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外資系IT営業職として働く男性がクライアント向けにプレゼンする様子

外資系IT営業職の転職ガイド|難易度・年収・キャリアパス・成功の秘訣を徹底解説!

更新日:2025年11月21日

外資系IT企業の営業は専門性の高い営業職であり、成功報酬型で高い報酬が狙える点が最大の魅力です。しかし、日系企業とは文化や評価基準が異なるため、転職を成功させるには十分な理解と準備が欠かせません。

そこで本記事では、エイペックスのITチームでマネージャーを務める田村 亮太さんに、外資系IT営業職の種類や市場動向、年収、キャリアパス、転職のメリットなどとともに、転職成功のために理解すべきポイントや注意点などを解説してもらいました。

外資系企業のIT営業として活躍するキャリアを目指している方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

目次

AI活用の加速などにより、世界のIT市場は持続的成長へ

2022年~2023年頃は、世界的IT企業のレイオフやリストラのニュースが話題になりましたが、現在はAI・クラウド・DX・ソフトウェア・セキュリティ領域などの成長が順調で、IT市場は拡大傾向です。

特に、AI活用の加速はこれまで存在しなかったサービスやアプリケーションを生み出しており、新しい需要を創出するだけでなく、その実装を支えるための膨大なクラウド環境やデータ基盤、セキュリティへの投資も活発です。さらに、大手ソフトウェアベンダーがAI機能を既存のSaaSやエンタープライズソリューションへ組み込み、UX(ユーザー体験)の向上や新たな収益機会の拡大につなげています。

こうした複合的な波及効果により、AIはもはや単独の技術領域という概念ではなく、世界のIT市場全体を押し上げる中核的な役割を担っています

日本のITサービス市場は高い成長が続く

日本市場においてもこの潮流は顕著であり、企業のIT化/DX推進と連動してAI関連への投資が加速しています。

IDC Japanの調査によると、生成AIを含む日本のITサービス市場は、2024年〜2029年の年間平均成長率が6.6%と予測されており、2029年には9兆6625億円に達する見込みです。特に、2024年は前年比7.4%増の7兆205億円となり、成長が加速しています。

業種別に見ると、製造業では品質管理、設備保全、生産計画、設計・開発、ロボット制御など幅広い分野でAI活用が進んでいます。金融業ではリスク管理や与信審査・投資判断・コンプライアンス強化など、サービス業や流通業でも業務効率化や意思決定支援・UX向上など多様な用途でAIが導入されています。

このように、AIは日本企業のDX推進や収益拡大の主要な成長エンジンとして多額の資金が投入されており、今後も市場全体を押し上げる存在となることが期待されています。

出典:IDC Japan「国内ITサービス市場予測を発表~AI活用の実践とユースケース拡大が市場成長を促進~

外資系IT企業では営業職の募集が活況

こうした市場の拡大に伴い、IT技術職や営業職の採用も活況を呈しています。AIやクラウド、SaaS、セキュリティ領域のソリューションを扱う企業では、IT技術者はもちろん、顧客の課題を理解し最適な提案を行える営業職の需要が非常に高まっています

外資系IT企業の場合、製品開発はグローバル本社が担うことから、日本法人はGo-To-Marketに特化した組織体制であることが一般的です。特にBtoBにおいては、営業、プリセールス、カスタマーサクセス、パートナー管理といった職種が組織の大半を占めることも少なくありません。

近年主流となっているSaaSやサブスクリプションといった継続利用を前提としたビジネスモデルでは、顧客との長期的な関係構築が事業成長の鍵を握るため、営業職が果たす役割は非常に大きく需要が高まっています。

外資系企業は成果主義、高年収のチャンスも大きい

外資系IT企業の営業職の最大の魅力は、やはり成功報酬型で高い報酬が期待できる点です。平均年収も日系企業より高い傾向にあり、年齢や役職に関係なく、実力さえあれば若いうちから高い年収を得ることが可能です。

また、基本給に対しインセンティブの割合が大きいことが多く、結果を出せば短期間で高収入やキャリアアップが叶いやすい環境です。実際に、同年代の他業種の営業職と比べても年収が高いことが多いでしょう。取り扱う製品・サービスによっては1回の受注で企業が高額の収益を得ることができるため、大きな案件を複数獲得できる営業職であれば努力次第でさらに高い報酬を狙うことも可能です。

そのため、提案型の営業やソリューション設計ができる人材が外資系IT企業では非常に求められますが、技術系の職種に比べると営業職は門戸が広めです。前職の販売実績やコンサルティングスキルなどで能力をアピールできれば、IT営業としての経験がなくても評価されることも多く、幅広い求職者に高収入を得るチャンスがあります。

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外資系IT企業における営業職の種類と役割

外資系IT企業のエンタープライズセールス担当者が、同僚と顧客を前にプレゼンする様子。

そもそもIT営業とは?

IT営業の主な仕事は、顧客企業が抱える業務効率化やコスト削減といったビジネス課題に対し、最適なITソリューションを提案しそれを導入してもらうことです。扱う商材はハードウェアからシステム開発まで多岐にわたるため、製品に関する深い専門知識は不可欠といえます。

さらに、担当する業界や企業の事業フェーズに応じて、特定のスキルも求められます。例えば、特定の業界に特化した営業ではその業界への深い知見が必要であり、また、日本での認知度がまだ低い製品を扱う場合は、市場を開拓し製品を広めていく推進力が求められます。

前述のように、近年はSaaSの普及により顧客に継続して自社製品を利用してもらうことで持続的な収益を得るビジネスモデルが主流となっているため、顧客との信頼関係で大きな役割を担うIT営業の重要性はいうまでもありません

※詳しくは、【IT営業とはどんな仕事?】年収、求められるスキル、未経験から転職するためのポイントなどを解説!の記事をご覧ください。

外資系IT企業における営業職の種類と役割

外資系IT企業などでは、営業職は役割に応じて下記のように細分化され、求人募集されることが一般的です。企業は、それぞれの採用戦略に応じてこれらの名称を使い分けていますが、職種の定義や役割は企業によって若干異なる場合がありますので、求人票をよく読む必要があります。

  • アカウントエグゼクティブ(Account Executive / AE / 外勤営業):顧客との継続的な関係を構築し、新規契約の獲得を目指す営業職。契約の締結や売上目標の達成を主なミッションとする

  • エンタープライズセールス(Enterprise Sales):アカウントエグゼクティブのなかでも、特に大企業をターゲットとする営業職。顧客規模が大きいため商談は複雑かつ長期化しやすく、ソリューション提案やカスタマイズ提案を通じて、顧客のビジネス全体に価値を提供することが求められる

  • ストラテジックセールス(Strategic Sales):大企業や重要顧客に対し、長期的・包括的なビジネス戦略に基づいて根本的な課題解決を提案する営業職

  • ソリューションセールス(Solution Sales):自社の特定ソリューション(クラウド・AI・セキュリティなど)に特化した営業職。アカウントエグゼクティブが担当する顧客の案件に専門家として参画し、深い技術知識をもとに顧客課題を解決するコンサルティング型の営業活動を行う

外資系IT企業における営業関連職の種類と役割

上記の代表的な営業職のほか、外資系IT企業では以下のような営業関連職の募集も頻繁に見られます。

  • インサイドセールス:主にアカウントエグゼクティブ(外勤営業)をサポートする役割を担い、見込み顧客(リード)の発掘や選別、アポイントの獲得といった商談機会の創出を主な業務とする

  • パートナーセールス・チャネルセールス:アカウントエグゼクティブのように顧客への直接的な販売活動ではなく、代理店やSIerなどパートナー企業経由での販売を拡大するのが目的。販売パートナーの選定や販売支援の提供など、パートナーとの関係構築や管理スキルが重視される

  • カスタマーサクセス:契約後の顧客フォローが主たる業務で、潜在的ニーズの発掘から先回りの提案、解約リスクの予防などのアプローチにより、契約更新やアップセル・クロスセルを目指す

ほかにも、営業職に近い職種でプリセールスがありますが、技術的サポートの提供で営業の契約獲得を支援する役割であり、IT技術職に分類されます。

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外資系IT企業の営業職に求められるスキル・経験・マインド

求められるスキル

外資系IT企業の営業職として採用されるためには、どんなスキルが重視されるのでしょうか?

他の一般的な営業職とは違い、IT営業は一度「モノ」を売って終わりということはほとんどありません。顧客はIT営業に、「デジタルアーキテクト」としての役割を求める傾向にあるため、クライアントの課題解決やDX推進などを実現するための知識・提案力・説得力を持ち、顧客と長期的な関係を構築できる高い営業力を持つ人材でなければなりません。

下記で、具体的に評価されるスキルを見ていきましょう。

  • ヒアリング力:クライアントが導入したくなるような最適なソリューションを提案するためには、企業が抱える課題を正確にヒアリングできる力が必要です。クライアントが明確に捉えている課題はもちろん、顧客も気づいていない潜在的な課題の分析と解決策を提案してこそ、他社との差別化につながります。

  • 課題解決のための提案力:ソリューション導入のメリットは理解されても、実際には莫大な金額を要することから案件受注は容易でないのが普通です。IT営業は、導入に対する投資対効果を具体的にまとめあげるなど、実際の契約につながるような創意工夫のあるプレゼンや提案が行えることが必要です。単なる製品やサービスの売り込みだけでなく、課題解決と事業効率を重視した提案をしてこそ長期的な関係構築につながり、実績を積み上げていくことができるでしょう。

  • コミュニケーション能力と調整力:案件受注後は、クライアント側に立ってプロジェクトの進行管理を行うのもIT営業の重要な仕事です。開発チームや外部パートナーと連携しながら、スケジュールの遅延や仕様変更、追加予算対応などの課題にも柔軟に対処します。クライアント・開発チーム双方と密なコミュニケーションを保ち、クライアントのニーズを満たしつつチームの意見を調整し、双方が満足するような進行管理を行う調整力が重要となり、こうした対応力が信頼関係の構築と次のビジネスチャンスにつながります。

  • 基本的なIT知識とITへの好奇心:クライアントの課題把握とベストなソリューションの提案には、源泉となるIT知識が欠かせません。クライアントとの関係性が長くなるほど、クライアントはIT営業の提案に頼る傾向があります。自社製品だけでなく、最新のテクノロジーや昨今のトレンドなどIT全般への興味関心を持ち、クライアント側が思いもしない提案ができると顧客からの信頼を獲得でき、継続的な案件受注につながるでしょう。

  • 企業により英語力:企業によっては営業職にまったく英語力を求めないところもありますが、日常会話ができる程度の英語力(目安:TOEIC600点程度)を必須要件とする企業もあります。特に、グローバルアカウントを担当する場合はクライアントとの折衝が可能なレベルが求められます。
    また、マネージャー以上のシニア層になるとグローバルレポーティング業務が課されることが多く、メールやWebを通じたコミュニケーション能力が求められることが多いといえます。キャリアアップを目指す場合でも英語力は評価対象となりますので、英語力を磨いておくこと、もしくは学習の意欲があることを示しましょう。

重要なマインドセット

では、外資系企業のIT営業として成功するには、どんなマインドを持っていることが大切なのでしょうか。下記で、外資系企業が特に求める人物像を見てみましょう。

  • 勉強熱心である:外資系企業は即戦力を求めるため、転職してから人材教育を受ける機会は少ないと考えましょう。自分のキャリアや強みを活かせる企業を見つけられること、また、転職後も積極的に勉強してキャリアアップを目指そうという気概がある人が向いています。特に、IT業界は変化のスピードが速い業界の代表格であるため、入社後も常に新しい知識や技術を勉強し、実務に反映する能力が求められます。

  • ​精神的、体力的にタフである:実力主義且つ個人主義の外資系企業において評価を得るためには、多くのアクションを起こし結果を残す必要があります。優秀な人ほど激務になる傾向があるため、体力的・精神的にもタフで激務耐性があることも重要です。
    特にインセンティブに評価が反映される営業職においては、一時的なものでなく結果を出し続けられるタフさが、外資系企業で生き残っていくうえで重要な鍵となります。

  • 顧客を導く「論客」である:「チャレンジャー」といわれるタイプの営業で、顧客のビジネスを深く理解したうえで、現状維持ではなく、あえて「常に違った見方」「顧客が知らなかった価値」を提示することが重要です。顧客の言いなりになるのではなく、議論を恐れず、ときには「強引に働きかける」ことも厭わずに顧客をより良い方向へ導く「論客」としてのマインドセットが大きな成果を上げるために求められます。

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外資系IT営業職の年収相場と報酬体系

一般的に高収入といわれるIT営業職ですが、まずはその年収相場を見てみましょう。

IT営業の平均年収はインセンティブ額により二極化

下記の図は、スタッフレベル(マネージャー以上を除く)で働くIT営業の平均年収です(エイペックス調べ)。

IT営業(スタッフレベル)の平均年収を示す円グラフ。エイペックス調べの年収データを視覚化した図。

年収1,000万円未満が26%である一方、2,000万円以上が18%と、同じスタッフレベルでも収入格差があるのがわかります。

IT営業はインセンティブの割合が大きいのが特徴ですが、ここで年収を構成する基本給とボーナスの平均額を、同じくエイペックスの調査結果から見てみましょう。

IT営業(スタッフレベル)の平均基本給を示す円グラフ。
IT営業(スタッフレベル)の平均ボーナスを示す円グラフ。

ボーナスを抜かすと基本給は1,000万円未満が57%と過半数を占め、1,400万円以上が13%と少数であり、総支給額に占めるボーナスの重要性が浮き彫りになっています

実際にボーナスの平均支給額を見てみても、高額のボーナス(600万円以上)を得ているスタッフレベルのIT営業が37%おり、反対に100万円未満の社員も30%と、IT業界では業績連動の報酬体系が確立されていることが伺えます。つまり、きちんと成果を上げれば高額なインセンティブ、年収が期待できる職業といえるでしょう。

外資系IT営業への年収オファーは1,000万円~2,500万円と幅広い

では、外資系企業に特化した場合、年収相場はどれくらいなのでしょうか。下記で、スタッフレベルとマネージャー・ディレクターレベルの平均的なオファー額を見てみましょう。

  • スタッフレベル:アカウントエグゼクティブやエンタープライズセールスなど、スタッフレベルの営業職は、1,000万円~2,000万円の年収オファーが多いでしょう。能力や実績次第で、〜2,500万円のオファーを出す企業も多数あります。

  • マネージャー・ディレクターレベル:マネージャーレベルになるとオファー額は2,000万円~、ディレクターレベルになると3,000万円~4,000万円という企業が多いでしょう。成果を上げていけば高額な年収や待遇を手に入れることができ、外資系IT営業職の最大の魅力といえます。

外資系企業の年収額は成果主義がベース

外資系企業の営業職は、OTE (On Target Earnings)と呼ばれる成果連動型の給与体系が一般的で、「基本給+ターゲット100%達成時のインセンティブの金額」で提示されます。

このときのインセンティブの割合が外資系企業では特に大きく、6:4や5:5(基本給:インセンティブ)であったりします。そのため、日系企業と比較すると数百万単位で年収に差が出てくる仕組みになっています。

また、外資系企業では目標を100%超過した時点で「アクセラレーション」が適用されるのが一般的です。超過分にはより高いインセンティブ料率がかかるため、成果次第で賞与が大きく跳ね上がり頑張りがダイレクトに評価されます。実力主義や成果主義の働き方を好む人にとっては、外資系企業での営業職は非常に向いている職業といえるでしょう。

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外資系企業と日系企業の違い

外資系IT企業の女性営業担当者が、海外出身の同僚と打ち合わせをする様子を捉えた、多国籍チームでのコミュニケーション力が伝わるシーン。

外資系企業と日系企業では具体的にどういう点が異なるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。企業風土から待遇面までその違いは多岐にわたりますので、下記で確認しておきましょう。

​自己主張の文化と協調の文化

外資系と内資系では、求められるコミュニケーション能力が違います。外資系企業では国籍を含めて様々なバックグラウンドを持つ社員が在籍するため、誤解を生まないためにも年齢や性別に関係なく意見を伝えることが重視されます。日本企業よりも上司と部下、先輩と後輩といったような縦の関係もあまりなく、フラットな組織文化が特徴です。

一方日系企業は協調の文化であり、「空気を読む」「感情を察する」といったような行間を読む文化が根付いており、個人の意見は控えめにすることが慣習となっていることも多くあります。

​ワークライフバランス重視と組織への貢献重視

業界によって違いはありますが、一般的にはワークライフバランスが保ちやすいのは外資系といわれています。外資系企業ではオンとオフがはっきりしており、周囲に気を遣わなくても有給休暇や長期休暇の取得が容易です。成果を残せば働く時間をコントロールしやすい文化があるため、他の社員が残っているからといって早く帰れないということもありません。

一方日系企業の場合、リモートワークの浸透により働き方も変わりつつありますが、協調の文化のため休暇や就業時間・残業については周囲と足並みを揃えなければならないプレッシャーがあります。特に残業については、「会社への貢献」と見なされポジティブに捉えられる傾向にあります。

​成果主義と年功序列

外資系企業の評価基準は、基本的に成果主義です。社員の評価を決定するのは基本的に直属の上司であり、事前に決められたKPI(重要業績評価指標)の達成状況について上司やマネージャーと話し合い、その結果によって昇給・昇進が決定されます。

これに対して、日系企業では年功序列や企業全体の業績が評価に影響しやすいのが特徴です。近年日系企業も変わりつつありますが、会社の業績がある程度良ければ、問題を起こさない限り年功序列のシステムに乗って昇給・昇進が期待できる企業もあります。

​高年収の実現のしやすさと安定した年収

業界を問わず、一般的に外資系のほうが高収入を得られるチャンスが多くあります。外資系企業の年収は成果と直接的に関連しており、成果を上げれば収入も増える傾向にあります。これは、外資系企業の給与体系がベース給にプラスされるインセンティブの割合が大きいためです。

日系企業では、年功序列や終身雇用制度に基づく給与体系が一般的であり、そのため報酬も勤続年数や年齢が重視されるため成果を上げても大幅な年収アップには結びつかない傾向にあります。ただ、会社の業績によってボーナスが支給されることが多いため、年収も微増であっても定年まで安定して上がっていくことが期待できます。

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外資系IT営業職に転職するメリット

外資系IT営業職に転職するメリットはさまざまありますが、転職者がもっとも魅力だと感じる5つのメリットについてご紹介しましょう。

① 成果主義で高年収のチャンスが大きい

お伝えしたように、外資系企業は成果主義の報酬体系であり、特に営業はその傾向が顕著に年収に反映されます。基本給に加えて、ターゲットとなる売上目標の達成や契約獲得状況に応じたインセンティブが支給されるため、若くても実力次第で高い年収を得られるチャンスが大きいことが最大のメリットでしょう。

② 自由度・裁量が大きい

​外資系企業は個人主義とお伝えしましたが、そのぶん自由度が高く気づいたことがあれば積極的に発言し、良い案はすぐに採用してもらえるなど裁量の大きさも魅力です。

特に営業職の場合、KPIや売上目標の達成が最重要であり、その方法論については個人の裁量に委ねられるケースが多くあります。そのため、顧客の課題に応じて提案内容に工夫を加えたり、社内の関係者と協力しながら戦略的な提案ができたりするうえ、そうした自主性や積極性が高く評価される傾向にあります。

働き方という点でも、リモートワークやフレックスタイム制度を導入している企業も多く、働く場所や時間に縛られず自由に営業活動ができるのも大きなメリットです。

③ キャリアの幅が広がる

キャリアの選択肢が広がることも、外資系IT営業に転職する大きなメリットです。国内外の大手企業や大口案件を担当する機会が多く、そこで培った営業力や提案力・課題解決力は転職の際にも高く評価されます。結果、より大規模案件を扱う営業職へのステップアップや、年収アップ・キャリアアップでの転職も叶いやすくなります。

さらに、外資系IT企業はクラウド・AI・SaaS・セキュリティなど成長分野の製品を扱うため、営業経験だけでなく技術理解やソリューション設計スキルも同時に身につけられます。この知識は営業職としての専門性を高めるだけでなく、将来的にITコンサルタントやカスタマーサクセス、さらにはマネジメント職など、営業以外のポジションや戦略的ポジションへのキャリアパスにつなげることもできます。

④ 最新テクノロジーの知識を身につけられる

ことIT業界においては、海外のテクノロジーは日本よりも5年~10年進んでいるといわれています。先進的テクノロジーのひとつであるビックデータやAIの活用も、主に米国企業からスタートしています。

ビジネスの最前線に立って顧客の潜在的なニーズを見つけ出し、企業や世の中に役立つ製品やサービスを広めていくという重要な役割を担うのが外資系企業のIT営業職です。クライアントの課題解決や業績向上につながり顧客満足を高められれば、大きな達成感や喜びを実感できるでしょう。また、そこで得られる最先端のIT知識は、今後の自身のキャリアにとっても大きな強みとなるでしょう。

⑤ ​海外の文化に触れることができる

英語が公用語であったり、海外の担当者とコミュニケーションを取るなど、グローバルな環境で働くことができるのも外資系企業の大きなメリットです。特にIT業界は製品や技術が世界中でシェアされる傾向が非常に強く、他の業界よりもグローバル性が高い業界です。海外との連携や、個性的かつ優秀な人との関わり、仕事のスピード感など、外資系企業でなければ経験できない刺激ある日々を送ることができます。

また、オフィスがオシャレであったり独特の福利厚生が用意されていたり、開放的な企業風土に魅力を感じるという方も多くいらっしゃいます。

外資系IT営業職のキャリアパス

外資系IT営業で事業開発のキャリアを歩む男性が、クライアントと打ち合わせをする様子

成果がそのまま年収に反映されやすい外資系企業のIT営業職ですが、実績を積んだあとはどのようなキャリアパスが考えられるのでしょうか?

IT営業として成功すればそこから描けるキャリアパスは豊富にありますが、自身の適性や志向に合わせてしっかりとキャリアプランを練ることが大切です。以下で、IT営業の代表的なキャリアパスを見てみましょう。

営業管理職

スタッフからチームリーダー、そこからマネージャー、ディレクターなど、管理職へのステップアップはIT営業の王道のキャリアパスです。個人の営業スキルに加え、チーム全体の生産性向上や人材育成の能力が求められます。IT営業は個人の業績が重視されがちですが、全体の最適化を図れることが求められるポジションです。

年収は外資系企業の場合、マネージャーレベルで2,000万円~、ディレクターレベルで3,000万円~4,000万円と高年収が期待でき、大きなキャリアを獲得することができます。

事業開発

既存事業での経験を活かし、新たなビジネスモデルやサービスの立ち上げを担当するキャリアです。事業責任者やCxOポジションなど上級のポジションが想定され、技術的・営業的知識だけでなく、マーケット全体を俯瞰し分析できる高いレベルの能力が求められます。

年収は企業や職責により幅広く、1,000万円~3,000万円程度の年収レンジが一般的です。

転職はキャリアアップの有効な手段

外資系IT企業は成果主義・専門性重視の環境であり、若いうちから高い収入や裁量権を得られるチャンスがあります。そのため、自社内で昇進を目指すだけでなく、転職を通じたキャリアアップも有効な手段となり、現在多くのIT営業の方々が積極的に転職活動をされています。

理想的な転職を実現するには、まず若いうちは営業スキルや提案力・課題解決力を磨き実績を上げることに注力しましょう。社内外の協働者から多くを学び、製品知識や顧客理解を深めることでより顧客に寄り添った提案ができるようになります。そうすることで、より上位の営業職や戦略的ポジションへの転職が叶いやすく、自身の市場価値も高めることができるでしょう。

グローバルキャリアの可能性

外資系IT企業の場合、グローバルなビジネス環境で活躍できるキャリアの可能性があります。

企業によっては、海外本社やアジア・APAC地域のチームと協業する場合もあり、異文化理解や異なるバックグラウンドの関係者との調整力、英語での交渉力などが磨かれ、希少な人材として市場での評価が高くなります。

キャリアパスやグローバル転職の可能性について相談する

外資系IT営業職への転職成功のポイント

外資系IT営業職への転職を目指す女性に、コンサルタントがキャリアアドバイスを行う様子。

キャリアの幅が広がり、市場価値を高めてくれる外資系IT営業への転職ですが、外資系企業は日系企業とは異なる独自の採用プロセスや評価基準があります。

外資系IT営業への転職を成功させるためには、下記のポイントを頭に入れて転職活動を行うことが重要です。

外資系企業の採用の特徴を把握する

まずは、一般的な外資系企業の採用プロセスとその特徴をおさえましょう。

外資系企業はジョブ型雇用であるため、職務遂行能力や企業へのフィット感をより重視する傾向にあり、学歴や経歴を重視する日系企業とは異なります。選考でも英文履歴書の提出や英語面接が必要であったり、採用面接や条件交渉にも特徴があったりします。

詳しくは、【面接から内定まで】外資系企業の採用プロセスと対策方法をまとめてご紹介の記事で解説されていますので、ぜひ参考にしてみてください。

外資特有の採用プロセスや流れについて相談する

スキルの棚卸しを行う

外資系企業の求人は、特定の技能や専門知識を持つ人材を対象にして行われます。そのため、自身の経歴や実務経験を振り返り、企業が求めるスキルや経験をどのように満たしているかを整理しておくことが大切です。これまでの業績やプロジェクトでの成功事例を、具体的な数値やエピソードで示すことができれば面接でのアピールポイントになりますので、応募前にしっかりと準備しましょう。

詳しくは、【記入例付き】キャリアシート作成のコツは?職務経歴書と共に定期的に見直そう!で語られていますので、ぜひご覧ください。

転職後のキャリアビジョンを明確にする

外資系企業においては、強い意志や目的もなく漠然と転職をしてしまっては、何もできないまま結果を残せず退職になるケースが少なくありません。

自身のモチベーションを高めるためにも、応募企業を事前によく研究し、「転職後にその会社でどのように活躍していきたいのか」「入社後にどのような成長やキャリアを描いているのか」「そのためにはどのような準備や勉強が必要であるか」など、なるべく明確に転職後のビジョンを持つことが重要です。そうすることで、自己分析力や目標志向の強さを示すことができ、採用面接で説得力のあるアピールにつながります。

外資系IT転職に強いエージェントを活用する

企業によって実態が大きく異なる外資系企業への転職においては、各企業の情報を持っている転職エージェントは心強い存在となります。

エイペックスでは、外資系企業への転職で必ず必要になるCV(英語での職務経歴書)の作成や英語面接のサポートも行っており、特に英語力に自信がない方には不可欠なサポートとなります。

IT業界専門チームも有しており、エージェント経由でしか求人募集していない外資系企業も多いため、エイペックスのような外資系企業・IT業界の転職に強いエージェントを利用することで選択肢を増やすことが可能です。利用は無料となっていますので、ご興味のある方は下記のボタンよりぜひお問合せください。

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外資系IT営業職への転職で注意すべきポイント

外資系IT営業職は高い報酬や裁量を得られる一方で、成果主義やスピード感のある環境への適応が求められます。転職を成功させるには、日系企業との違いや必要となるマインドセットを理解し、入社後のギャップを最小限にすることが大切です。

安定よりも成果重視の評価体系

一昔前の日本企業に見られた年功序列や終身雇用といった安定性を重視する場合、外資系企業への転職は自身の働き方には合っていない可能性があります。外資系ならではの福利厚生はあるものの、業績連動型のボーナスや退職金制度が必ずしも整備されているわけではないため、事前の確認が必要です。

営業職の場合、前述のとおり年収に占めるベース給の割合が比較的低く、昇進しても成果が出なければ収入の増加は限定的です。2期、3期と目標未達が続いた場合、PIP(Performance Improvement Plan:業績改善プログラム)が提示され即座に退職勧奨となるわけではありませが、常に成果が求められる環境であることに変わりはありません。そのぶん、結果を出せれば高い評価と報酬で応えてもらえますので、自身の志向や価値観が成果主義の文化と合うかどうか、事前の見極めが大切です。

​成果主義によるプレッシャーへの耐性が必要

外資系企業では個人の裁量が大きく、成果主義が徹底しているため、自然と幅広い業務を担うことになります。さらにIT営業はクライアント対応や社内調整といった細かな業務も多く、結果を出すために日々煩雑なタスクに追われることも珍しくありません。加えて、売上や契約数といった明確な数値で評価されるため、常に高い目標を求められる厳しさがあります

成果を出せない場合は報酬や評価に直結し、キャリアにも影響する可能性があるため、体力面・精神面のタフさや激務に耐える力が必要です。一方で、成果を上げられる人材にとっては短期間で高収入や昇進を実現できるチャンスが大きく、努力がダイレクトに報われやすい環境でもあります。​

外資系IT営業職への転職成功事例

ここで、外資系企業のIT営業として転職成功に至った事例を1件ご紹介しましょう。担当コンサルタントが考える「成功の要因」「同じような転職を考える方へのアドバイス」も掲載していますので、ぜひ読んでみてください。

担当コンサルタント:島本 純平(ITチーム プリンシパル コンサルタント)

項目
内容
転職者
40代前半 男性
前職
大手日系SIer企業 / アカウント営業
転職先
大手外資SaaS企業 / アカウント営業
年収
1,800万→ 2,400万
転職期間
約2ヵ月

《転職者のプロファイル》

大手日系SIerにてソリューション営業とアカウント営業を経験、製品は幅広い領域を担当。転職先は馴染みがない製品領域ではあったが、これまでの営業実績・経験が評価され、大幅な年収アップ(1,800万円→2,400万円)での転職に成功。

《コンサルタントが見た転職成功のポイント》

  1. カジュアル面談の有効活用
    正式応募されるか決まっていないなかで、カジュアル面談を有効活用したのは大きかったと思います。求められている経験・スキルの解像度を上げることで、強みとしてアピールすべき内容を事前に言語化してから採用面接に臨むことができました。
    逆質問例:営業組織の課題、ビジネス拡大方針、成功する人が備えている共通点、(事前のリサーチを踏まえたうえで)当該ポジションの業務内容や製品に関する質問など

  2. 再現性の高さをアピールできた
    過去に成果を出した事例や成功要因、また成績が振るわなかった際にどのように修正したかなどを事前に棚卸しされていました。事前の丁寧な自己分析・言語化が、新たな業務領域(この方の場合、全く異なる製品領域)でも成果を出せるという証明に繋がった事例です。​

《同じような転職を考える方へのアドバイス》

営業職の転職といっても、さまざまなケースが考えられます。競合先のシニアポジションに応募する場合もあれば、現場営業として職位は変わらないが、転職で職種を変えたい・異なる製品を販売したい等、状況はさまざまです。

競合先への転職であれば、現職の具体的な成功事例が直接評価に繋がることが多いでしょう。一方で、転職先の業務内容や製品領域が異なる場合には、抽象度が高い事例を共有することで、再現性の高さをアピールできます。

アピール例:

  • 具体(現職での成功事例)→抽象(「局所的にどう成功したか」ではなく、「より戦略的な粒度を意識した成功要因や強み」)→ 具体(なぜ応募先/未経験の領域で成果を出せるのかに落とし込む)

*抽象化はあくまでブリッジであり、最終着地は「~なので、入社後に成果を出せる」という転職先での営業活動に具体的に落とし込むことができていたため、上記の事例では高評価で内定に繋がったと考えています。

外資系IT営業職についてよくある質問

Q. 外資系IT営業に転職すると年収はどのくらいになりますか?

A. 企業やポジションにより違いはありますが、即戦力人材としてスタッフレベルで採用される場合、初年度の年収は1,000万円~1,500万円であることが一般的です。

そこに、クラウドやSaaS・AI・サイバーセキュリティなど成長領域での専門知識や経験があったり、年間契約数億円規模のソリューションを契約した実績や、ソリューションを自分で設計・提案した経験があるなどの場合、~2,500万円の年収オファーが出されることもあり、実績次第で高年収での転職が実現可能です。

Q. どんなKPIが設定されますか?

A. 外資系IT企業の営業職にとってもっとも重要なのは、KPIを達成もしくは超過することです。一般的なIT営業の場合、KPIは売上額や受注額、場合によっては新規顧客の開拓数であり、どれだけ契約を獲得したかが評価の中心となります。SaaSなどのサブスクリプション型ビジネスでは、既存顧客に関するKPIが企業によりさまざまに設定されており、リテンションレート(顧客維持率)やアップセル・クロスセル率などが評価対象となります。
また、見込み顧客(パイプライン)の正確な管理や予測の精度も求められるため、数字への意識と戦略的な営業活動が欠かせません。

Q. 成績が悪いと解雇されるリスクはありますか?

A. 外資系企業であっても日本の労働法が適用されるため、業績不振だけでいきなり解雇されるようなことはないでしょう。
ただ、2期、3期とKPIの未達成が続く場合には業績改善プログラムが提示され、一定期間で達成すべき改善目標が示されることが一般的です。この期間中に改善が見られない場合、退職勧奨や降格といった対応が検討されることもあり、日系企業よりも成績に対する企業の目はシビアです。
リスクを避けるには、日々の進捗管理や上司とのコミュニケーション、必要なスキルの早期習得など、さまざまな手段を講じて結果を出すために尽力することが重要です。繰り返しになりますが、成果を出せる人材にとっては短期間で高収入や昇進を得られるチャンスが大きいのが外資系企業です。

Q. ストックオプションやRSUの株式報酬の価値はどう見れば良いですか?

A. 外資系SaaSやクラウド企業、スタートアップでは、通常の報酬にストックオプションやRSU(Restricted Stock Unit:譲渡制限付株式ユニット)を組み合わせることで、社員の成果や企業価値の向上と報酬を連動させる仕組みを取っています。つまり、基本給+インセンティブ+株式報酬という構成が外資系企業での一般的な報酬体系となっています。
ストックオプションやRSUは高収入や長期的なリターンを狙ううえで重要な要素となりますが、その価値を判断するには権利確定のタイミングや企業の成長性、将来的な株価の予測などを総合的に考慮することが重要です。

Q. 英語力はどの程度必要ですか?

A. 外資系企業だからといって必ず英語力が必要ということはなく、語学力よりも即戦力としての実務スキルを重視する企業が多いでしょう。一方で、日常会話レベルの英語力が必要というケースも多くあり、今後の昇進で必要となることも考えられるため、英語力は磨いておいて損はありません。

Q. 未経験や異業界からの転職は可能ですか?

A. IT業界は常に人手不足であり、他業界からも優秀な人材を積極的に採用しています。IT業界では課題解決型のソリューション提案ができるかが大きなポイントとなりますので、提案型営業やコンサルティングの経験、または代理店やSIerなどと連携して成果を出した経験があると未経験でも評価されやすいでしょう。
また、IT関連の資格があると取得の過程でIT業界やIT技術についての知識が習得できるのでおすすめです。未経験からIT営業になる熱意を示すこともでき、採用に至る確率も高まります。

※未経験者におすすめのIT関連資格:ITパスポート試験、基本情報技術者試験、セールススキル検定 など

Q. 新卒の採用はありますか?

A. 一部の大手外資系IT企業では、新卒や第二新卒の営業職を採用しています。ポテンシャルや素養を重視した選考が中心で、入社後は研修やOJTを通じてスキルを磨き、若いうちからグローバル案件や戦略的営業に挑戦できるチャンスがあります。

Q. 外資系IT営業は“きつい”ですか?

A. 外資系IT営業が”きつい”とされる理由は、成果主義が徹底している環境によるところが大きいでしょう。売上や契約数で常に評価されるプレッシャーや、クライアント対応や社内チームとの調整などの業務量の多さから、”きつい”と感じることがあります。
しかし、裁量や自由度が大きく、努力や成果が報酬やキャリアに直結し、短期間で高年収や昇進を狙えるやりがいのある職種でもあります。

Q. 転職ではどのプロダクト領域が狙い目ですか?

A. 成長市場かつ、企業にとって長期的な利益につながる分野が狙い目でしょう。クラウドやSaaSは高額案件や継続契約が多く、インセンティブやキャリアアップにつながりやすい領域です。
また、生成AIやデータ分析・機械学習などのAI関連ソリューションや、サイバーセキュリティも高額案件や長期契約が多く、営業としての裁量や提案力を活かせます。Xテック(フィンテック、ヘルステック、グリーンテック、エドテックなど)も非常に注目すべき領域で、多くのスタートアップ企業も参入し、営業職の採用も活況です。

Q. 面接で評価されるポイントは?

A. まず、単なる待遇面や安定性ではなく、業務の本質に対する理解と企業や製品に対する熱意を示す志望動機を語れるようにしましょう。できれば、自身の経験に基づく具体的なエピソードを交えると説得力が増します。
自己PRでは、「数値を使った具体的な営業実績」「提案力と営業力」「折衝力と調整力」「IT技術への理解」をバランスよく盛り込み、多面的な評価を得られるよう努めましょう。

Q. リファレンスチェックはどのように進みますか?

A. 外資系企業の転職では、採用前に前職の上司や同僚に経歴や実績・人物像を確認するリファレンスチェックが行われる場合があります。候補者の同意のもと、採用担当者や人材コンサルタントが電話やメールで連絡し、候補者の人となりや事実確認などを行います。候補者は誰に連絡してもらうかを整理し、正確かつ誠実に対応することが重要です。

Q. どんなコミュニケションツールを使用しますか?

A. 外資系企業では、グローバルで共通の営業管理ツールやコミュニケーションツールが導入されていることが多くあります。もっとも代表的なSalesforce、またHubSpotやZoho CRMなどがCRM(顧客関係管理)ツールとしてよく使われるほか、社内コミュニケションツールとしてSlackやMicrosoft Teams、Zoom、Google Workspaceなどが一般的に使用されています。
SaaS企業などでは、セールスエンゲージメントプラットフォームであるOutreachやSalesloftなどを活用し、営業活動を自動化・可視化して見込み顧客への効率的なアプローチを目指しています。

Q. 出社や出張はどれくらいの頻度でありますか?

A. 外資系IT企業では出社の頻度は企業により異なりますが、一般的にオフィスと在宅勤務を組み合わせたハイブリッド勤務が導入されています。定例ミーティングや商談準備、打ち合わせ等で週に数回出社し、担当顧客との商談や展示会などで出張が発生することもあります。
最近ではオンラインで完結できる商談も増えており、出張の頻度は以前よりも減少傾向にありますが、対面を重視する顧客も存在します。営業職は成果を出すことがミッションであるため、柔軟な働き方のなかでリモートと出社を適宜使い分けながら結果を出していくことが求められるでしょう。

Q. マネジメントとスペシャリストではどちらが高収入ですか?

A. 外資系IT営業のマネジメント職はチーム全体の売上責任を負うため、チームの成果に応じたインセンティブが大きく、部下を多く抱える場合は総収入が非常に高くなる傾向があります。一方、スペシャリストは個人の成果次第でインセンティブが大きく変動するため、トップパフォーマーであればマネージャー以上の収入を得ることも可能です。特に大型案件や戦略的価値の高い顧客を担当する場合、短期間で非常に高い年収に到達するケースもあります。
ただし、スペシャリストの場合一年中良い成績を収められるとは限りません。全体として、安定した高収入を狙うならマネジメント職、個人の営業力で短期間で大きく稼ぎたい場合はスペシャリスト職が適しているといえます。

Q. エンジニア職との連携は頻繁にありますか?

A. 外資系IT営業として成功するには、エンジニアとの綿密な協働が不可欠です。特にAIやクラウド・SaaS領域では技術的な理解に基づいた提案を行うために、営業とエンジニアが密に連携できるかが契約獲得の鍵となります。営業は顧客のビジネス課題やニーズを整理し、エンジニアとともに最適なソリューションを設計・提案します。また、導入後の運用支援や課題解決のフォローも共同で行うことで、顧客満足度や継続利用率の向上につながり、営業成果を最大化することができます。こうした協働体制は、外資系IT営業における成果を左右する重要な要素です。

Q. 40代・50代での転職は不利ですか?

A. エイペックスの調べでは、スタッフレベルのIT営業職の30%は40代、22%は50歳以上であり、多くの40代・50代の方がIT営業として活躍されていることがわかります。

外資系IT営業として大切なのは即戦力として会社に貢献できるかどうかであり、40代・50代であっても顧客の要望に即したソリューションの提案やコンサルティング経験、マネジメント経験があれば十分に転職は可能です。特にAIやクラウド・SaaSなどの最新ソリューションに関する知識や実務経験があれば、年齢よりも能力を評価してくれるでしょう

IT営業(スタッフレベル)の平均年齢を示す円グラフ。

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