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自宅でリスキリングの学習をする男性がノートPCと教材を使って勉強している様子

リスキリングは転職に有利?自分に合った講座の選び方と転職に活かす方法

転職活動の現場では、「どんなスキルを身につければ転職で有利になるのかわからない」という声をよく耳にします。働き方や使用するツールも急速に変化する現在、今後必要とされるスキルも大きく変化するなかで、「リスキリング」の重要性が高まっています。

リスキリングは、将来の仕事で求められる能力を計画的に獲得する手段であり、選考での説得力を高め、キャリアの選択肢を広げる後押しになります。

そこで本記事では、リスキリングがなぜ転職で役立つのかとともに、自分に合った講座・資格の選び方や公的支援の活用法、リスキリングを戦略的に転職やキャリアアップに活かす方法を解説します。



目次

  • 「リスキリング」とは何か

  • 多くの人が「リスキリング」の重要性を認識している

  • 「リスキリング」と「資格取得」「自己啓発」はどう違う?

  • リスキリングはなぜ転職に役立つのか?転職市場で評価される3つの理由

  • リスキリングで「どのスキルを学ぶか」より先に考えるべきこと

  • 転職で評価されやすいリスキリング分野・資格

  • 転職につながるリスキリング講座の選び方

  • 費用を抑えてリスキリングし転職に活かす公的支援の活用法

  • リスキリングを転職成功につなげる5ステップ

  • リスキリングで転職を成功させるポイント | キャリアアップならエイペックス

「リスキリング」とは何か

注目を集める「リスキリング(学び直し)」ですが、政府・公的機関もこの潮流を後押ししており、働く人のキャリア支援に力を入れています。特に経済産業省は、リスキリングを産業政策の重要な柱と位置づけ、認定講座制度などを整備しています。

同省によると、リスキリングとは

「新しい職業に就くため、または現在の業務に必要なスキルの変化に対応するために、仕事に活かせる能力を再び獲得する取り組み」

と定義しています。目的は就業に直結し、単なる知識拡大を目的とした自己啓発とは大きく方向性の異なる取り組みです。

多くの人が「業務の変化に追いつけない」と感じていることもあり、再学習によるスキル更新の重要度はますます高まっています。もちろん業種や職種により違いはありますが、DX推進やデジタル技術の活用によって求められるスキルは変化しており、多くの企業が継続的にスキルを更新できる人材を求めています。

参考:リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―|経済産業省「第2回 デジタル時代の人材政策に関する検討会 資料2-2」​

多くの人が「リスキリング」の重要性を認識している

働く側もリスキリングの必要性を感じている人が多く、20~59歳の働く人々を対象としたリスキリングの調査では、20代の52.4%が「リスキリングが非常に必要」と答え、実際に新しいスキルを現在学んでいる20代は、44.4%にのぼっています。

年代が進むにつれ、「リスキリングは必要」「実際に行動を起こしている」と答える人の割合は下がりますが、それでも50代の19.1%が非常に必要と答え、14.9%が現在新しいスキルを学んでいるとしています。

出典:スキルアップ研究所「年代別のキャリアアップにおけるリスキリングの実態とその課題に関する調査」

「リスキリング」と「資格取得」「自己啓発」はどう違う?

リスキリングに似た概念に「資格取得」がありますが、資格取得は特定分野の技能証明となり、専門性を客観的に示す材料とします。転職や昇進時に特定技能に対する信頼性アップの手助けとなりますが、対してリスキリングは異なる職種や新しいキャリアに挑戦することも含め、スキルの再構築・再習得を見据えた広い意味での「学び直し」という点が異なります。

「自己啓発」もリスキリングと似通っていますが、自己啓発は幅広い自己成長に向けた取り組みであり、自身の内面的な成長や視野の向上も含まれ、必ずしも職業に直結しない学びの概念です。対して、リスキリングは将来の仕事で成果を出すための実践的なスキルの習得を目的とし、自分の職業的価値を高めることを指します。

現代の企業はジョブ型雇用が主流になりつつあり、従来以上に即戦力を重視する傾向が強まっています。業務に直結するスキルを学んでいる候補者を企業側も高く評価するため、実務スキルの習得を目指すリスキリングに加え、技能証明となる資格を取得すると即戦力アピールとして最も効果的です。自己啓発は、学ぶ姿勢を示すものとして補助的にアピールすると良いでしょう。

リスキリングはなぜ転職に役立つのか?転職市場で評価される3つの理由

では、リスキリングを行うことでなぜそれが転職に役立つのか、具体的に3つのポイントに絞って整理します。

① 企業が求めるスキルを身につけられるから

お伝えしたように、転職市場では「ジョブ型雇用」「即戦力重視」の傾向が強くなっています。従来は「特定分野の経験年数(例:管理部門経験3年など)」で評価されていましたが、近年の採用では、スキルのアップデートも含め「変化に対応できる人材」がより求められるようになりました。

例えば、同じマーケティング人材でも、CRMやマーケティングオートメーション(MA)の活用スキル、データ分析スキル、SNS運用スキルなど企業が求めるマーケティングスキルを持つ人材が高く評価されています。それは弁護士などの高度専門人材でも同じで、AIツールの活用スキルやリーガルテックの知識を持つ人材のほうが、内定獲得やより好条件での採用に近づくようになっています。

このように、近年企業が特に求めるスキルは「継続的にアップデートされた実務スキル」と「デジタル活用スキル」が中心です。具体的には以下のようなものがあります。

  • DX・業務改善・ERPスキル

  • プロジェクトマネジメントスキル

  • クラウド・インフラ等のデジタル・ITスキル

  • データ分析・統計解析スキル

  • デジタルマーケティング・MA・SNS活用・SEOスキル

  • CRM・SalesForce・コマーシャルエクセレンススキル

  • 問題発見・課題解決能力、論理的思考力

  • コミュニケーション能力、プレゼンテーションスキル、折衝力

  • 英語力、異文化対応能力

② キャリアの選択肢が広がるから

リスキリングは専門性の幅を広げ、職業人としての価値を高める効果があります。下記の例のように、新しく習得したスキルと既存の経験を組み合わせることで、仕事の幅が広がったり、より責任のある業務を担当できるなど、キャリアの幅を広げることができます。

  • 営業 × データ分析:数値を根拠にした提案が可能となり、データドリブン型の営業スタイルで営業活動の効率化や提案の的確性が実現できる

  • 採用 × IT活用スキル:Workday等のクラウドHRシステムやATS、AI面接ツール等の活用で、採用業務の効率化や採用の最適化を実現できる

  • マーケティング × データ分析:MAツールやCRMデータを活用したリード分析、オンライン広告やSNSの反応データの分析等が可能になり、最適なマーケティング戦略の立案が実現できる

リスキリングにより上記のように活躍できる範囲が広がるため、市場価値の向上にともない転職や昇進などでもキャリアの選択肢を広げることが可能になるでしょう。

③ 未経験での転職で選考通過の可能性を高められるから

若年層や一部の慢性的な人手不足の業界等を除き、中途採用は基本的に即戦力人材に特化して行われます。特に30代後半以降の転職では、未経験分野へ挑戦することは容易ではありません。

しかし、リスキリングにより実務で使えるスキルを習得していることが証明されるため、未経験でも書類選考が通過しやすくなるのが大きな強みです。

たとえば上記のように、マーケティング未経験であってもデータ分析のリスキリング経験があったり、コマーシャルエクセレンス未経験でも、営業経験とSalesForceやCRMソフトウェア活用等のリスキリングができていれば、ポテンシャル人材として評価される可能性があります。

リスキリングで「どのスキルを学ぶか」より先に考えるべきこと

リスキリングは、ただ新しいスキルを学ぶだけでは十分な成果につながりません。まず、「どんなキャリアを実現したいのか」を言語化してみてください。

ここでは、キャリアの軸の定め方や強みの棚卸しの方法など、学習前に押さえておくべきポイントを解説します。

まずは将来のキャリア像を描く

リスキリングで得られる効果を最大化するには、「何を学ぶか」より先に、自分の将来のキャリア像をはっきりさせることが大切です。目標が曖昧のまま進めてしまうと、流行っているからという理由で実務で活かせない内容を選んでしまったりと、時間や費用の投資効果が薄れてしまいます。

まずは、「自分が今後どんな役割を担いたいのか」「どの分野で専門性を高めたいのか」を具体的に描きましょう。そのうえで、目標達成に必要なスキルを選ぶことで、学習の方向性が定まりやすくなります。特に、5年後のキャリアを逆算して考えると、学ぶべき領域を絞り込みやすくなります。

このプロセスを踏むことで、リスキリングで習得したスキルを実務で活かしやすくなるだけでなく、転職や昇進の場でも自信を持って説明できるようになります。

自分の強み・経験を整理しておく

リスキリングでは自分の強みや経験を整理し、それがどこで活かせるのかも事前に考えておくようにします。自分の強みを可視化できていると、「どの分野のスキルを伸ばせばもっと活躍できるか」「人材としての価値が最大化するか」が見えやすくなるためです。

たとえば、上記のキャリア目標の設定をふまえると、以下のようなリスキリングの選択肢が見えてきます。

  • 【目標:コマーシャルエクセレンス】 営業実績+データ分析やCRM活用スキルをリスキリング

  • 【目標:営業管理職】 営業実績+マネジメントやコーチングスキルをリスキリング

  • 【目標:PR】プロモーション戦略能力・コミュニケーション能力+英語力や文章作成能力をリスキリング

自身の強みを把握できていれば、学ぶ内容やキャリア選択の精度を高めることができます。リスキリングは自身の強みに補完するかたちで学ぶことで、学習内容がキャリアの延長戦上に位置づき、自然なかたちで成果につながりやすくなります。

年代ごとに取るべきアプローチが異なる

リスキリングの内容は、すべての年代に同じように当てはまるものではありません。学び方や学ぶ内容は、キャリア戦略や目標によって変わる必要があります。年齢層ごとに適した学びを選び、早期に成果へとつなげましょう。

  • 20代後半〜30代前半:専門性の幅を広げる時期。成長分野のスキル習得が特に効果的

  • 30代後半〜40代:既存の専門性を深める段階。マネジメント力とデジタルスキルを掛け合わせると強みとなる

  • 40〜50代:これまでの経験を再構築するフェーズ。マネジメント力に専門スキル(デジタル・語学・コーポレート系スキル)などを掛け合わせる

つまり、リスキリングは「年齢によって戦略を変える」ことで効果が最大化されるものといえます。

自分の年代で学ぶべき分野について転職エージェントに相談する

転職で評価されやすいリスキリング分野・資格​

データ分析のリスキリング学習で、ダッシュボードのグラフを指しながら数値を確認している様子

リスキリングを転職や実務での成果につなげるには、企業が「今候補者に求めるスキル」を選ぶことが重要です。

以下は、転職市場で企業が求める傾向のある代表的なリスキリングの分野と資格です。実務への活用シーンとあわせてご紹介しましょう。

コンサルタントの写真

幾島 俊(ITチーム マネージャー)のワンポイントアドバイス:
「転職で企業が最も評価するのは、『実務経験』であることに変わりはありません。そのため、リスキリングは転職後に新しい業務に慣れるための勉強の一環として行い、それを選考では『キャッチアップできる能力』や『高い意欲』のアピールとして利用することが有効な戦略です。」

ITインフラ・クラウド系

ITインフラ・クラウド領域は、現在急速に需要が高まっているDX推進の分野で基盤となる技術です。当然転職市場でも評価が高く、IT企業・ITエンジニアだけでなく企画・営業・コンサルティングなどの非エンジニアにとっても市場価値を上げられる内容です。

企業が求めるのは単なる知識ではなく、「クラウドを前提とした提案やソリューション設計ができる人材」であり、資格取得はその実務理解を証明する手段として有効です。特にAWS・Microsoft Azure・GCPの3つのサービスは導入率が高く、習得効果が現場で活かされやすい点で大きな強みとなります。

資格名
特徴・証明ポイント
活かせる分野例
AWS(Amazon Web Services)認定資格
(基礎~専門分野レベル)
・クラウド市場シェア世界No.1
・クラウド設計・運用の体系的スキルを証明
・アソシエイトレベル以上は実務評価が高い
・クラウド設計・構築・運用
・ITインフラ設計・運用、DevOps
・DX推進、クラウド導入プロジェクト
Microsoft Azure認定資格
(基礎~専門分野レベル)
・特に大企業で導入率が高い
・社内IT・DX推進で活かしやすい
・Microsoft製品との連携が強み
・社内システム管理・運用
・DX推進、社内IT資産のクラウド化
・Office系・Microsoft製品を活用した業務改善
GCP(Google Cloud Platform)認定資格
(基礎~専門分野レベル)
・クラウド市場でシェア拡大中
・Googleサービスとの親和性が強み
・データ分析・AI・機械学習に強い
・データ分析、BI、ビッグデータ処理
・マーケティング・広告分析
・DX推進

データ分析・AI系

データ分析・AI領域は全職種で重要度が高まっており、求人票でもデータ分析力やAI理解を必須・歓迎スキルとして掲げる企業が増加しています。

ビジネスの現場では直感ではなくデータドリブンな判断が求められる傾向にありますが、大切なのはそこから問題発見や課題解決につなげられるかどうかです。

業種や役割を問わず活用できることが多いため、キャリアの幅を広げたい人に向いています。特に、営業・マーケティング・バックオフィス・企画系などを目指す場合には、能力証明に有効な資格となるでしょう。

資格名
特徴・証明ポイント
活かせる分野例
AWS Machine Learning / Data Analytics 関連資格
・クラウドの実務スキルを証明
・データ分析・AIの中級~上級者向け
・AWSサービス活用に直結
・AIプロジェクト、自然言語処理
・予測分析
・データ分析基盤構築、BI
・DX推進
データサイエンティスト検定(DS検定)
(基礎~上級)
・データサイエンスや統計・AI・機械学習の基礎知識を評価する日本発の検定資格
・基礎は非エンジニアでも取得しやすい
・データ分析・調査
・マーケティング
・企画系
・DX推進
統計検定
(基礎~上級)
・統計学の基礎~応用を体系的に学ぶ日本発の検定資格
・上級はPythonやRを使った統計分析の理解と応用が学べる
・データ分析・調査
・研究開発(統計解析)
・マーケティング
・経営企画
Google データアナリティクス認定資格
・データ分析スキルを体系的に習得
・実務で使えるスキルに直結
・プログラミング未経験でも取得可能
・マーケティング
・営業企画
・DX推進

情報セキュリティ系

DX推進が進むなか、情報セキュリティも非常に需要が高まっている分野のひとつです。サイバー攻撃や情報漏洩など、企業はセキュリティ強化の必要性に迫られており、この分野の能力が証明できれば転職市場で非常にニーズの高い人材となるでしょう。

マネジメント職においてもリスク管理能力は評価対象ですので、ぜひ下記の資格取得を検討してみてください。

資格名
特徴・証明ポイント
活かせる分野例
CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
・国際的に評価される資格
・セキュリティ知識・技術のほか組織維持に求められる能力を証明
・上級者・管理者層向け
・情報セキュリティマネジメント
・セキュリティコンサルタント
・SOC/CSIRTリーダー、クラウドセキュリティ戦略立案
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)
・セキュリティ全般の実務力を証明する国家資格
・企業や組織の情報セキュリティ対策の推進・支援が可能
・ITエンジニアやDX担当としての市場価値が上がる
・企業・組織の情報セキュリティ担当
・情報セキュリティ系コンサルティング、監査
・DX推進・クラウド導入のセキュリティ対応
CompTIA Security+
・国際的に評価される資格
・セキュリティ問題や実装に関する幅広い知識を習得
・実務経験を持つ技術者向け
・IT運用、ネットワーク管理、ヘルプデスク
・クラウド利用におけるセキュリティ対応
個人情報保護士
・日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が開催
・個人情報保護の法制度やガイドラインの理解と適切な運用・管理知識を証明
・未経験者でも受験しやすい
・コンプライアンス業務
・個人情報保護担当者(社内ルール策定、リスク管理、従業員教育)
・顧客データを管理するバックオフィス
コンサルタントの写真

和田 聖子(ITチーム コンサルタント)のワンポイントアドバイス:
「情報セキュリティ系については特に専門性が高く、シニアなポジションではCISSPなどの資格が特に求められます。また、現在ニーズが高まっているのがAIや活用系、特にデータや機械学習、そしてそれらを活用するための組織作りを行う上流工程の経験を持つ人材などです。若手以外は、すでに保有する経験やスキルに関連する分野を学ぶようにし、中間管理職以上ではリスキリングは「スキルの補強」として考えましょう。」

デジタルマーケティング・SEO関連

Web広告運用・データ分析・SEO・CRM活用などデジタルマーケティングや顧客情報の管理スキルも、成果に直結するため習得により市場価値を上げることが十分可能です。

分析ツールや広告プラットフォームの運用スキルは実務で適用できる範囲も広いため、マーケティングや営業職の人におすすめのリスキリング分野です。

資格名
特徴・証明ポイント
活かせる分野例
Google Analytics 4 Individual Qualification(GA4 IQ)
・Google Analytics4の基本操作から高度分析スキルまでを証明
・Web解析・データ分析・デジタルマーケティング従事者に最適
・デジタルマーケティング
・Web解析・データ分析
・GA4を活用した業務改善、DX推進
Google広告認定資格
(Google Ads Certification)
・Google広告の運用スキルを証明
・GA4認定やデータアナリティクス資格と組み合わせるとより有効
・Web広告運用
・EC担当
・デジタルマーケティング
・データ分析
・マーケティング戦略立案
HubSpot認定資格
(HubSpot Academy Certifications)
・HubSpotを活用したマーケティング・営業・CRM管理スキルを習得
・認定資格の種類が多く、実務経験によって選べる
・インサイドセールス
・CRM運用
・SNSマーケティング
・デジタルマーケティング
・インバウンドマーケティング

ビジネス・マネジメント系

40代以降、特に現在管理職や今後管理職を目指す人にとって、最も実用的なのがこの分野です。この年代はマネジメント能力、財務への理解、戦略立案能力等が重要であり、組織の推進力となれることが重要な評価軸となります。​

資格名
特徴・証明ポイント
活かせる分野例
PMP(Project Management Professional)
・プロジェクト管理スキルを示す国家資格
・世界的に認知されており、IT企業への転職に強い
・PMO・管理職
・IT・DX推進
・開発プロジェクトリーダー
・新規事業プロジェクトリーダー
・大規模プロジェクト管理
日商簿記2級以上
・財務・会計の基礎から応用まで学べる資格
・経理・財務部門でのアピールとなるのは2級から
・ 経理・財務担当
・予算管理・管理会計業務
・経営企画・事業戦略の財務分析
ファイナンシャルプランナー(FP2級・1級)
・資産運用やライフプラン設計力を証明
・金融機関や保険会社での顧客提案力を習得
・個人顧客向けのコンサルや独立開業も可能
・保険・証券・銀行の営業担当
・個人資産運用コンサルタント
・企業の福利厚生や財務計画策定
中小企業診断士
・経営戦略コンサル能力の証明
・企業の経営戦略に対してアドバイスが可能になる資格
・経営コンサルタント
・中小企業支援機関(商工会議所など)
・経営企画・事業戦略担当
MBA
・企業経営に必要な知識やスキルを体系的に学ぶ大学院レベルの学位
・外資系企業のマネジメント職などで特に有利
・戦略・経営コンサルティング
・マーケティング
・事業開発・経営企画
・投資銀行・PEファンド・VC

語学・コミュニケーション力

グローバル展開や外国籍社員との協働が標準化するなかで、語学能力、特に英語力はビジネスの基盤となりました。外資だけでなく国内大手でも「英語での交渉・資料作成・会議進行」が求められる場面が増え、キャリアアップの鍵となっています。

資格名
特徴・証明ポイント
活かせる分野例
TOEIC / TOEFL
・総合的な英語力を証明する資格
・TOEFL70点~/TOEIC700点~が評価ライン
・外資系転職
・日系グローバル企業への転職
・管理職転職
・海外駐在
VERSANT
・実務で使える総合的な英語コミュニケーション能力を測定
・英語でのプレゼン・会議、メール対応などの実務力を習得
・外資系転職
・日系グローバル企業への転職
・海外担当者とのコミュニケーション

関連記事:40代の転職に有利な資格40選:業界別おすすめ資格を一挙公開

転職につながるリスキリング講座の選び方

転職で評価されやすいリスキリング分野や資格が理解できたところで、ここでは自分に合ったリスキリング講座の選び方を解説します。

キャリア目標と学習内容がずれていると時間も費用も無駄になりかねませんので、自分の学習スタイルに合っているかも含めて適切な内容を選んでいきましょう。

キャリア目標達成に近づける資格か

リスキリング講座を選ぶ際は、「取得後にどのキャリアを目指すか」を基準にすることが重要です。希望する職種や業界の求人票を確認し、求められる資格やスキルから逆算する方法が効果的でしょう。

実務でどのように役立つ資格なのか、採用企業が評価する能力なのかを見極めることで、学習の方向性が明確になります。講座内容がキャリア目標と結びついていれば、学習成果をそのまま自己PRに反映しやすくなり、結果選考通過率が上がることも珍しくありません。​

コンサルタントの写真

幾島 俊(ITチーム マネージャー)のワンポイントアドバイス:
「ここで注意しなければならないのは、求めるスキルは各企業ごとに異なるという点です。求人票だけで確認できることもありますが、企業のニーズを一番把握しているのは転職エージェントです。各企業を担当するコンサルタントから、求められるスキル・資格について話を聞き、そこから逆算してリスキリングしていくと間違いがありません。」

学習スタイルや期間が自分に合っているか

忙しいビジネスパーソンにとって、勉強が継続しやすいかどうかは講座選びにおいて重要です。学校に通わなくとも、オンライン学習と実践を組み合わせ短期間で効率良く習得できる講座が学びやすいでしょう。

「オンラインで課題提出やフィードバックが受けられるか」「モバイル対応しているか」「自分の生活リズムに合うペース設計か」などを確認すると失敗を防げます。また、習得後にキャリアに活かせるよう費用対効果や習得後の満足度についてもしっかりと考慮しましょう。​

無料・公的支援・オンライン講座など選択肢を理解する

費用を抑えながらリスキリングを進めたい場合、公的支援や無料教材の活用等で自己負担を大幅に抑えながら学習することができ効果的です。

講座選びの初期段階では、無料教材で基礎理解や方向性の確認を行い、実感を持って学習を継続できる土台とすると良いでしょう。活用できる選択肢の例には、以下のようなものがあります。

  • 厚生労働省の助成金制度(人材開発支援助成金・人への投資促進コース等)
    個人ではなく事業者向けの制度。従業員に対し、スキルアップ・リスキリングを行わせる費用の一部を国が助成する制度

  • 厚生労働省の教育訓練支援融資
    離職中や再就職を目指す人向けの制度。教育訓練費用+教育訓練期間中の生活費を国が融資し、一定の要件を満たせば債務残高の返済が一部免除される

  • 無料講座・YouTubeなどの動画教材
    基礎理解や分野選定に最適で、学習体験を通して適性を確認しやすい

  • オンライン講座の活用
    時間や場所の制限がなく、働きながら継続しやすい

選択肢を理解して比較検討することで、費用を抑えつつ効果的にスキル習得を進められます。

参考:厚生労働省「人材開発支援助成金」、「リ・スキリング等教育訓練支援融資

自分に合ったリスキリング講座について人材コンサルタントに相談する

費用を抑えてリスキリングし転職に活かす公的支援の活用法

専門講座や長期の講座は費用負担が大きくなりがちですが、国の支援を活用すれば学習コストを大幅に抑えることができます。リスキリングを効率的に進めるうえで、公的制度の活用は非常に有効です。

制度の利用には要件確認が必要で、すべての講座が補助対象となるわけではありませんので、自分が対象となるかは各省庁のホームページ等で確認しましょう。

教育訓練給付金制度(厚生労働省)

厚生労働省の「教育訓練給付金制度」は、働く人のキャリア形成を支援する目的で設けられた制度で、受講料負担を抑えながら学びを進められる点が大きなメリットです。対象となる教育訓練はそのレベルなどに応じて3種類あり、それぞれ給付率が異なります。

  • 一般教育訓練給付金
    語学・パソコンスキル・ビジネス実務など、基礎領域の講座が対象。受講料の20%(上限10万円)を給付

  • 特定一般教育訓練給付金
    再就職や早期キャリア形成に資する訓練が対象

    1. 訓練修了後:受講料の40%(上限20万円)を支給

    2. 資格取得・就職時:資格取得+訓練修了後1年以内に雇用保険被保険者として就職した場合、 費用の50%(上限25万円)まで支給

  • 専門実践教育訓練給付金
    高度な専門性を習得する講座が対象

    1. 訓練受講中:受講料の50%(年間上限40万円)を6か月ごとに支給

    2. 資格取得・就職時:訓練修了後1年以内に雇用保険被保険者として就職した場合、費用の70%(上限56万円)まで支給

    3. 賃金上昇時:訓練修了後の賃金が受講開始前より5%以上上がった場合、費用の80%(上限64万円)まで支給

参考:厚生労働省「教育訓練給付金

リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業(経済産業省)

経済産業省が推進する「キャリアアップ支援事業」は、データ活用・DX・AIなど成長分野のスキル習得を後押しする施策として注目されています。受講料の最大70%が支援対象となり、実践的なオンライン講座や集合研修を選択できます。

  1. 訓練修了後:教育訓練経費の50%(年間上限40万円)を支給

  2. 修了後就職時:訓練修了後関連分野に就職し、1年間継続して就業した場合、費用の70%(既に支給された50%との差額、年間上限56万円まで)を支給

デジタル分野に挑戦したい社会人にとって、最新の技術と知識を体系的に学ぶ機会が用意された制度です。個人でも申請可能な点が特徴で、副業やフリーランスとしてのキャリア形成を見据えた活用にも適しています。

参考:経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

無料講座や動画の活用も可能

経済産業省や厚生労働省の制度以外でも、さまざまな団体や機関がリスキリングに役立つ無料講座や動画を提供しています。学習の方向性が定まっていない段階では、無料講座で実際に学びを体験しながら興味や適性を探るのも効果的です。

  • Coursera Plus
    年額または月額の定額料金で、デジタルマーケティング・データ分析・クラウド・AI等の基礎を体系的に学べる講座を多数公開

  • YouTubeのDX基礎講座
    実務者による解説があり、入門学習に適している

  • Google Cloud Platform(GCP)入門講座
    初心者からアプリケーションエンジニアまで、クラウド基礎や環境構築の実践学習が可能

近年では、演習形式や実践課題を取り入れる講座が増え、学習内容がアウトプットにつながりやすくなっています。成果を実感しやすく、継続しやすい内容として選択する人も増えています。

リスキリングを転職成功につなげる5ステップ

リスキリングを「学んで終わり」にせず転職成果に結びつけるには、学習した内容とキャリア戦略を一体で進める必要があります。そのため、スキル習得前後のステップを順序立てて実行することが重要です。

ここでは、リスキリングを転職成功につなげるまでの5つのステップをご紹介します。

Step1|自分の強み・経験を棚卸しする

上の章でもお伝えしていますが、まずキャリアの棚卸しで自身の強みを理解することが最初のステップです。

自身が保有する職務経験や実績・スキルなどを洗い出し、転職先や今後のキャリアでも再現性のある強みを明確にします。それにより、今後目指すべきキャリアや歩みたい方向性が描けるようになり、リスキリングの方向性を決定する材料になります。

Step2|転職市場で需要があるスキルを把握する

せっかく学んでも需要が低いスキルでは転職に直結しにくいため、市場でニーズの高いスキルを把握しましょう。経済産業省の支援講座や各業界の調査レポート、求人票の応募要件などからある程度需要の高さを把握することができます。

Step3|自分の強み×需要の高いスキル・知識を習得する

自身の強みと需要の高いスキルを掛け合わせることができると、学んだことの効果が最大限に発揮できます。
アピールとなる実績に企業が求めるスキルが加わることで、転職市場で他のライバルにない希少性のある人材となり市場価値も高まります。特に、デジタルスキルやデータ分析スキルなどは汎用性が高いため、どの分野に従事していたとしても需要が高く、優先的に取り組む価値があるでしょう。

Step4|転職活動で職務経歴書や自己PRに落とし込む

身につけたスキルは履歴書・職務経歴書等に落とし込み、転職活動での差別化につなげましょう。採用担当者は実務での再現性を重視するため、「リスキリングをどう実務で活用できるか」「チームや組織へどんな波及効果が期待できるのか」を伝えられるとより効果的です。
また、未経験分野へ挑戦する場合は、ぜひ自己PRに盛り込み人材としてのポテンシャルを示しましょう。

Step5|学んだスキルを転職先・社内プロジェクト・実務等で活用する

転職後に成果を積み上げるためには、習得したスキルを実務のなかで積極的に使う姿勢が重要です。学びを成果に変えるために、プロジェクトへの参画や新しい役割に積極的に挑戦するようにしましょう。

実務での成功実績は転職先からの信頼にもつながり、次のキャリアステップの土台にもなります。環境の変化に合わせて継続的にスキルを磨くように努めましょう。

コンサルタントの写真

杉山 悠(マーケティング)のワンポイントアドバイス:
「リスキリングは今後の転職を見据えるという意味もありますが、今の仕事の復習や現職で役立つスキルの補強、業務の幅を広げることなどにもつながります。リスキリングによってチームメンバーや周りからの信頼を獲得する手段にもなり、結果として自身の成長や可能性を広げるきかっけにもなるでしょう。」

具体的な転職活動の進め方について人材コンサルタントに相談する

リスキリングで転職を成功させるポイント | キャリアアップならエイペックス

働き方が大きく変わるなかで、実務に直結するスキルを計画的に獲得するリスキリングは、転職活動を有利に進めたり、キャリアアップを図る際の有効な手段となります。計画的に取り組めば選択できるキャリアが広がったり、転職での選考通過率がアップしたり、年収アップの可能性につながるなど多くのメリットがあります。

政府の支援制度が拡充され学びやすい環境が整った現在は、リスキリングをスタートするチャンスです。企業側も、時代のニーズに合わせてスキルがアップデートされた人材を求めています。ただし、希望する職種と学びがずれると成果が出にくくなるため、リスキリングには市場ニーズの把握や強みの棚卸しが欠かせません。

今後リスキリングでキャリアアップを目指したい方や、目指したい一方目指すべき方向性や学ぶべき分野に迷っているという場合は、専門家の視点を取り入れると効果的です。

エイペックスでは、あなたの現在地から目指すべき方向性、リスキリング後にどんな選択肢があるのかなど、キャリアについて詳細なアドバイスを提供しています。

エイペックスに所属する各業界専門のコンサルタントは、それぞれの業界・職種で求められる人材やスキルについて熟知するキャリアのプロです。各企業が求める人材や採用傾向、リスキリングを含めた自己PRや応募書類の作成などについて、的確なアドバイスを提供しています。これからのキャリアのパートナーとしてぜひ活用してください。ご興味のある方は業界別の相談会を行っていますので、ぜひ下記のボタンからお申込みください。

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