけるものはランク外とする)

厚生労働省「-令和5年雇用動向調査結果の概況-」p15-16

業界別の転職チャンスについてコンサルタントに詳しく説明を受ける

40代の転職の「不安」を「安心」に変える3つのヒント

「40代でも転職を成功している人が多い」というデータをご紹介しました。しかし、漠然とした不安が拭いきれないという人も多いでしょう。転職への不安の多くは、転職後に起こり得るギャップが想像できていない点にあります。

そこで、下記に転職の「不安」を「安心」に変える3つのヒントをご紹介します。

① 「転職後のギャップへの不安」解消には情報収集が最も重要

40代で新たな環境へ踏み出す際には、「これまで築いたキャリアが十分に評価されるか」「この年齢で期待されている能力に対し、自分はスキル不足ではないか」といった葛藤が生まれやすいものです。

こうした転職後に起こり得るギャップを埋めるためには、応募前に情報収集を入念に行うことが最も効果的です。

求人票や企業情報を調べたうえで、

  • 職場の雰囲気や実際の労働環境を口コミやOB・OG訪問等で具体的に調べる

  • キャリア相談会や業界交流セミナーに参加する

  • 同年代で、同業界(同業種)に転職した人に話を聞く

  • 転職エージェントに話を聞く

  • (可能であれば)企業にカジュアル面談をお願いする

などのように、外部のネットワークやコミュニティを積極的に活用することで、入社後の労働環境や業務内容を具体的に想像することができ、不安を軽減することが可能になります。

② 転職活動の前に自身のライフプランを整理する

転職を考えるときは、今後のライフステージのイメージや、どんな働き方を目指していきたいのかを整理することが大切です。こうすることで、「年収の高さに魅かれて転職したけれど、家庭を大切にしたいという自分の気持ちとマッチせず、また転職を考えなければならなくなった」などの後悔が起きにくくなります。

理想の働き方や、今後のライフプランのイメージの整理を行う際は、下記の方法が有効です:

  • 「今後10年で実現したいライフプラン」「どんな分野で社会に貢献したいのか」「家族や生活面の優先事項は何か」を書き出してみる

  • 家族やパートナーと話し、理想の生活のイメージをすり合わせる

  • 人材コンサルタントや転職チャートを利用して、仕事における優先順位を定めていく

  • 本などを参考に、短期~中期~長期視点で、自分がなりたい職業人のイメージを思い描く

  • 今までの職歴および実績を見ながら、自分がどんな業務(環境)で満足感を得たか、逆にストレスを感じたかをリスト化する

こうした棚卸しにより、転職活動が自己理解を深める機会になったり、新たな目標設定につながるなど自信を持って転職活動が進められるようになります。

③ 家族や友人に転職について相談しておく

転職活動はすべてが思い通りに進むものではなく、企業との内定交渉や選考の段階で、妥協点を探らなければならない場面にも遭遇するものです。

特に40代の場合は家族を持っていることが多く、話し合い抜きで自身の優先事項と家族のそれを合致させることは難しいでしょう。家族に話さずに転職活動を進め、内定後に家族からの思わぬ反対ですべてが覆ってしまったり、内定辞退となるケースも珍しいことではありません。

転職活動は一人で抱え込まず、家族や信頼できる友人に現状や希望を共有しましょう。話していないことで起こる反対や内定辞退だけでなく、それによる家庭不和のリスクも軽減されます。

また、信頼できる人に話を聞いてもらうだけで、不安になりがちな転職活動で心理的な助けになります。自分の希望や課題をオープンに話すことで、想像もつかなかったアドバイスや新たな選択肢が見えてくるケースも多く、転職活動の幅が広がるきっかけにもなるでしょう。

40代の転職でアピールすべきスキル

40代での転職に向けて資格取得の勉強をしているビジネスパーソンのイメージ

ここからは、不安を解消して自信を持って転職活動ができるように、「40代の転職を成功させるための戦略」について考えていきましょう。

下記に、40代の転職者に対し企業が求めるスキルを挙げましたので、自身の能力を最大限アピールできるようしっかりと準備しておきましょう。

「実績・スキル」のほかに「指導力」が重要 

40代での転職を成功に導くには、キャリアの中核となる実績や得意領域を見直すことが出発点です。

「40代にどのような能力を期待するか」の1位は「経験値・スキル」であり、これが50.2%を占めるという統計もあります。

一方で、「会社の活性化(15.5%)」「労働力(32.1%)」を求める声もあり、現役世代・即戦力としての活躍を求める声も高まっています。

また、40~54歳くらいのミドル世代に期待される役割で特筆すべきものとして、「技術や知識を後輩に教えられること」が挙げられる点も見逃してはいけません。これは企業側の27.4%がこの世代に期待する項目で、あらゆる層のなかでもミドル世代に最も期待される役割です。

つまり、40代の転職では「実績・スキル」とともに、「指導力」や「リーダーシップ」「マネジメントスキル」が問われるということです。この点を強調できるよう、現在までのキャリアでアピールできる経験がないか棚卸ししましょう。その際は、単にポジションや職歴の長さだけでなく、困難な局面をどのようなアプローチや方法論で乗り越え、どのようにチームや組織に変化をもたらしたかという部分が語れるよう準備しましょう。

もしリーダー経験がない場合でも、プロジェクトやチーム作業で積極的に問題解決に携わった経験や、プロセス改善を提案して採用されたり、後輩や同僚のサポートを行った経験を具体的な成果とともに話せるようにしておきましょう。

英語力など、他者と差別化できるスキルを強調する

「実績・スキル」、「指導力」のほかに、下記のようにライバルと差をつけられる自分だけのスキルをアピールすると、採用担当者から高い評価を得やすくなります。キャリアの棚卸しで、自分に当てはまる経験がないか確認しましょう。

  • プロジェクトマネジメント:どの分野においても、プロジェクトマネジメントのスキルは大きな強みになります。特に、部門横断プロジェクトでの調整役や、新規事業の立ち上げ経験、海外を巻き込んだプロジェクト経験などは大きな強みとなりますので、積極的にアピールしましょう。

  • 業務プロセス改善:多くの企業で、業務プロセスの改善は大きな課題となっています。製造業においては、サプライチェーンの改善経験や生産拠点の最適化、現場改善の経験があればより有利です。
    ほかにも、自身の提案によって自部署のみならず企業全体の作業効率をアップさせた経験や、社内外の調整役を主体的に果たした経験、新しい技術によってこれまでの商品・サービスの質を大きく改善した経験、他企業でも導入された経験など、既存の枠を超えた行動があれば高評価です。説得力を高めるため、成果は数字や具体的な指標で示しましょう。

  • IT関連スキル:特にIT・通信分野では、「ソフトウェア開発」「クラウドサービス」「サイバーセキュリティ」「データ活用関連」「DX」の経験者の需要が高まっており、経験があると他者と大きく差別化できる領域です。IT企業やコンサルティングファームだけでなく、大手の事業会社でもITスペシャリストは慢性的な人手不足であり、特にプロジェクトマネージャーにいたっては70%近くの企業が「人手が足りていない」と回答しています。

  • 英語力:外資系企業だけでなく、国際的な取引のある内資系企業においても英語力は重要です。異文化環境での就業経験や海外チームとの協働経験、駐在経験などは大きな強みとなります。
    単に経験があるというだけでなく、どんな問題をどのように解決したのか、多国籍チームをどうリードしたのか、文化の違いを理解しながらどう円滑な関係を築いたかなどの実体験が、企業にとって非常に価値のある経験になります。経験がない場合には、TOEICを受験するなどして客観的に能力を示せるようにしておきましょう。

ほかにも、ESG(環境・社会・ガバナンスの3つを指し、投資の対象先を決める判断材料のひとつとして使われる)、サステナビリティ推進、EHSマネジメント(環境・健康/衛生・安全の3つを指し、これらの要素を一元的に管理する)、働き方改革などの新しい価値観やコンセプトに対応した経験も高評価の対象となります。

出典:マイナビキャリアリサーチLab「企業人材ニーズ調査2024年版」p18、厚生労働省「IT・デジタル人材の労働市場に関する研究調査事業」p27

40代の転職を成功させるための3つのポイント

① 転職の軸を明確にしておく

40代の転職を成功させるには、過去の経歴よりも「今後何を実現したいか」「どう貢献できるか」という明確なゴール設定が鍵となります。

まずは、これまでの職務経験から自分がやりがいを感じた業務や責任、最も成果を出せた環境を具体的にリストアップしましょう。この作業により転職活動の軸が定まり、自分に最適な企業を選ぶ判断材料になります。転職の軸が決まっていないと、目先の待遇だけで企業を選んでしまったり、複数の内定が出たときに決めきれず後悔してしまう可能性がでてきます。

また、過去の成功体験について同僚や信頼できる第三者と話をすることで、自分だけでは気づけなかった強みが見えてきます。自分のモチベーションの源は何なのかを明確にし、それをどう活かせるかを具体化することで、自身のキャリアの可能性が見えてくることがあります。

② 専門性を磨きながら柔軟性を示す

40代の転職では「専門性」に加え、「最新スキルの習得」や「学び直しへの姿勢」が選考で重視されます。採用担当者は、転職者が自身の専門領域だけを磨くことにこだわり、融通が利かないことを危惧するからです。業界で役に立つ資格の取得、ITツールの活用経験、語学力など、具体的な自己投資の取り組みをアピールして新しい分野への適応力を見せましょう。

また、過去の経験を「応用力」として、異なる環境でもそれを活かせる柔軟性のある人材が評価されやすくなります。特に40代の場合は、過去の実績に頼り過ぎてしまうことが危惧されますので、培ったノウハウを新しい分野でどう展開できるのかと同時に、新しい組織での慣習や状況に合わせて柔軟に対応できることもアピールしましょう。

③ 企業理念が自分に合っているかを確認する

40代は、管理職としての転職も視野に入る世代です。すぐに管理職とならなくても、将来的に経営層のビジョンに基づいて部署やチームを指揮する役割が求められる可能性があります。

管理職は、会社の理念や経営陣の考えを社内に浸透させる役割を担います。きちんと企業理念に共感することで自信を持ってマネジメントができ、長期的に活躍できる可能性が高まります。採用面接でも、ビジョンに共感していることで「自身の経験やスキルが応募先企業にどのような価値をもたらすか」について話しやすくなります。

人材コンサルタントとキャリアの棚卸しをしてみる

40代の転職 実際の成功体験談から学ぶ

ここでは、40代で転職を成功させた2つの体験談を見てみましょう。実際の例を見ることで、「40代の転職」を上手く進めるためのコツが見えてきます。

【成功体験1】大手外資系コンサルティングファームへ転職成功

  • 転職者:40代男性

  • 転職先:大手外資系コンサルティングファームのゼネラルコンサルタント→大手外資系コンサルティングファームのIT戦略コンサルタント

  • 転職理由:長く同じ会社に勤めており、ある程度現状に満足はしていたが新しいことにチャレンジしたかったため

  • 転職成功の決め手:「マーケットからは即戦力を期待される⇔自分は新しいことに挑戦したい」という不一致に苦労されていました。しかし、担当コンサルタントとスキルの棚卸しで強みを確認し、コンサルティングファームという同じ領域でも業務内容が違う職務を目指す方向性が決まりました。職種変更ではなく、担当領域の変更によりスキルマッチも実現し、新しいことへの挑戦にもつながりました。

  • 担当コンサルタントからのアドバイス:40代の場合、企業側からは「即戦力になるから」という理由で、以前の業務と同等のオファーが多く集まりがちです。そのため、「新しい分野に挑戦したい」という場合は、アピール方法を模索する必要があります。この成功事例では、コンサルティングファームという経験のある「領域」で企業に即戦力をアピールしながら、新しい業務内容という自身の希望をうまく合致させることができました。志望動機が「ステップアップ」であったため、企業にも成長意欲を示すことができた点も高評価の対象でした。

【成功体験2】外資系バイオテクノロジー企業へ転職成功

  • 転職者:40代男性

  • 転職先:大学の助教授→外資系バイオテクノロジー企業のアプリケーションスペシャリスト

  • 転職理由:大学での研究だけでは、これ以上のキャリアアップが見込めないと感じたため

  • 転職成功の決め手:大学や研究所などアカデミックな分野から一般企業への転職を希望される場合、一般的には転職経験が少なく、準備に時間を要することがほとんどです。外資系・日系企業への転職には戦略的な準備と対策が必要であるため、まずは転職エージェントに登録し、密に担当コンサルタントと連絡を取ることが重要です。履歴書の添削から内定交渉まで全面的にサポートを受け、アドバイスを活かして努力されたことが内定獲得の大きな要因となりました。

  • 担当コンサルタントからのアドバイス:はじめは、「40代ということで転職するには遅すぎるのではないか」と危惧されていました。転職エージェントに相談すると、未経験の40代でも採用してくれる可能性が高い企業を提案できること、客観的かつ率直にあなたの市場価値を判定してくれるためミスマッチが起きにくく、合格の可能性を高められることが、転職活動において大きなアドバンテージとなります。​

40代でも日系企業から外資系企業に転職できる?

日系企業から外資系企業への転職を目指す40代ビジネスパーソンのイメージ

外資系企業と日系企業の違い

エイペックスでは、40代でも日系企業から外資系企業に転職を成功された方を数多くサポートしてきました。

そこで、外資系企業と日系企業では具体的にどんな点が異なるのか、下記で整理しておきましょう:

  • ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用:外資系企業は「ジョブ型雇用」、日系企業は「メンバーシップ型雇用」の形式が主流です。ジョブ型雇用は、企業が特定の職務に対して必要とするスキルや経験を持つ個人を採用する形態であり、個人の専門知識や能力が重視されます。

  • 個人主義と集団主義:外資系企業は自主性を重視し、個々の社員が積極的にプロジェクトを進める傾向があります。日系企業では上長を中心とした協調や人間関係、チームワークが重視される集団主義です。

  • 自己主張の文化と協調の文化:外資系企業は、国籍を含めて様々なバックグラウンドを持つ社員が在籍するため、年齢や性別に関係なく意見を伝えることが重視され、フラットな組織文化です。日系企業は協調の文化であり、「空気を読む」「感情を察する」といったような行間を読む文化が根付いています。

  • ワークライフバランス重視と組織への貢献重視:外資系企業ではオンとオフがはっきりとしており、周囲に気を遣わなくても有給休暇や長期休暇の取得が容易です。日系企業は協調の文化であり、休暇や就業時間・残業については周囲と足並みを揃えなければならないプレッシャーが残っています。

  • 成果主義と年功序列:外資系企業の評価基準は、基本的に成果主義です。事前に決められたKPI(重要業績評価指標)の達成状況について上司やマネージャーと話し合い、その結果によって昇給・昇進が決定されます。日系企業では、年功序列や企業全体の業績が評価に影響しやすいのが特徴です。

  • 高年収の実現のしやすさと安定した年収:外資系企業の年収は成果と直接的に関連しており、成果をあげれば収入も大幅に増える傾向にあります。日系企業では、年功序列や終身雇用制度に基づく給与体系が一般的であり、年収は微増であっても定年まで安定して上がっていくことが期待できます。

外資系企業への転職で必要なスキル

日系企業から外資系企業へ転職を成功した人が、共通して持っていたスキルは何でしょうか?

下記は、外資系企業が非常に重要視するスキルの一覧です:

  • 英語力:外資系企業への転職では、英語力が重要な要素のひとつとなることは事実ですが、必ずしも決定的な要因ではありません。
    実は、求められる英語のレベルは業界や職種によっても異なり、英語があまりできなくても外資系企業への転職は可能です。特に専門技術や経験が重視される分野では、英語力よりもそのスキルが重要視されることもあります。求人票で求められる英語力を確認して応募しましょう(一般的には、日常会話レベル以上の英語力を求められます)。

  • 自主性と結果に対するコミット力:外資系企業で成功するためには、自ら積極的に行動して取得した気づきをチームにシェアしたり、効率的な業務の遂行の仕方を開拓したり、自分の業務を自主的に管理して成果を出すなどの能力などが求められます。特に外資系企業はプロセスよりも結果を重視する成果主義のため、自主性を成果につなげられる結果志向力、コミット力が重要です。

  • ​自分の成果をアピールする力:外資系企業では、自分の成果を積極的にアピールするスキルが不可欠です。日本のビジネス文化では謙虚さが重視されることが多くありますが、外資系では黙っていると「受動的」とみなされ、評価やインセンティブにつながらない可能性があります。自分のスキルや実績を具体的に伝え、強みをアピールできるよう意識することが重要であり、採用面接でもこの傾向は同様です。

エイペックスのコンサルタントに外資系転職の可能性を聞いてみる

外資系企業で活躍するための準備と成功のポイント

40代で外資系企業への転職を目指す場合、

  • 語学力

  • 海外チームとのコミュニケション経験

  • 異文化環境での協働経験

  • 日本市場や文化の特性を相手に伝え交渉できた経験

  • 市場変化の情報収集能力・対応力

  • ダイバーシティ関連の知見

  • 即戦力人材としてのスキル・経験

なども積極的にアピールすることが必要です。そのために、以下の準備を怠らないようにしましょう。

  • スキルの棚卸し:外資系企業では、上記のような特定のスキルや専門知識を持つ人材を対象に求人募集が行われることが多いため、自分の経歴や実務経験を振り返り、企業が求めるスキルや経験をどのように満たしているかを整理しておくことが大切です。これまでの業績やプロジェクトでの成功事例を具体的に示すことができれば、面接でのアピールポイントになります。

  • ​英文履歴書の作成:外資系企業に応募する際には、英文の履歴書が必須です。日本語の履歴書とは異なり決まった書式はありませんが、実績や成果を具体的な数字や事例を交えてアピールすることが重要です。また、自分のキャリア目標や志望動機を明確に記述し、ポジションに適したスキルや経験を強調することが求められます。

  • ​英語面接への準備:外資系企業では、最終面接までのどこかの段階で英語面接が行われることがほとんどです。英語でのコミュニケーション能力だけでなく、働くうえでの文化的な違いも理解し、自信を持って自己表現できることが重要です。転職エージェントから想定質問を教えてもらうなどして模擬面接を実施し、英語での面接に慣れておきましょう。

  • ​非公開求人を転職エージェントに確認する:外資系企業では非公開の求人も多く、誰でも閲覧できる転職サイトには掲載されていないような魅力的な求人がたくさんあります。非公開求人は特定の転職エージェントのみに公開されますので、そうした求人にアクセスするためにも転職エージェントへの登録は必須です。特に自分の希望する業界に特化してサービスを提供しているエージェントであれば、あなたの経歴や希望に合った求人を厳選して提案してくれますので、より効率的な外資系企業への転職活動が期待できます。

エイペックスでは、11の業界に特化した非公開求人の紹介やキャリア相談を含む外資系企業への転職をサポートしています。ご興味がある方は、ぜひ一度お問い合わせください。

エイペックスに非公開求人について問い合わせる

40代の転職でよくある失敗とそれを防ぐための方法

「40代の転職を成功させるためのポイント」を解説してきましたが、「40代の転職を失敗に終わらせてしまうよくある原因」を把握しておくことも大切です。下記で、具体的に見てみましょう。

求人票の記載内容だけで、自身のキャリアがどう活かせるかを確認しなかった

転職の失敗でよくあるのは、「よく知られている一般的な企業情報や業界の評判だけで判断してしまい、自身のキャリアがどう活かせるかを十分に精査していなかった」というものです。
たとえば、今までの管理職経験や専門スキルが新しい職場でどのように評価され、どの程度の裁量や意思決定権が与えられるかを十分にヒアリングせず入社してしまった場合、「思っていた職場ではなかった」など転職後の後悔につながりやすくなります。

採用面接は自身のアピールの場というだけでなく、その企業があなたの希望に合致するかの判断の場ともなります。40代の場合は、具体的な評価基準や目標設定方法、意思決定プロセスや裁量権について、実際の業務事例とともに採用担当者に十分に聞くようにしましょう。

キャリアパスやキャリアアップの見込みについて確認しなかった

40代の転職においては、今後のキャリアパスが具体的に描けるかも成功の決め手のひとつとなります。

転職希望先の現役社員がどのようなキャリアパスを描いているのか、どのような成果や行動が評価されているのかを知ることで、キャリアパスの可能性を判断することができます。実際のプロジェクト事例や人事評価制度を参考にして、それが自分に合っているかどうかを検討することで、入社後のミスマッチを減らせるようになります。

また、キャリアアップを狙う場合には、新しい職場の教育・研修制度やジョブローテーションの有無、また、異動や昇進にどの程度のスピード感や柔軟性があるかなど、ライフステージに合わせたキャリアパスの現実性も事前に調べておくべき視点です。そうすることで「がんばってもキャリアアップが見込めない」など、転職後の後悔を減らすことが可能になります。

転職の「優先順位」がぶれてしまった

転職活動を続けていると、さまざまな企業の情報を聞くことで自分自身の優先事項がわからなくなってしまい、結果的に「本当は残業ゼロを目指して転職活動をしていたのに、高い年収で判断して残業の多い企業に入ってしまった」「転勤なしの企業を希望していたのに、家賃補助が多いという理由で妥協してしまい、家族との時間が減ってしまった」ということになりがちです。

このような状況に陥るのを避けるためには、「どの部分なら譲歩可能か / 譲れないか」を、事前にしっかり確認し定めておくことが重要です。特にワークライフバランスを優先して働きたいのか、業務内容が優先なのか、そのなかでも妥協できない点は何かを明確にしておきましょう。

また、家族との対話は将来の「もしも」のシナリオを含めて行うことで、転職だけでなく人生全体の選択肢や優先順位を整理しやすくなります。家族の期待や不安に正面から向き合い、働き方や生活スタイルを柔軟に再設計することで、後悔の少ない転職と持続的なキャリア形成につながります。

条件を絞り過ぎてしまった

お伝えしたように、40代の場合そもそも求人募集の数が少ないうえ、自身のスキルに完璧に合致する求人に出会うチャンスは稀になってきます。

優先順位をつけるのは大切ですが、今まで従事してきた業界や職種、業務内容にこだわり過ぎてしまうと、新しいキャリアにチャレンジする機会を逃してしまうこともあります。

転職エージェントで自己分析のアドバイスをもらったり、第三者から話を聞くことで、自分では思いもしなかった強みやスキルが見えてくることもあります。40代の場合、ぜひ幅広い視野を持って、他者の意見も聞き入れながら柔軟に考えられるスタンスで転職活動を行いましょう。

自己分析と企業リサーチの方法をプロに相談する

40代の転職を成功に導くおすすめの資格とは?

「使える資格」を取得しておくことは、40代の転職を有利に進めるための武器となり得ます。単純に「その知識や技術を持っていることを証明する手段」としてだけはなく、向学心を表す手段となったり、未経験分野への転職において書類選考を通過できるツールとなったりします。

40代の転職で評価されやすい資格

管理職やマネジメント志向の人であれば、プロジェクトマネジメントの実務経験を裏付ける「PMP(Project Management Professional)」や「ビジネスマネジャー検定」などを取得することで、即戦力としての評価が得やすくなります。

財務・会計・経理や管理部門であれば、「日商簿記2級」や「中小企業診断士」、「公認会計士」などが、実務能力の指標として幅広く通用しています。人事・労務系なら、「社会保険労務士」などを目指すと良いでしょう。

特定分野の営業職であれば、「ファイナンシャル・プランナー(FP技能士)」や「宅地建物取引士」、製薬業界では「MR認定資格」、IT営業職を目指すのであれば、「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」「セールススキル検定」などがIT業界の入門資格としておすすめです。

外資系・IT・グローバル転職で武器となる資格

英語力は転職において大きな武器となりますが、ほとんどの企業で評価対象となるのは日常会話レベルからです。

TOEICでは「600~730点」が該当となり、ビジネスレベルの英語力を求められる場合には「TOEIC700~800点程度」、英検では準1級レベルが目安とされることが多くあります。各種「英語プレゼンテーション検定」も、能力証明のために受験を検討しても良いでしょう。

ただし、外資系企業やグローバル企業では、資格よりも英語を使って業務を行った実務経験が優先されます。特に面接時には、日常業務や海外拠点との共同プロジェクトで「どのように語学を使い、どんな成果を出したか」を具体的に伝えられると信頼につながります。

IT分野では、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催するIT系の国家資格を受験することをおすすめします。難易度(レベル1~4)・専門分野別に13個の試験があり、難易度の低いものから段階を踏んで取得を目指すと良いでしょう。

IPAのほかにも、「認定スクラムマスター(Certified ScrumMaster®: CSM®)」や「AWS認定ソリューションアーキテクト」など、民間事業会社が提供するIT資格試験はさまざまあり、これらは自己学習・オンライン講座での資格取得が目指せるため、働きながらでも取り組めるのがメリットです。

この時代だからこそ、知財関係の資格は大いに役立つ

知財関係の資格は、昔も今も転職において有利に働きます。特許権への理解は技術関係の企業では非常に重要なものですし、商標権や意匠権は企業のイメージや知名度と深く関わっています。

知財関係の資格のなかでももっとも強い資格は、やはり「弁護士」「弁理士」ですが、これらは非常に難易度が高く、独力で取得するのは非常に困難です。ただ現在は、比較的取得しやすい国家資格として「知的財産管理技能検定」などがありますから、こちらから挑戦してみるのも良いでしょう。

AIが台頭する現在だからこそ、著作権関係の正しい知識を持つことは企業を守るための鎧ともなり得ます。知財部や法務部への転職を目指す人はもちろん、企画や研究開発を行う部門への転職を目指している人にとっても、心強い資格となるでしょう。

資格取得が転職活動で真に役立つためには、「どの職種・業界でどの場面に活用するか」を事前に明確にしておくことが重要です。

また、企業の人事担当者は「資格取得後、どのような業務改善や成果に結びつけたか」という実践的なエピソードに注目します。資格保有をスタート地点とし、転職前後の実務でどう活かせるかまで描ききることで、40代の転職者の強みとして評価されやすくなります。

40代の転職 面接を乗り切るための3つのポイント

40代の転職面接に臨むビジネスパーソンと面接官のシーン

転職活動で突破すべき大きな壁は、「面接」です。40代の転職者が、他のライバルと差をつけて面接を成功に導くためには、何が必要なのでしょうか?下記の3ステップを意識することで、成功が見えてきます。

① 具体的な数値やエピソードを使い、意思決定の背景まで語れるようにする

前提として、面接官はあなたが提出した職務経歴書に目を通して面接に臨んでいます。

それを踏まえ、面接では単にキャリアを時系列で語るのではなく、あなたがもっともアピールしたい実績や経験を、具体的な数字やエピソードを交えて話すことが大切です。あなたの行動がどのように組織やチームの成果に結びついたかのか、プロジェクトで直面した課題をどう乗り越えたかなど、成果を達成するまでの努力や工夫について触れることで、職務経歴書からでは読み取れなかった現場に根ざしたストーリーとして、面接官の評価につながるでしょう(回答は、STARメソッドを使った方法が有効です)。

また、年齢を重ねることで得られる「多面的な視点」や「全体を俯瞰した判断」は、入社後に期待されるチーム指導・育成で活かされるポイントです。意思決定に至るまでの背景や、チーム内外の信頼構築プロセスまで語ることで、面接官にあなたならではの価値を伝えましょう。

②「自分がどのように企業に寄与できるか」をアピールする

どんなに素晴らしい実績でも、応募先企業と関連がなければ面接でわざわざ語る価値はありません。あなたがチームに加わることで、企業にどんなメリットがあるのかがきちんと伝わらなければ、面接は失敗に終わってしまいます。

面接では、事前に調べた企業のビジョンや事業課題を踏まえ、「自分が加わることでどのような新しい成果が見込めるか」を明確にイメージして語れるようにしておきます。業界特有のトレンドや規制動向、または競合他社の動向や自社の優位性など、時事性の高いトピックを押さえたうえで、自分の知識やネットワークがどの場面で活用できるか整理しておきましょう。

③ 40代らしい的を得た質問を用意しておく

面接の最後にある逆質問のタイミングでは、応募先企業の戦略や将来像に踏み込んだ内容など、40代ならではの核心に迫った質問ができるよう準備しておきましょう。

たとえば、「今後の中核事業として期待される領域で、どのような人物像やリーダーシップが求められていますか?」「組織変革のなかで、40代・50代にどのような役割を期待されていますか?」といった質問が有効です。面接後にフォローアップできる機会があれば、面接で得た新しい気づきや、企業の課題解決に対する自分なりの視点を簡潔に伝えることで、誠実かつプロフェッショナルな印象を残せます。

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40代の転職で収入を安定させるために必要なこと

前述のように、転職した40代のうちの39.3%は転職前に比べて年収がアップし、29.9%が変化なし、29.6%が年収ダウンとなっています。これを踏まえ、40代の転職につきものの「収入の問題」について考えていきます。

転職で年収が下がる場合に考えるべきこと

40代での転職では、年収アップが期待できる一方で年収が下がる転職も少なくありません。

これを避けるためには、

  • 報酬体系の確認(特に歩合制の場合)

  • 福利厚生

  • ストックオプションや企業年金制度

を確認することが重要です。上記のような基本給以外の要素を計算することで、実際には年収が下がらなかったというケースもあるからです。

また、たとえ一時的に年収が下がったとしても、将来的に年収アップが見込める環境なのか、昇給・昇格を含めた評価制度がどうなっているかを内定承諾前に確認しましょう。応募先の業界は成長産業なのか、事業拡大が予定されているのかを判断することも大切です。

また、生涯年収が上がる転職なのかを考慮することも重要です。他の人が持っていない価値の高いスキルを転職で身につけられれば、数年後に経験豊富な人材として昇進できたり、さらに良い条件で次の転職が実現できたりと生涯年収のアップが見込めます。自身のキャリアを中長期的な視点で捉えましょう。

そして、自身の市場価値を判定してくれる転職エージェントとの協働も重要です。市場の給与相場を熟知するエージェントであれば、提示された年収が適正か判断でき、今後市場価値を高めてくれる転職かどうかについてもアドバイスを提供してくれます。

40代は長期的な経済的安定の実現が不可欠

40代は、まだまだ支出が多い一方、資産形成や老後資金の準備も必要になってくる世代です。特に転職で年収が下がる場合には、生活費や教育費、住宅ローンといったライフステージごとの必要経費を見直し、転職による収支バランスの変化を年単位で試算して、将来的な家計の安定が見通せるようにしておきましょう。
収入が足りない場合には、転職の再検討のほかに、副業や家族からの収入で家計を補うなど長期的な対策を考えましょう。

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40代の転職でよくある質問(FAQ)

Q. 40代の転職で、特に求められる視点はありますか?

A. 40代で転職を考える場合、「業界内での自身の立ち位置」や「自分のキャリアで何を社会に還元できるか」という観点を意識することが大切です。「この企業は自分に対してどのような報酬・待遇を与えてくれるか」だけではなく、「この企業に対して、自分はどのような貢献・働きができるか」「それによって業界や社会にどんなインパクトを与えることができるか」まで考えられると良いでしょう。

Q. 経歴に空白期間がある場合には、どう伝えるのが効果的ですか?

A. 一般的に、3か月未満の空白期間であれば転職活動期間として理解されやすく、特に深く問われることは少ないでしょう。しかし、3か月を超えると「なぜそれだけの期間が必要だったのか」という説明が求められ、6か月以上になると明確な理由と計画性の説明が必要になってきます。
面接でブランクを説明する場合には、それがあなたにとって意味のある空白期間であったこと、そこでの経験が応募先企業でのメリットにつながること強調すると同時に、それをポジティブに、自信を持って伝えるのがコツです。

Q. 40代の転職で、優先順位をつける際に意識すべきことは?

A. 40代の転職では、「自分の人生において重要なこと」を明確にすることが大切です。なぜ転職したいのか、転職理由と希望条件を明確にしたうえで、譲れない要素と柔軟に対応できる部分(家族の介護、子どもの教育環境、年収、勤務地など)を区別し、優先順位をつけましょう。基本は優先順位の高いものを重視して決めますが、場合によっては妥協点を探っていくのも良いでしょう。

Q. 副業や兼業を視野に入れた転職活動は可能ですか?

A. 近年は政府の働き方改革もあり、大手企業を中心に副業やパラレルキャリア推進の動きが広がっています。転職先の就業規定や社外活動への理解度を事前に確認すると同時に、企業がスキルアップの機会を提供できる体制を整えているかについても見極めましょう。

Q. 40代が転職後に人間関係を築くうえで意識したいポイントは?

A. 自分から「今の会社の人間関係に入っていく」姿勢を持ちましょう。過去の肩書きに頼らず、日々の業務のなかで積極的にフィードバックを求めたり、業務外の交流や共通の関心事を見つけたりして、信頼関係を築いていきましょう。業種や世代を超えた価値観の違いを前向きに受け入れ、柔軟に自分のスタイルを調整する姿勢を持っていると、職場内での居場所が確立しやすくなります。

Q. 40代の転職で、年収や待遇に納得できる転職を実現するには?

A. 求人票にある条件だけで判断せず、実際に働いている社員の声や企業口コミ、業界の給与水準レポート、転職エージェントなど複数の情報源を活用し、相場感を養いましょう。条件交渉を行う際は、希望年収だけでなく、インセンティブ制度や退職金制度、長期的なキャリアパス、福利厚生、ワークライフバランスなどを総合的に比較検討すると、納得感を高めやすくなります。

Q. 40代が転職後にキャリアアップを目指す場合、どんなアプローチが有効ですか?

A. 今の立場や知識だけに満足するのではなく、自ら課題を見つけて提案・改善できる姿勢や、業務外でのスキルアップや業界活動への参加など、自主性と積極性を見せていきましょう。部門間のプロジェクトや新規プロジェクト、勉強会への参加、資格取得など、自分から手を挙げて行動することで役割の幅や請け負う仕事の内容を広げていくことが可能であり、将来的なキャリアアップにもつながります。

40代で転職を目指す方へ

40代の転職は「失敗できない」プレッシャーが強く、必要以上に不安になって転職に踏み込めない人が多くいます。

一方で、じっくりと自己分析を行い戦略的に転職活動を行うことで、年収アップやキャリアアップ、携わりたかった分野への転職が叶う確率も高く、充実したセカンドキャリアを送ることも十分可能なのです。

一歩踏み出してみようと思う方は、まずはより確実で多くの情報にアクセスできるよう、40代の転職に強い転職エージェントに登録し、人材コンサルタントから話を聞きましょう。

転職エージェントは、自身の適性や希望に合った求人を紹介してくれるサービスです。特に40代は管理職レベルの求人も多いため、一般の転職サイトでは公開されていない非公開求人を扱っていることが多くあり、ぜひ利用したいサービスです。それと平行して、今まで培ってきた人脈を利用して紹介案件がないか相談したり、LinkedInなどのビジネスSNSを活用して企業やヘッドハンターからスカウトを待つ方法もあります。

エイペックスでは、業界別で活動する専門コンサルタントが最新の求人情報を紹介してくれるほか、応募書類の添削や面接対策・日程調整、給与交渉など転職活動全体のサポートや、転職の軸の決め方や自己分析の方法、実績のアピールの仕方など、キャリアに関するアドバイスも提供してくれ効果的に転職活動を進められます。

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