転職面接での「自己紹介」は、単に名前や経歴を伝える時間ではありません。面接官に対して、コミュニケーション力や強み、企業とのマッチ度を端的に示す“最初のプレゼンテーション”の役割を果たします。
特にハイクラス転職や専門性の高いポジションでは、自己紹介の質がその後の評価を大きく左右します。
そこで本記事では、IT・医療・法務・金融など各業界でハイクラス人材の転職支援を行ってきた現役Apexコンサルタントの実務視点をもとに、転職面接における自己紹介の構成や伝えるべき内容、適切な時間配分、ケース別の回答例文、自己PRとの違い、ありがちな失敗例、自己紹介が上手くなるコツまでを体系的に解説します。
面接の自己紹介で迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
転職時の面接で自己紹介を求められるのはなぜか?
転職時の面接の自己紹介と自己PRは何が違う?
【1分で伝える】転職時の面接の自己紹介で言うべき内容
転職時の面接の自己紹介で好印象を与える3つのコツ
【パターン別】転職面接での自己紹介の回答例文
転職時の面接の自己紹介でありがちな6つの失敗例
転職時の面接で自己紹介以外に必ず聞かれること
転職時の面接の自己紹介に関するよくある質問
転職面接の自己紹介はエイペックスにご相談ください
転職時の面接で自己紹介を求められるのはなぜか?
転職時の面接においては、「自己紹介」からスタートすることがよくあります。新卒の集団面接でも、「右の人から順番に、1分程度で自己紹介をしてください」と言われた人もいるでしょう。
企業側が自己紹介を求めるのは、簡単な質問をして応募者の緊張をほぐしたり、次の質問のヒントにしたり、人柄やコミュニケーション能力を確かめる理由があります。
緊張をほぐす”アイスブレイク”の役割
はじめての転職でなくても、面接官と直接話すことになる採用面接は非常に緊張するものです。面接官は、このような状況にある人に質問や自己PRを求めても、企業側が求める答えが返ってきにくいことを知っています。
そのため、緊張をほぐす目的で「誰でも答えられる質問」「転職者が最も知っていること=”自分”についての質問」からスタートすることで、応募者の本来の能力を引き出そうという意図があります。
大まかな経歴を把握し次の質問につなげるため
面接官は、事前に応募者の職務経歴書に目を通し、これまでの経歴についてある程度理解したうえで面接に臨んでいます。しかし、書類だけでは「どの経験を強みと考えているのか」「どのような価値観を持っているのか」までは把握していません。
そのため、自己紹介を通じて「応募者自身がどの経験を重視しているのか」、「どのようなスキルを強みと考えているのか」を確認しています。自己紹介で語られた内容はその後の質問の軸となり、自社への適合性や経験・実績を深掘りするための材料となります。
さらに、職務経歴書との整合性を確認し、情報が正確であるかを確かめる目的もあります。自己紹介は、面接全体の流れを作る重要な役割を担っているのです。
候補者の人柄やコミュニケーション能力を確かめるため
自己紹介は最も基本でありながら、同時にある程度の個性を示すことのできる質問でもあります。面接官は、「自己紹介として相応しい内容か」、「端的でわかりやすいか」、「熱意はあるか」など、自己紹介によって候補者の人柄や熱意、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を図ろうとします。
さらに、このときの言葉の選び方や話し方、表情、アイコンタクトなども第一印象を決めるポイントとなります。面接官が、「好印象を与えられる人物か」を判定するうえで大切な要素になるため、細部にまで気を配る必要があります。
◆転職時の面接の全体の流れはこちらから:面接の全体の流れや面接時のマナー、良い印象を与えるためのコツや避けた方が良い行動をご紹介
転職時の面接の自己紹介と自己PRは何が違う?
【自己紹介と自己PRの違い 早見表】
・名前
・職歴の概要、現職での役割・実績など
・志望動機・熱意
・〆の挨拶
・強みとなる経験・実績
・企業との適合性
・応募先で実現したいこと・キャリア目標
・コミュニケーション能力
・強みや関心領域の明確さ
・応募書類との一貫性
・ソフトスキルの高さ
・自己分析力
・企業研究の深さ
・成長意欲や価値観
転職面接では、「自己紹介」とあわせて「自己PR」もよく聞かれる質問です。両者は似ているようで質問の意図が異なるため、正しく使い分けることが重要となります。
自己紹介は、自身の基本情報を簡潔に伝えることで、面接官に「私」という人物について大まかに把握してもらうことを目的とします。話す内容も大切ですが、それ以上に簡潔でしっかりとした受け答えができ、好もしい第一印象を与えられるかなど、コミュニケーション能力の高さを示すことが重要になります。
一方、自己PRは自身の強みや実績、企業との相性の高さをアピールすることが目的です。そのため、それらを裏付ける具体的なエピソードや業務上達成した数値などを交えて話すことが求められます。
企業は、自己PRから「自社とのマッチ度」を確認しているため、アピール内容が的外れだったり抽象的だったりすると、実力があっても自己分析や企業理解が不足していると判断されることがありますので、入念な準備が必要です。
【1分で伝える】転職時の面接の自己紹介で言うべき内容
自己紹介は、「何を言うか」「どのように伝えるか」を事前に組み立てておかないと、時間が足りなくなったり、あるいは長くなり過ぎたりして、プレゼンテーション能力の欠如を疑われる恐れがあります。1分程度を目安に、事前に「伝えるべきこと」を精査しておきましょう。
転職時の面接の自己紹介で言うべきことは、以下の内容です。
時間を頂いたことへのお礼
名前
職歴の概要、現職での役割・実績など
志望動機・応募先との接点
〆の挨拶・意気込み
面接官が指定する時間や内容によって、一部省略したり内容を変えたりすることもありますが、基本的にはこの5つの項目で構成すれば簡潔でわかりやすい自己紹介となるでしょう。
1. 時間を頂いたことへのお礼
まずは、面接の時間を頂いたことへのお礼を伝えます。長々と伝える必要はなく、一文で十分です。
例: 「本日はご多忙のなか、面談のお時間を頂戴しありがとうございます」 「本日はお時間を頂き、誠にありがとうございます」 |
2. 名前
次に、自分の名前をフルネームで、ゆっくり、はっきりと伝えます。
中途採用者の場合は、大学と深い関係のある企業などを受ける場合を除き、学歴や大学名について触れる必要はありません。また、年齢などを述べる必要もありません。
例:「(フルネーム)と申します」 |
3. 職歴の概要、現職での役割・実績など
次に、これまで勤務した会社名・在職年数・仕事内容など、職歴の概要を伝えます。複数の企業に勤めた経験がある場合には、現職(退職済みの場合は前職)での役職や役割、仕事内容について述べるなど、応募先企業に関連のある内容を伝えます。
同時に、自身が応募先企業にマッチしていることをアピールするため、企業に最も”刺さる”と考えられる役割や経験・培ったスキルなどをピックアップして話しましょう。
ただし、あくまで「自己紹介」の段階であるため、簡潔にまとめることが大切です。面接官に、「もっと詳しく聞きたい」と思わせる余白を残しておくようにしましょう。
例:デジタルマーケティングスペシャリストに応募 「〇〇社のマーケティング部に3年間勤務し、BtoC向けのSNSの運用や顧客データの分析による効果検証を担当してきました。 |
4. 志望動機・応募先との接点
現職やこれまでの経歴について話したあとは、志望動機を簡潔に伝えます。その際、応募先企業との接点を意識して話すと、志望理由に説得力が増します。
未経験職種への応募の場合でも、これまでの業務経験やプライベートでの体験などを交えて、「なぜその分野に関心を持ったのか」を簡単に伝えると良いでしょう。
なお、自己紹介のなかで伝える志望動機はあくまで要点のみとし、詳しい内容はその後の質問で補足するのが基本です。履歴書に記載した志望動機と内容にズレが生じないよう注意することも重要です。
例: 「貴社の〇〇サービスにおいては、グローバルレベルのブランド力を活かしながら、SNSを通じて消費者との関係構築を強化されている点に強い魅力を感じました。 |
5. 〆の挨拶・意気込み
自己紹介の最後は、簡潔なあいさつや意気込みで締めくくります。
最後に「ぜひ、御社で働きたい」「自身のスキルで御社に貢献したい」といったように、前向きな意欲を添えて締めると効果的です。長く話す必要はなく、礼儀と意欲が伝わる一言でまとめることで好印象につながります。
例: 「これまで培ってきた経験を、ぜひ御社で活かしたいと考えております。本日は、どうぞよろしくお願いいたします。」 |
転職時の面接の自己紹介で好印象を与える3つのコツ
転職時の採用面接では、求められる内容について要点を押さえ、自信を持って話すことで即戦力として活躍できるイメージを面接官に持ってもらいやすくなります。
ここで、自己紹介でコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の高さを示し、好印象を与えられる3つのコツをマスターしておきましょう。
① 要点を絞り「1分程度」の自己紹介におさめる
自己紹介をする際には、「〇分程度(以内)で自己紹介をしてください」と時間の指定をされることがあります。この「〇分程度」は、30秒~3分程度であることが多く、特に「1分程度」と指定されることが多いといえます。例えば「2分以内で」と言われたら、2分を少し切るくらいが好印象です。
「1分」であれば、だいたい300文字~400文字程度です。400文字を超えると、1分をオーバーしてきます。これを基準にして、一度自己紹介の文章を書いてみると感覚がつかみやすくなるでしょう。
書き終わったら、実際に読み上げてかかった時間を計測してみるのもおすすめです。こうすることで、自分の話すスピードが速すぎないか(遅すぎないか)を確かめることができます。
また、可能ならば30秒・1分・2分・3分バージョンなどの複数パターンを用意しておくと安心です。
② 応募先に刺さる自身の強みをアピールする
自己紹介では、簡潔に、しかししっかりと自分の強みをアピールすることが大切です。
自己PRに比べると強みをアピールできる時間は長くはありませんが、そのぶん「刺さる一言」「最も伝えたい強み」「面接官が一番興味を持っていること」に絞って伝えることが重要になるわけです。
詳細を説明しないぶん、面接官に「もっと詳しく聞きたい」と興味を持ってもらい次の質問につなげることが目的となりますが、そのためには「数字」を入れて伝えると効果的です。数字を使えばオリジナリティあふれる文章をひねり出す必要がなく、相手もあなたの強みをつかみやすくなるためです。
例えば、「予算1億円のプロジェクトを成功させた」「5年連続で中部圏売上3位以内にランクインした」などです。数字で表しにくい場合でも、「チームの業務プロセス改善を主導し、残業時間を大幅に削減した」など、具体的な行動と成果を簡潔に伝えることで、面接官に強い印象を残すことができます。
ここで自分の強みをしっかりとアピールできれば、その後に続く志望動機にも一貫性が生まれ、より高い説得力を持たせることができます。さらに、面接官が興味を持って積極的に質問しやすくなるため、面接全体の印象も向上します。
③ 話し方・笑顔・アイコンタクトなど第一印象を意識する
自己紹介においては、話す内容とともに話し方、笑顔、アイコンタクト、姿勢、ジェスチャーなど、「非言語的コミュニケーション」に注意を払うことも非常に重要です。
非言語的コミュニケーションで伝わることは、言葉で伝える内容以上に非常に大切であり、コミュニケーションにおいて大きな割合を占めるともいわれます。話し方のくせや表情などは、意外と自分では気づきにくいものです。鏡の前で表情や姿勢を確認したり、録画して客観的に見直すなどして、より完成度の高い自己紹介に仕上げましょう。
声・話し方
声は意識して大きく、ゆっくり、明瞭に発音します。声は、自分で認識しているよりも小さくまた速くなりがちであるため、自分がベストと思う大きさ・速さよりも心持ち大きくゆっくり話すようにすると良いでしょう。
また、「あー」「えー」「ええっと」などの意味のない言葉は、冗長でだらしなく話す内容を整理していない印象を与えてしまいます。意外と無意識に挟んでしまっているケースも多いので、気をつけましょう。
笑顔・アイコンタクト
緊張すると表情が硬くなりがちですが、自己紹介では口角を少し上げ、終始にこやかな表情を意識しましょう。一方で、自身の強みや入社への熱意を伝える場面では、真剣な表情を織り交ぜることでメリハリが生まれます。
視線は、面接官の目を意識してアイコンタクトを取ることが大切です。特に外資系企業では、自信を持って話している印象が評価されやすく、アイコンタクトを通じて積極性やコミュニケーション能力を示すことができます。
姿勢
面接では堂々とし、自信のある様子を示さなければなりません(ただし、自信過剰や横柄な態度にならないよう気をつけましょう)。しっかりと背筋を伸ばし、肩を後ろにひくようなイメージで座りましょう。顎は引き気味で、イスには浅めに腰掛けます。
男性は、足を肩幅くらいに開いて座り、女性は膝頭をそろえて座ります。なお、足は斜めに流さずまっすぐ前に向けるようにしてください。
ジェスチャー
自己紹介では、適度にジェスチャーを取り入れることで話の内容が伝わりやすくなります。手の動きでポイントを強調したり、数字や成果を示す場面で自然に動作を加えると、面接官の印象に残りやすくなるでしょう。ただし、大きすぎる動きや頻繁なジェスチャーは落ち着きのない印象を与えるため注意が必要です。
特に外資系企業の面接では、適切なジェスチャーは自信や積極性を表現する手段として好意的に受け取られることが多くあります。言葉だけでなく、視覚的な表現も意識することで、より説得力のある自己紹介につながるでしょう。
自己紹介は、面接の第一印象を決定づける重要な要素であるため、話す内容や長さ、話し方に至るまで全体に意識を向けましょう。はじめは不慣れであっても、練習することで確実に上手くなります。必ず声に出して練習し、自分の言葉で堂々と、自然に話せる状態を目指すことが大切です。
出典:長崎国際大学人間社会学部国際観光学科中野はるみ「非言語コミュニケーション(ノンバーバルコミュニケーション)と周辺言語(パラランゲージ)p47」
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【パターン別】転職面接での自己紹介の回答例文
実は、転職面接では「自己紹介してください」という質問の仕方とは限らず、さまざまなパターンが考えられるため対策が必要です。
以下に、代表的な自己紹介の質問を挙げましたので、自分の状況に置き換えて練習し対応力を身につけておきましょう。
自己紹介例文①「簡単に自己紹介してください/~さんについて教えてください」への回答
関連職種:マーケティング・WEBコンサルタントなど
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「自己紹介を聞く最もオーソドックスな質問です。この回答の場合、『経験 → 実績 → 志望理由 → 意欲』の流れで整理されているため、面接官が内容を理解しやすく、自然に次の質問へつなげやすい構成になっています。担当業務だけでなく、『訪問者数10倍』『売上8倍』といった具体的な数字を盛り込んでいる点も、面接官が即戦力としてのイメージを持ちやすく高評価です。 」
自己紹介例文②「職務経歴を交えて自己紹介してください」への回答
関連職種: 経理・財務・FP&Aなど
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「『職務経歴を交えて自己紹介してください』という質問も、よくあるケースです。その場合、簡単に経歴を話すか、直近の企業での役割や仕事内容を話すと良いでしょう。大切なのは経歴を読み上げることではなく、「何をしてきて、どんな価値を創出でき、応募先でどう活かせるか」が伝わることです。この自己紹介の場合、『経歴 → 強み → 学習姿勢 → 志望理由 → 今後の目標』という理想的な自己紹介の流れになっています。経理から財務、さらにFP&Aへの関心・資格取得へと段階的に成長している流れが非常にわかりやすく、キャリア志向で将来性のある人材として評価されやすいでしょう。
職務経歴も前職の仕事内容を中心に構成されており、培ってきたスキルや応募先での活躍レベルがイメージできます。経理や財務など、営業などに比べて数値実績が示しにくい場合は、組織にどのように貢献してきたのか、仕事への取り組み方や学んだこと、習得したスキルなどを自己紹介のなかに盛り込むと、説得力のあるアピールとなります。」
自己紹介例文③「自己PRを交えて自己紹介してください」への回答
関連職種:銀行・証券会社営業職(フロントオフィス)など
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「面接官から『自己PRを交えて自己紹介をしてください』と言われた際は、自身の強みを全面に押し出すことが求められます。実績をできる限り数字で示し、仕事への積極的かつ能動的な取り組み内容をアピールしましょう。
この自己紹介では、冒頭で『顧客視点での提案力』『信頼関係構築力』という強みを打ち出しているため、面接官は最初からあなたの評価軸を理解しながら話を聞くことができます。その後に、具体的な行動とインパクトのある数字実績が続くことで、強みに説得力が生まれており『再現性のある成果を出せる人材』という印象を与えられます。
また、強みからの志望理由へのつなぎが自然であると同時に、戦略的にキャリアを選択していること、成長志向であることが伝わり営業職として高評価です。」
自己紹介例文④「退職理由(転職理由)を交えて自己紹介してください」への回答
関連職種:IT営業・ITコンサルタントなど
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「転職理由や退職理由にからめた自己紹介を求められた場合には、『〇〇の分野に携わりたかったから』『〇〇によりやりがいを感じているから』などのように、必ずポジティブな理由を語りましょう。そうすることで、面接官に前向きな姿勢や成長志向をアピールすることができます。
この自己紹介の場合、数字で裏付けされた実績と前向きな転職理由、応募先との接点が自然につながっており、自己PRとして非常に説得力があります。
転職理由も現職への不満ではなく、『より本質的に顧客の経営課題に貢献したい』という成長志向が表現されており好印象です。特に営業では、『会社とともに自分も成長し、成果を出していきたい』などと締めると、営業職らしい前向きさと貢献意欲が伝わります。」
関連記事:転職理由が会社の将来性の場合はどう答える?例文つきで解説
自己紹介例文⑤「志望理由を交えて自己紹介してください」への回答
関連職種:海外営業(医療機器・食品)など
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各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「志望動機は面接で頻出の質問であり、自己紹介に含めて求められることもあります。その場合、経歴は簡潔にまとめ志望動機と結びつけて伝えることがポイントです。企業理念や経営方針を事前に調べ、それに共感した点を盛り込むと説得力が高まります。
この自己紹介の場合、海外営業としての具体的な実務経験と数字で示した成果を押さえつつ、「裁量の大きな営業職に挑戦したい」という前向きな転職理由から応募先の業務内容へ自然につながっており、わかりやすい構成になっています。
一方で注意したいのは、志望動機では『前職への不満』や『年収が低い』などのネガティブな理由は避け、成長意欲や挑戦したい姿勢を前向きに表現することです。また、履歴書の志望動機と内容に矛盾がないようにしましょう。」
自己紹介例文⑥「未経験業界・職種への転職」の場合の回答
関連職種:システムエンジニア(SE)からソリューションアーキテクトなど
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「未経験の業界や職種に挑戦する場合、『なぜこのタイミングで新しい分野にチャレンジしようと思ったのか』は面接で頻繁に問われます。特に、前職が長かったり、40代以降では転職意図を深く追求されることが考えられます。
その場合、冷静に前向きな理由を伝えることが重要です。また、①現職で新たな分野に興味を持った経験、②価値観が変わった出来事、③業界や社会環境の変化、のいずれかを軸に志望動機を構成すると、自然な自己紹介になります。
今回の自己紹介では、SEとしての豊富な経験から上流工程への関心が高まった流れが論理的に整理されており、未経験職種への挑戦でありながらも、これまでのスキルがどのように活かせるかが明確に伝わっています。成長意欲も盛り込まれているため、採用担当者にとっても納得感と将来性の両方を感じさせる自己紹介といえるでしょう。」
自己紹介例文⑦「管理職の転職」の場合の回答
関連職種:人事(HR)など
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各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「管理職待遇での転職では、組織への貢献度や経営へのインパクトを具体的な数字で示すことが非常に重要です。この自己紹介では、成果が数値で明確に示されており、『課題認識→施策→成果』という流れも整理されているため、管理職に求められる戦略的思考力とマネジメント視点の両方が伝わる内容となっています。
さらに、組織課題を構造的に捉えて改善をリードしてきた点を強調することで、戦略レベルで動けるマネージャー像としての印象も残せます。加えて、『入社後にどのような組織づくりを実現したいのか』、『どのような管理職として会社に貢献していきたいのか』といった未来志向のビジョンを織り交ぜると、より評価が高まるでしょう。
なお、管理職の面接では、スタッフレベル以上にプロフェッショナルとしての振る舞いが重視されます。鏡の前で話す練習をしたり、録画して客観的に確認するなど、自信と落ち着きのある態度を意識することも大切です。」
関連記事:管理職転職の実態とは?成功のカギと失敗を避ける方法を詳細解説
自己紹介例文⑧「特別な実績がない」場合の回答
関連職種:事務職など
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「『特別な実績がなく、言うべきことがわからない』という声をよく聞きますが、採用担当者が求めているのは華やかな経歴だけではありません。それよりも、『日々の業務にどのような姿勢で取りんでいるのか』や、『自分で工夫した取り組み』などについて知りたいと思っているはずです。
この自己紹介では、事務職として企業が重視する『正確性』『期限遵守』『周囲を支える姿勢』といった基本スキルに加え、業務改善に主体的に取り組む姿勢が示されており、高い評価につながりやすい回答です。
特別な実績がないからといって単なる業務内容の羅列するのではなく、『どう課題に向き合ってきたか』の思考プロセスや方法論が伝えられると、ビジネスパーソンとしての資質が示せます。加えて、自身の強みから「なぜこの会社で働きたいのか」「どう貢献できるのか」を自然につなげることで、事務職としての堅実さや成長意欲が伝わる良い自己紹介となるでしょう。」
自己紹介例文⑨「転職回数が多い」場合の回答
関連職種:営業職など
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「転職自体を企業がマイナスに捉えることはありませんが、非常に転職経験が多い人は企業から見ても懸念人材となります。
転職回数が多い場合は必ず面接で理由を問われますので、それをフォローするための言葉が必要です。『毎回条件だけで転職先を選んでいる』という印象を持たれないよう、『仕事選びにぶれない軸がある』ことや『キャリアビジョンや目標達成のために転職が必然だった』ことなど、応募先企業につながる筋の通ったストーリーを示しましょう。
この回答では、営業職としての一貫した強みと再現性のある成果が伝わっており、最後に『転職先でも長く活躍したい』ことが付け加えられており、企業側の不安が軽減されています。
なお、『家族の転勤に付き合った』などの止むを得ない事情がある場合は、『短いスパンで家族の転勤があり、それに付き合うかたちで、転勤後の地で職を探していました。しかし今後は転勤の心配がなくなったため、長く働けます』などのように伝えれば問題ありません。」
自己紹介例文⑩「空白期間(ブランク)が長い」場合の回答
関連職種:製薬業界のCRA(臨床開発モニター)など
例: |

各業界のハイクラス転職を支援する 現役Apexコンサルタントたちのアドバイス:
「空白期間(ブランク)が長い場合は、理由とともに期間中に行った取り組みを伝えると効果的です。資格取得や学び直しなど、今後のキャリアに有用な取り組みやスキルの維持・向上のための努力を自己紹介に加えましょう。なお、離職理由については介護や家族の転勤、出産育児、病気やけがなどのやむを得ない事情であれば、そのまま説明して問題ありません。
この自己紹介の場合、離職理由が自然であり、ブランク期間中も主体的にスキルの向上に努めていることから、仕事への意欲と成長姿勢が伝わり好印象です。加えて、応募先企業の強みと自身のキャリア志向を結びつけ、将来の貢献イメージまで示しているため長期的な活躍が期待できます。
なお、面接官は候補者の再離職を懸念するため、『状況が解消された』『復職可能になった』など、今後は長く働ける根拠を示しましょう。」
関連記事:【回答例文つき】面接で経歴の空白期間をポジティブに伝える方法とは?
転職時の面接の自己紹介でありがちな6つの失敗例

転職面接では、緊張やアピールしたいという気持ちが大きくなってしまい、候補者がよく陥りがちな自己紹介の答え方やNGがあります。
話が長くなりすぎる、または簡素過ぎる
プライベートの話を盛り込む
自己PRになってしまう
履歴書と矛盾する内容を話してしまう
ネガティブな発言をする
他社の話をしてしまう
それぞれ見ていきましょう。
① 要素を詰め込みすぎて長くなる、または簡素すぎる
自己紹介の場で、転職理由や志望動機の詳細まで踏み込んで話したり、これまでの経歴を時系列で長々と説明したりするのは避けるべきです。話を詰め込みすぎると要点がぼやけ、結局自己紹介で何をアピールしたいのかわかりづらくなります。
特に指定がない場合、自己紹介は1分程度、長くても3分以内にまとめるのが基本です。志望動機や職歴、専門領域などについては別途質問されるのが一般的ですので、ここでは「詳しく聞きたい」と思わせる余白を残しておくのが正解です。
一方で、挨拶と名前、現在の職種だけで終わらせるなど、極端に簡素な自己紹介も面接官の関心を引けず、その後の会話が広がりにくくなります。要点を押さえつつ、適度な情報量でまとめましょう。
② 業務と関係のないプライベートな話を盛り込む
自己紹介だからといって、プライベートな内容を話す必要はありません。面接官が知りたいのは、「応募者が企業にどのような価値を提供できるか」であり、個人的なエピソードを通じて親睦を深めることではないためです。
ただし、スタートアップなどカジュアルな雰囲気を大切にする企業では、アイスブレイクのため、業務とは直接関係のない質問が投げかけられることもあります。その場合は、簡潔に答えつつも長く広げすぎないことが大切です。
また、志望動機や応募先がプライベートな経験と密接に結びついている場合には、その背景に軽く触れることで説得力が増すこともあります。例えば、「家族の介護を経験したことで医療分野に関心を持った」「海外生活を通じてグローバルビジネスに興味を持った」など、仕事への動機や強みにつながる内容であればプライベートの話を入れても問題ありません。
重要なのは、あくまで企業や職務に関連する文脈のなかで伝えることです。自己紹介の場では、業務に活かせる経験やスキルを軸に話すことを意識しましょう。
③ 自己紹介なのに自己PRをはじめてしまう
自己紹介と自己PRは本来目的が異なります。自己PRは自身の強みや成果を積極的にアピールする場であるのに対し、自己紹介は氏名や経歴の概要など、応募者の基本情報や人となりを理解してもらうことで、次の質問につなげることが目的です。
自己紹介のなかに、強みや志望動機を簡単に織り交ぜること自体は効果的ですが、最初から自己PRのみを展開したり、過度に能力を強調したりするのは好印象につながりません。
特に指定がない限りは、まずは簡潔な経歴と現在の立場を伝え、面接官の質問に応じて自己PRを深掘りしていく姿勢が望ましいでしょう。
④ 履歴書と矛盾する内容を話してしまう
自己紹介で話す内容と、履歴書・職務経歴書の記載内容に矛盾があってはいけません。面接官は書類を確認しながら質問を行うため、少しの食い違いでもすぐに気づくことができます。
特に注意したいのが、自己紹介に志望動機を織り込むケースです。例えば、履歴書では「企業の知的財産を守る法務業務に携わりたい」と記載しているにもかかわらず、面接では「社内規定の整備に取り組みたい」と述べてしまうと、「志望の軸がぶれている」と受け取られる可能性があります。
一貫性のない発言は志望度や信頼性を損なう要因となるため、事前に書類と発言内容をすり合わせておくことが重要です。なお、経歴や実績を誇張したり、事実と異なるエピソードを話したりすることは絶対に避けましょう。
⑤ ネガティブな発言をする
自己紹介に限らず、前職やこれまでの経験に対するネガティブな発言は、面接で大きなマイナス評価につながる可能性があります。
転職理由として、「人間関係が悪かった」「上司が話を聞いてくれなかった」「待遇に不満があった」「仕事が自分に合わなかった」といった表現を使うことで、面接官に対して「自社でも同じ不満を抱くのではないか」「他責思考が強い」「社会人としての成熟度に欠ける」といった印象を与えかねません。
そのような転職理由であったとしても、前向きな表現に言い換えることが重要です。「フラットな職場環境に魅力を感じた」「より高いレベルでキャリアを成長させたい」「成果を重視する環境で能力を発揮したい」などのように伝えることで、前向きな転職理由として印象を改善することができます。
ネガティブな事実そのものよりも、「そこから何を学び、次に何を目指しているか」を軸に話すことを意識しましょう。
⑥ 複数社を受ける場合に他社の話をしてしまう
転職活動では複数の企業を同時に受けるのが一般的ですが、そのなかで面接中に別の企業の話をしてしまうミスは意外とあるものです。特に、「企業理念に共感した」「事業方針に魅力を感じた」といった内容を話す場面で内容を取り違えると、「志望度が低い」「準備不足」と受け取られ、致命的な印象を与えかねません。
短期間に多くの面接が続く場合ほど混同しやすくなるため、面接前には必ず応募企業ごとの事業内容・理念・強み・課題等を整理し、要点を頭に入れて臨むことが重要です。企業ごとに「なぜこの会社なのか」を明確にしておくことで、こうしたミスを防げるだけでなく、志望度の高さも効果的に伝えられます。
転職時の面接で自己紹介以外に必ず聞かれること
ここまで転職面接における自己紹介について解説してきましたが、実際の面接ではそのほかにもほぼ必ず聞かれる質問があります。事前に押さえておきましょう。
転職理由や志望動機、自己PR、逆質問といった必須の質問についても、自己紹介とあわせてしっかりと準備しておきましょう。
転職時の面接の自己紹介に関するよくある質問
最後に、転職面接での自己紹介に関するよくある質問に答えていきます。
Q. 自己紹介の適切な長さはどれくらいですか?
A. 目安は1分程度
自己紹介は、特に時間の指定がない場合は1分程度にまとめるのが基本です。文字数にすると、おおよそ300〜400文字が目安となります。
なお、面接官から「30秒で」「3分程度で」など具体的な指示があった場合は、それに従いましょう。あらかじめ複数の長さの自己紹介を用意し練習しておくことで、時間指定があっても落ち着いて対応できます。
Q. 時間が余ったり時間が足りない場合は、どう調整すれば良いですか?
A.話し方と話す内容を工夫する
「1分で自己紹介文を作っていたが、3分程度で話すように言われた」などの場合は、まず話し方を工夫します。不自然にならない程度にややゆっくりめに話すようにすると、聞き取りやすくなるうえにある程度時間が稼げます。また、1つのエピソードを膨らませて語ったり、志望先と関連づけられる職務経歴を足したりしても良いでしょう。
時間が足りなくなりそうという場合は、エピソードを簡素化して語ります。複数ある志望動機を1つに絞ったり、業務実績をメインのもの以外は省略したりすると短くできます。
Q. 自己紹介と自己PRは違いますか?
A. 自己紹介は基本情報を伝えるもの、自己PRは強みをアピールするもの
自己紹介は、自身の経歴や現在の立場などの基本情報を簡潔に伝えることで、面接官に自分という人間を大まかに理解してもらうことを目的としています。必要に応じて強みや志望動機を簡潔に織り交ぜますが、あくまで概要にとどめ話し過ぎないことが重要です。
一方、自己PRは自身の強みや実績を具体的にアピールする場です。自己PRの際には、改めて名前を名乗る必要はなく、成果や能力に焦点を当てることで応募先企業でも活躍できることを説得するためにあります。
Q. 面接で「あなたの強みは何ですか?」と聞かれたら何と答えますか?
A. 具体的なエピソードを1分程度で結論から話す
面接で「強みは何ですか?」と聞かれたら、まず「私の強みは〇〇です」と結論を先に述べましょう。その後、「〇〇プロジェクトで〇〇のスキルを活用し、〇〇の成果を挙げることができたからです」など、具体的なエピソードを用いて理由を説明します。
最後に、「自分の強みが次の仕事でどう活かされるのか」、「どのように会社に貢献できるのか」を伝えて締めくくります。時間は1分以内程度が適切です。強みの質問に限りませんが、面接では率直で、自信を持って、わかりやすく答えることが大切です。
Q. 自己紹介で学歴を述べる必要はありますか?
A. 原則として不要
転職面接で重要視されるのは、「どのような業務経験があるのか」「どのようなスキルや成果を持っているのか」であり、学歴そのものではありません。
ただし、学歴が応募する職種や採用基準と直接関連する場合は述べたほうが有効でしょう。例えば、「研究職や専門性の高い職種」、「出身大学と強く関わりのある企業」への応募などが考えられます。その場合、「○○大学で法学を学び、弁護士資格を取得しました」「○○大学卒業後、戦略系コンサルティングファームで△年間勤務」のように触れることができます。
Q. 日系と外資系で自己紹介の仕方は違いますか?
A. 基本的な構成は同じだが、伝え方や重視されるポイントに違いがある
日系企業と外資系企業で、自己紹介で伝えるべき内容に違いはありません。しかし、日系ではチームワークや協調性が重視される傾向があるため、チームでの協働や役割、貢献度を順序立てて話すことで、安定性や協調性をアピールしやすくなります。
一方、外資系企業では専門性を重視するため、自己紹介に「成果や強み」を短く明確に盛り込み、それらを数字や具体的なエピソードで示すことが必要です。求められるのは即戦力としての能力や課題解決力であるため、簡潔かつ論理的にまとめることが重要です。
Q. 面接で上手に話す自信がない場合、対処法はありますか?
A. 転職エージェントを活用すると効果的
面接は誰でも緊張するもので、十分な経験やスキルがあっても上手く自分をアピールできないことがあります。その場合、一人でやり切ろうとせず転職エージェントを活用するのがおすすめです。
転職エージェントでは、各企業のニーズに合った履歴書・職務経歴書の作成サポートから、想定質問の洗い出し、効果的な回答の仕方、逆質問のレクチャー、模擬面接の実施など、面接だけでなく転職活動全般に渡ってサポートを提供してくれます。応募先企業の選び方や各企業の採用傾向など、転職に有効な情報も豊富に揃っているため、まずは一度相談してみることをおすすめします。
転職面接の自己紹介はエイペックスにご相談ください
自己紹介は、転職面接における第一印象を決定づける極めて重要な要素ですが、苦手意識を持つ人も少なくありません。自分のことを整理して話さなければならないだけでなく、面接では臨機応変な対応やコミュニケーション能力が測られるため簡単ではないでしょう。
加えて、話す内容はもちろん、同僚とも打ち解けやすい好ましい雰囲気や明快さがあるかなど、非言語的コミュニケーションも面接官の評価に影響してきます。
特に管理職であれば、プロフェッショナルとしての落ち着いた話し方や自信のある姿勢も含めて、“任せられる管理職像”を意識した自己紹介を心がけることが大切です。面接官に、「この人の話を聞きたい」「この人なら自社で活躍してくれそう」と思わせる自己紹介に仕上げるには、事前の入念な練習が必須です。
外資系・日系企業に特化した転職サポートを提供するエイペックスでは、一人ひとりのニーズに寄り添った面接対策を無料で提供しています。応募書類の添削や模擬面接の実施、面接後の企業からのフィードバックを踏まえた今後の対策などのきめ細かなサポートはもちろん、全員が英語ネイティブもしくはバイリンガルコンサルタントであるため、英語面接の対策も行っています。
各企業特有の採用傾向や想定質問の洗い出し、面接官情報といった個人で活動しているとアクセスできない貴重な情報も提供でき、面接通過の確率を格段に上げることが可能です。
もし、「一人での準備に自信が持てない」「面接の練習をプロに手伝ってもらいたい」とお考えであれば、エイペックスで的確なフィードバックをもらい、自信を持って面接に臨みましょう。転職以外にも、今後のキャリアの相談や市場情報の提供も行っていますので、ぜひ下記のボタンからキャリア相談会にお申込みください。