「病院以外で、ワークライフバランスを大切にして仕事がしたい」
「看護師の経験が活かせる病院以外の仕事が知りたい」
そう考える看護師の方は多いのではないでしょうか。実際に、メーカーなど一般企業への転職を希望する看護師は増加傾向で、エイペックスにも多くの方が転職相談に来られています。
実は、看護師の経験が活かせる一般企業での仕事は意外と多く、製薬会社や医療機器メーカー、CRO(開発業務受託機関)など、外資系・内資系含めて一流企業が経験豊富な看護師を求めています。
そこで本記事では、看護師の資格や経験が活かせる具体的な転職先や、転職先を選ぶ際に重視すべきポイント、一般企業で働くメリット、転職成功のためのポイントや成功事例、注意点など、転職を成功させるための実践的な情報をご紹介します。
現在、もしくは将来的な転職を考えている看護師の方はぜひご覧ください。
要点サマリー(30秒)
一般企業でも、看護師経験を活かせる職種は12種類あります
目安は、病院で2〜5年経験を積んでから検討すると選択肢が広がります
ワークライフバランス重視・専門性重視・成果で高収入など、方向性で職種が分かれます
転職理由を言語化し、看護師経験を“企業の言葉”に変換して伝えることが重要です
目次
なぜ、看護師が病院以外の転職先を考えるのか?【背景と本音】
【人気・高収入も】看護師のおすすめ転職先を職種別に徹底解説
看護師からの転職で企業に高く評価されるスキル・経験
看護師が病院以外・企業へ転職するメリット
【失敗しない】看護師以外の転職先選びのポイント
【年代別】看護師からの転職の成功ポイント
看護師の病院以外での転職の成功事例【職種別】
看護師が病院以外の転職先を探す際の注意点
看護師以外の転職で転職エージェントを活用すべき理由
看護師以外の転職先を探すならエイペックスにお任せください
看護師の転職先に関するよくある質問
なぜ、看護師が病院以外の転職先を考えるのか?【背景と本音】
日本看護協会の調べによると、正規雇用されている看護師の離職率(2023年度)は、以下のようになっています。
全体:11.3%
新卒採用者:8.8%
既卒採用者:16.1%
そのなかで、看護師が転職を考える背景と本音として、以下が考えられます。
精神的・肉体的負担が大きい
実際に、同調査で管理者が考える新卒看護師の離職理由に、「夜勤の負担が大きい」「休暇が取れない・取りづらい」「超過勤務が多い」などがランクインしており、勤務形態のきつさからくる肉体的負担を感じる看護師が多いことが示唆されます。
また、「医療事故への不安」を抱える人も多く、看護師としての適性や実践能力に自信が持てず、精神的負担を感じて退職を選ぶ看護師も多くいます。
ライフステージの変化
看護師は女性が多い職業のため、「結婚」「家族の転居」「出産・育児」などの理由も、管理者が考える退職理由に入ってきます。また、「家族の健康問題・介護」もランクインしており、これらは年齢を重ねるとさらに多くなる退職理由となります。
こうしたライフステージの変化をきっかけに、「週休二日制」「残業がない」「時短勤務ができる」など、労働条件の改善を求めて新しい職場を探す看護師の女性が多いことが伺えます。
上司や同僚などの人間関係
人間関係の悪化や疲れも、看護師が退職を選ぶ理由の上位に挙げられます。医療現場は常に厳しさが求められる職場であるため、同調査でも約3割の新卒看護師が「上司・同僚との人間関係」によって退職したと考えられています。
多様な働き方への興味
看護師は、通常看護学校や大学・短大の看護学部・看護学科を卒業後に病院に就職するのが一般的であり、新卒で病院以外の選択肢を選ぶことは非常に稀です。
そのため、基礎が身についてきた入職3年前後から、「働き方を変えたい」「看護への関わり方を見直したい」「キャリアの幅を広げたい」「高収入を得たい」などの理由から、病院勤務以外の選択肢を考えるようになる傾向があります。
出典:日本看護協会「2024年 病院看護実態調査 報告書」
【人気・高収入も】看護師のおすすめ転職先を職種別に徹底解説
看護師としての経験や高い専門性は病院以外でも高く評価される傾向にあり、実際に経験値の高い看護師を積極的に採用する一般企業も増えています。
ここでは、看護師としての経験や知見を活かして活躍できる【主な転職先12選】をご紹介しましょう。
産業看護師
CRA(臨床開発モニター)
CRC(治験コーディネーター)
安全性情報管理(PV)・PMS
ドラッグインフォメーション(コールセンター)
MSL・メディカルエデュケーション・学術
MR
医療機器営業
クリニカルスペシャリスト
カスタマートレーナー
メディカルライター
医療・ヘルスケア系コンサルタント
1. 産業看護師
《職種の概要》
産業看護師は、一般企業に所属して従業員の健康管理や健康相談、職場の安全衛生管理を担う職業です。具体的には、定期健診の準備や補助、健康指導・相談対応、労災対応、休職者のフォローや復職支援、労働衛生教育・研修、健康イベントの企画実施、産業医や人事部との連携などが職務となり、予防・管理・就業支援の観点から個人と組織の両方を支える点が特徴です。
《転職のメリット》
ワークライフバランスを保ちやすい:多くの一般企業は週休二日制・日勤のみで、残業も比較的少なめで生活リズムが安定しやすい。企業によっては、フレックスタイムや在宅勤務を組み込みながら仕事ができる
身体的・精神的負担が少なく長く就業しやすい:突発的な対応が少なく、患者の生死に直結する判断や対応が求められることが少ないため、安定した働き方ができる。産業看護師を設置する企業は従業員の働き方にも理解があるため、ライフステージの変化に合わせて働き続けられ、40代・50代になっても活躍しやすい
治療ではなく「予防・健康推進」に軸足を置いたキャリアが築ける:医療行為よりも、患者(従業員)の健康管理や疾患予防・メンタルヘルス対応といった、職場環境の改善や健康経営の推進を主軸としたキャリアを築くことができる
仕事の成果が見えやすい:従業員の健康状態の改善や、欠勤・休職者・長時間労働者の削減など、職場環境の改善による仕事の成果が見えやすい
《想定年収》
年収約400万円~800万円(企業の規模などによる)
《採用動向と転職成功のポイント》
産業看護師は従業員数が多い大企業で求人募集があることが多い一方、常勤1名枠の募集が多く、欠員補充型の求人であるため競争率が高めであるのが特徴です。そのため、転職エージェントなどを活用して、募集のタイミングを逃さないことが最も重要なポイントとなります。
書類選考を通過しやすいのは病棟での幅広い臨床経験のある看護師で、3年前後以上の経験があると良いでしょう。保健師・産業カウンセラー・第一種衛生管理者・労働衛生コンサルタント・健康経営アドバイザーなどの資格を有するなど、産業保健・労働安全衛生に関する知識があると評価が高くなります。病院での健康診断・保健指導・メンタルヘルス対応・退院支援・委員会活動の経験なども評価対象です。
2. CRA(臨床開発モニター)
《職種の概要》
CRA(臨床開発モニター)は、製薬会社などのメーカーやCROが採用している臨床開発のモニタリング業務を担う職種です。CRAの仕事は外勤と内勤に分かれており、医療機関を訪問して治験の進捗状況確認したり、医療スタッフやCRCと情報交換を行う外勤業務と、報告書の作成やCRF(症例報告書)のチェックを行う内勤業務に分かれます。いずれにしても、治験を正確かつスピーディーに進めていくことが大きな役目となります。
《転職のメリット》
新製品開発に関われる:新薬や新しい治療法の開発という「医療の未来」に関わることができ、臨床現場とは異なるやりがいがある
キャリアの選択肢が豊富:CROでは外勤CRA・内勤CRAのほかにも、契約書作成部署や書類のクオリティチェックの部署などCRAをサポートする部署も複数あり、ライフステージに合わせて働き方が選べる。CRAとして経験を積んだあとは、PMSモニターやデータマネジメント(DM)など他職種へキャリアチェンジしたり、プロジェクトマネージャーやラインマネージャーなどのマネジメント職への昇進も可能
柔軟な働き方が可能:製薬メーカーやCROは福利厚生が手厚い企業が多く、リモートワーク、フレックスタイム、産休・育休制度、時短勤務などの活用が進んでおり、柔軟な働き方が可能。東京・大阪・名古屋などの大都市圏での勤務が多く、希望しない限り転勤がないのも安心
仕事相手に女性が多く活躍の場が多い:CRAは、CRCや看護師をはじめとした病院スタッフが仕事相手であることが多く、女性同士でコミュニケーションが取りやすい。CROでは女性社員だけでなく女性管理職も多く、女性が活躍しやすい業界でもある
《想定年収》
CRO:年収約400万円~800万円(リーダー以上:年収約600万円~1,000万円)
製薬企業:年収約600万円~900万円(リーダー以上:年収約600万円~1,000万円以上)
《採用動向と転職成功のポイント》
はじめてCRAに転職する場合は、メーカーではなくCROが業界未経験の看護師を採用しているため現実的な選択肢となります。ただし、未経験採用は概ね30代前半までで、以降は採用ハードルが高くなります。
CRAの採用で最も求められるのは、医師・医療スタッフ・社内関係部門と円滑に連携できるコミュニケーション能力や調整力、スケジュール管理能力、マルチタスク能力などです。治験プロジェクトに関わった経験や、現在の業務で何か問題が発生した際にどのように対応しているか、業務改善のためにどう取り組んできたかなどの具体的なエピソードが話せると好印象になります。
未経験者であれば英語力を必須としているところは少ないですが、国際共同治験の増加に伴い以前にもまして英語力を重視する企業が増えています。今後キャリアアップを目指す際には、中級程度の英語力(TOEIC600~700点以上)が必要となってきますが、入社後に英語スキルを高める意欲のあることが大切になります。
3. CRC(治験コーディネーター)
《職種の概要》
CRC(治験コーディネーター)は、医療機関において治験が適切かつ円滑に進むよう、医師・被験者・CRA(製薬会社もしくはCRO)との調整を行う職種です。具体的には、被験者対応、医療機関側のスケジュール調整や業務分担管理、CRAによるモニタリング時の対応、CRFの作成補助などが職務となります。医療機関かSMO(治験施設支援機関)が採用を行っており、疾患理解や多職種連携が必要であるため看護師出身者が多いのが特徴です。
《転職のメリット》
新製品開発に関われる:新薬や新しい治療法の開発という「医療の未来」に関わることができ、臨床現場とは異なるやりがいがある
看護師経験が直接活かせ即戦力として働ける:被験者への治験説明や治験参加へのフォローなど看護師業務と非常に親和性が高く、未経験であっても即戦力として評価されやすい。疾患や治療フロー・検査内容への理解、多職種との調整経験なども直接役立つ
ワークライフバランスを保ちやすい:基本的に週休二日制で夜勤なし、急患の対応や長時間労働などもなく、ワークライフバランスが保ちやすい
将来的なキャリア展開が可能:治験運営や規制関連の知識が身につき、専門性を確立しやすい。CRCからCRAへのキャリアチェンジを足掛かりとして、将来的にCROや製薬メーカーでのキャリア展開も可能
《想定年収》
未経験・ジュニアレベル:年収約400万円~500万円でのスタートが一般的
プロジェクトリードや複数サイトの経験者(3~5年程度):年収約500万円〜650万円
《採用動向と転職成功のポイント》
近年は治験実施件数が増加傾向であるため、特に委託機関であるSMOで採用ニーズは安定的に高い状態が続いています。看護師などの医療資格者は疾患理解や患者対応力があるため、即戦力人材として未経験でも採用されやすいでしょう。
CRCは、治験の進行管理能力や関係者との調整力、患者(被験者)対応力が重視されます。そのため、看護業務のなかでそれらを証明する具体的な事例を用意しておくことが大切です。同時に、GCPなどの関連法規や治験業務への理解を示し、志望度の高さと即戦力性を強くアピールしましょう。
4. 安全性情報管理(PV)・PMS
《職種の概要》
安全性情報管理(PV:ファーマコビジランス)・PMS(製造販売後調査)は、医薬品や医療機器の市販後や治験中に、その品質や安全性を継続的に監視・評価する職種です。具体的には、有害事象情報を収集・分析・評価し、問題があれば安全性対策を講じるとともに、厚生労働省に報告したり医療機関に共有したりします。一般的に、製薬企業などのメーカーもしくはCROに所属し、医薬品の安全性を継続的に監視することで、製品の適正使用の促進やリスク管理・対策活動を担います。
《転職のメリット》
ルーティンワークがメインで内勤中心の求人が多い:PVの仕事は、有害事象情報の評価や入力、データベース管理、規制当局への報告などのルーティンワークがメインであり、内勤が中心。リモートワーク可能の求人も多く、プロジェクト開始前後を抜かせば残業も少なめ
PMSモニターは内勤+外勤のバランスが良い:PMSモニターといわれる医療機関との連携が必要な職種では、PVに比べると内勤(ルーティンワーク)と外勤(医療機関訪問)のバランスが良く、医療現場との接点を残したい人向け
専門性が磨きやすく長期的なキャリアが築ける:PVはグローバル基準で業務が標準化されているため、安全性評価や規制対応、英語力などの専門性を高めやすい。市場価値が下がりにくく、長期的なキャリア形成が可能で年齢を重ねても続けやすい
《想定年収》
ジュニアスタッフ・エントリーレベル(未経験者はCROでキャリアスタート):年収約400万円~800万円
シニアスタッフレベル(経験者):年収約500万円~1,200万円で製薬会社への転職が可能
《採用動向と転職成功のポイント》
安全性の分野は、「看護師として実務経験があるが、企業での就業は未経験」という未経験者でもチャレンジできる職種のひとつです。近年は多くの製薬会社がPV業務をCROに委託しているため、メーカーよりもCROでの求人募集のほうが多く、未経験採用にも柔軟です。CROで経験を積んでから製薬会社に転職する人も多く、キャリアの入口としてCROを検討しても良いでしょう。
未経験で転職した場合、はじめは安全性情報の分析やDSUR(治験安全性最新報告書)作成、下記のコールセンター業務などのジュニアレベルのポジションからスタートすることが多いでしょう。近年は扱うデータが「膨大かつ複雑化」しているため、データ分析・管理能力やデジタルツールの活用スキルが求められます。また日系・外資系問わず、最低でも読み書きレベルの英語力は必要となるでしょう。
5. ドラッグインフォメーション(コールセンター)
《職種の概要》
ドラッグインフォメーション(DI)やメディカルインフォメーション(MI)とも呼ばれ、医師・薬剤師・MRなど医療従事者から寄せられる医薬品・医療関連情報の問い合わせに対応するコールセンター業務です。単なる問い合わせ対応にとどまらず、自社製品に関する有害事象やクレームの収集・評価・報告、添付文書や学術論文・海外規制情報をもとにした医学情報の調査・整理も担います。近年は、製薬企業がDI業務をCROやBPO企業へ委託するケースが増えており、未経験者はまずCROに転職してキャリアをスタートすることが一般的です。
《転職のメリット》
看護師としての知見をダイレクトに活かせる:臨床経験があることで、医療従事者の質問意図を正確に汲み取り、的確な情報提供ができるなど即戦力として働ける。安定した環境で、看護師としての知見を活かし続けたい人向き
体力的負担が少なく生活リズムを安定させやすい:コールセンター業務であるため、シフト制・定時勤務、夜勤なしが基本。病院のような突発的な呼び出しや長時間残業もほぼなく、一定の場所で規則的に仕事ができ生活リズムを安定させやすい
将来的なキャリア展開が可能:DI業務を通じて、医薬品や疾患の知識、規制に対する理解、ドキュメンテーション能力などが身につくため、将来的に安全性情報・PV、MSL・メディカルアフェアーズ(MA)などへのキャリア展開も可能
《想定年収》
DIオペレーター(CRO所属):年収350万円~450万円前後でのスタートが一般的
シニアポジション・製薬企業への転職:年収約500万円以上
職務範囲が幅広いメディカルインフォメーションへキャリアアップ:年収1,000万円も可能
《採用動向と転職成功のポイント》
DI業務は、CROや製薬メーカーから通年で安定的に求人募集が行われています。看護師からの異業種転職の場合はCROがポテンシャル採用を行っており、専門性が評価されやすく定着率も高めです。
看護師として培った疾患理解や安全管理の知識を、「情報整理力」「説明力」としてアピールしましょう。加えて、CROなどではチーム対応が基本となるため、他職種との連携や業務改善への関与経験を示せると評価されやすくなります。未経験の場合でも、医薬品情報への興味や継続的な学習意欲を明確に伝えることが、選考通過のポイントです。
6. MSL・メディカルエデュケーション・学術
《職種の概要》
MSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)は、医薬品や治療法に関する最新の学術情報を医療従事者へ提供したり、医師からの洞察を収集して自社製品の開発等に役立てる専門職です。営業活動は行いませんが、KOL(キーオピニオンリーダー)と高度な医学情報をディスカッションできるレベルの深い専門知識と、医師との関係構築能力が重要となり、専門性の高い職種を希望する人向けです。
メディカルエデュケーションは、医療従事者向けに行う教育プログラムの企画・運営や教育資材の作成、社内(MR向け)研修の企画・運営を行う職種です。
学術は、医療従事者からの専門的な問い合わせに回答したり、メディカルエデュケーションのように、MRに対し製品や疾患に関する教育・研修を行う営業サポート的な役割を持つ職種です。近年は、製薬会社内の役割分担の変化から求人は減少傾向です。
《転職のメリット》
中立的な立場で医師とディスカッションができ最新知見を学べる:MRのような売上目標に縛られずにKOLと対等な立場でディスカッションができ、自身が持つ高度な薬学・医学の知識を活用しつつ最新知見を学ぶ機会も常にある
医療への貢献性が高くやりがいを感じやすい:KOLとの協働から、新薬開発や育薬、アンメットメディカルニーズの特定などに貢献でき、最前線で医療の発展や疾患領域の成長に貢献できやりがいを感じやすい
専門性を確立することで高年収が狙える:MSL・メディカル職の採用ニーズは非常に高く、特定の疾患領域の専門性を身につけることで年収1,000万円以上の高年収が目指せる。キャリアアップやキャリアチェンジもスムーズで、医学・科学・薬学分野への学習意欲と専門知識、優れた対人能力次第で収入面での成功の可能性が高い
幅広いキャリア展開が可能:MSLの場合は職種自体が比較的新しいため、自主性を持って業務を設計したり、自身の得意分野を活かして柔軟にキャリアを築ける傾向にある
《想定年収》
エントリーレベル(CROにMSLとして転職):年収約400万円〜700万円
MSLプレイヤーレベル(製薬会社・経験者・部下なし):年収約1,000万円~1,500万円
MSLマネージャーレベル(製薬会社・経験者・部下あり):年収約1,000万円~1,700万円
メディカルアフェアーズ(MA)部門長・ディレクターレベル(製薬会社):年収約2,000万円~4,000万円
《採用動向と転職成功のポイント》
MSLの転職市場は活況で、どの製薬企業も優秀な人材を求めている状態ですが、看護師からの転職ではCROが募集する未経験枠を狙うことになります。非常に専門性の高い職種であるため、臨床データや論文を読み解く分析力や英語力、KOLとの信頼関係を築くコミュニケーション力をアピールする必要があります。
領域ではオンコロジー・遺伝子治療・希少疾患・免疫領域などのニーズが高く、この領域で経験を積んでいくと、早期の昇進や製薬会社への転職が可能になります。年収は、外資系製薬会社>内資系製薬会社>CROの順で高い傾向にあり、疾患領域経験と英語力がキャリアアップの鍵となります。
メディカルエデュケーションは、メディカルアフェアーズ部門の機能として位置づけられることが多く、近年のMA機能の拡大とともに教育・研修系の採用ニーズも増加傾向にあります。反対に、学術は製薬企業のサイエンティフィックな活動がMA部門に集約されつつあることから、近年は求人数は減少傾向です。
7. MR
《職種の概要》
MR(メディカル・リプレゼンタティブ:医薬情報担当者)は、製薬メーカーもしくはCSO(医薬品販売業務受託機関)が採用している製薬業界の営業職です。担当の医療機関を訪問し、医師や薬剤師に対し自社薬剤の品質や有効性・安全性、適正使用などの情報を提供することで、最終的に自社製品の販売に繋げることが主な職務となります。
《転職のメリット》
勤務形態が比較的自由:担当する病院やクリニックに直接訪問する営業スタイルが一般的なため、直行直帰やリモートワークといった比較的自由な働き方が可能(運転免許が必要)
実力によっては高年収が実現できる:売上や採用実績などで評価されるため、頑張りがダイレクトに昇給・昇進につながる。ニーズのある領域で継続的に結果を出せば、年収1,000万円以上の実現も十分可能
看護師としての知見をダイレクトに活かせる:医師や医療スタッフとの信頼関係構築が非常に重要となる職種であり、看護師としての現場経験やコミュニケーション能力が評価されやすい
女性が活躍しやすい土壌がある:MR職は男性が多数派である一方、診療科や医師の属性によっては女性MRのほうがコミュニケーションを取りやすいケースもあり、企業が女性MRを積極的に採用している
《想定年収》
MR未経験者(CSOに転職):年収400万円台からのスタートが一般的
大手CSO(経験者):~年収約1,000万円
日系製薬メーカー(経験者):~年収約1,100万円
外資系製薬メーカー(経験者):~年収約1,300万円
《採用動向と転職成功のポイント》
CSOは製薬企業と異なり、看護師などポテンシャルの高い若手でも未経験採用を行っており、充実した教育研修制度や人材育成システムでフォローしてくれるのが特徴です。転勤が多いMRのなかでも、勤務地をある程度固定して働けるのもCSOの魅力のひとつです。
CSO転職後は、できるだけ若いうちに希少疾患・オンコロジー・CNSなどのスペシャリティ領域を経験し、大学病院や基幹病院を担当して実績を積むことが将来的なキャリアの幅や年収アップに直結します。外資系製薬企業を中心に女性MRへの採用ニーズが高い状況にあるため、その後メーカーへの転職も実現可能です。
8. 医療機器営業
《職種の概要》
施設に赴いて医師・看護師・院内スタッフに対し自社製品を紹介し、売上や採用につなげる仕事です。製品の提案だけでなく、導入時の立ち会いや操作・適正使用のフォロー、使用中の問い合わせ対応、継続使用推進までを担い、関係構築能力が非常に重要です。手術室や処置室に立ち会うことも多く、製品知識に加えて臨床現場への理解が不可欠です。
《転職のメリット》
勤務形態が比較的自由:担当する病院やクリニックに直接訪問する営業スタイルが一般的なため、直行直帰や自身の裁量でフレキシブルに働ける(運転免許が必要)。担当製品によっては転勤なし、休日・夜間の緊急呼び出しが原則ないこともある
看護師としての知見をダイレクトに活かせる:医師や医療スタッフとの信頼関係構築が非常に重要となる職種であり、看護師としての現場経験やコミュニケーション能力が評価されやすい
最先端技術で医療に貢献できるやりがいを感じやすい:高い技術力で革新的な製品を持つ企業が多く、提案製品による医療の質向上や患者アウトカムの改善など、社会貢献性の高さを感じやすい
成果によっては高年収が実現できる:売上や採用実績などで評価されるため、頑張りがダイレクトに昇給・昇進につながる。自身の製品知識や現場理解、提案力が高く評価されることで、高年収や達成感が得られやすい
《想定年収》
年収約450万円~900万円(企業・製品・経験などによる)
《採用動向と転職成功のポイント》
医療DXや製品技術の進化、高齢者社会への対応ニーズなどにより、医療機器の営業職の求人は通年で安定的に募集が出ています。特に画像診断、手術支援ロボット、人工関節・整形外科機器、透析関連機器、美容関連などで多くの求人募集が見られます。美容関連に関しては女性を積極的に採用する企業も多く、未経験でも経験豊富な看護師が採用されやすい傾向にあります。
医療機器の営業職は、顧客である医師・医療スタッフとの長期的な信頼関係構築が必須スキルです。また、製品の安全性や有効性・業務効率を踏まえたコンサルティング型の提案力が求められるため、顧客の立場に立った経営的な視点を持っていることをアピールしましょう。さらに応募先企業の製品を扱った経験や、医療機器市場に対する理解、目標達成へのコミットメント力がアピールできると高評価になります。
9. クリニカルスペシャリスト
《職種の概要》
製品導入施設に赴き、医師や医療スタッフに対し製品の使用方法を説明したり、使用のためのデモンストレーションやトレーニングを行ったりする職種です。医療現場に頻繁に足を運ぶ点が特徴で、導入時のサポートだけでなく手術や処置への立ち会い、質問事項への対応、トラブルシューティングなどを行うこともあります。看護師としての臨床知識や現場への理解を活かすことができ、医療現場を支援しながら製品の使用上の工夫や臨床上のメリットを伝えることで、販売促進に寄与する役割も担います。
《転職のメリット》
メーカーの立場から医療現場を支え続けられる:医療従事者への製品トレーニングや技術的な問い合わせ対応を通じて、治療の質や患者アウトカムの向上を支えられ、「メーカー側の専門職」として医療現場と継続的に関わり続けられる
数値目標に関係なく医療現場と事業成長に貢献できる:売上目標を直接持たないため、数字に過度に左右されることなく医学的・技術的に正しいサポートに専念できる。製品の適正使用や定着を通じて、結果的に企業価値や事業成長にも貢献できる
専門性を確立することで幅広いキャリア展開が可能:特定の医療機器や治療領域に精通することで専門性が確立でき、自身の市場価値が高まる。将来的に、営業職やシニアスペシャリスト、教育担当、学術・MSLなどへのキャリア展開も視野に入る
ワークライフバランスを保ちやすい:基本的に日勤・平日中心で、直行直帰や在宅勤務を取り入れている企業も多く、ワークライフバランスが保ちやすい。手術立ち会いや導入対応の都合で早朝・残業が発生するケースはあるが、病院勤務と比べると生活リズムは整えやすい
《想定年収》
ジュニアスタッフ・エントリーレベル:年収約500万円~700万円スタートが一般的
シニアスタッフレベル(経験者):~年収約1,000万円が実現可能
《採用動向と転職成功のポイント》
医療DXや製品技術の進化、高齢者社会への対応ニーズなどにより、製品の導入支援を行うクリニカルスペシャリストの求人は堅調に増加傾向です。特に画像診断、手術支援ロボット、人工関節・整形外科機器、透析関連機器などで多くの求人募集が見られます。
看護師を積極的に採用しているメーカーも多く、特に手術室、集中治療室(ICU/HCU)、急性期病棟、救急病棟、循環器・外科領域などで2~5年以上の臨床経験があると、「機器を使う側の視点」を理解しているとして歓迎されます。そのほかにも、多職種との連携経験や教育・トレーニングに関わった経験、ビジネスや数値目標への興味、読み書きレベルの英語スキルも評価対象になりますので、それらの経験・スキルをメーカー側でどう活かせるかを言語化しておくこともポイントです。
10. カスタマートレーナー
《職種の概要》
製品導入・アップデート後の施設に対し、自社製品の操作・運用に関する教育・トレーニングを提供する職種です。単なる操作説明にとどまらず、教育プログラムやイベントの運営、マニュアルや教材等の作成、院内の教育担当者(看護師長など)との連携による院内教育体制の構築支援などを行い、「体系的・継続的な教育」を提供することで医療機関での製品・治療法定着を図ることが目的となります。製品により、オンサイトではなくトレーニングセンターに医療従事者を招いて教育するスタイルもあります。
《転職のメリット》
看護師経験をダイレクトに活かしやすい:看護師として培ってきた臨床知識や業務フローへの理解を、そのまま業務に反映しやすい。現場の実情を踏まえた説明やトレーニングを構築・提供できるのは他職種にはない強み
領域横断で医療現場に関われる:特定の診療科や個別の症例に限定されず、複数の診療科・施設・職種に対して教育・トレーニングができ医療現場全体の底上げに関われる
売上目標に関係なく教育・指導に専念できる:患者対応の最前線ではなく、「教える」「標準化する」という立場で医療の質と安全性向上に関われる。最終的には治療法の定着による企業の収益向上には貢献するものの、直接的な営業ノルマがなく中立的・専門的な立場で医療現場を支援できる
将来的なキャリア展開が可能:教育・トレーニングや現場の声を活かした開発支援を軸に、MSL・学術、メディカルエデュケーション、安全性、社内教育などへのキャリア展開が可能で、長期的に安定して働きやすい
緊急対応がなく生活リズムが安定しやすい:基本的に日勤・平日中心で、直行直帰やハイブリット勤務を取り入れている企業も多い。出張はあるが、研修や講習が業務であるため緊急対応もほぼなく生活リズムが安定しやすい
《想定年収》
ジュニアスタッフ・エントリーレベル:年収約500万円~700万円スタートが一般的
シニアスタッフレベル(経験者):~年収約1,000万円が実現可能
《採用動向と転職成功のポイント》
カスタマートレーナーの求人は通年で安定的に募集があるものの、教育・トレーニングに特化した職種であるためクリニカルスペシャリストなどと比べると全体の求人件数は少なめです。募集が多いのは、手術・循環器領域を中心に、画像診断機器や在宅医療機器、デジタルヘルスなど、操作が複雑で継続的な教育が求められる分野となります。
看護師を積極的に採用している企業も多く、特に手術室、集中治療室(ICU/HCU)、循環器・外科領域、急性期病棟、救急病棟などで2~5年以上の臨床経験があると、「機器を使う側の視点」を理解しているとして歓迎されます。そのほかにも、多職種との連携経験や教育・トレーニングに関わった経験、ビジネスや数値目標への興味、読み書きレベルの英語スキルも求められる傾向にありますので、それらの経験・スキルをメーカー側でどう活かせるかを言語化しておきましょう。
11. メディカルライター
《職種の概要》
メディカルライターは、医薬品や医療機器などの医療・薬学に関する文書を執筆する専門職です。医療従事者に向けた専門的な文章を執筆する場合と、パンフレットやWebなど一般向けの媒体記事等を執筆する場合があり、読み手に合わせた文章作成能力が求められます。製薬メーカーやCROの場合は非常に専門性が高く、未経験者の採用はほとんどありませんが、医療系の広告代理店やWebメディア・出版社、ライティング受託会社であれば未経験採用に寛容です。
《転職のメリット》
社会貢献性の高い仕事に携われやりがいを感じやすい:医療情報を多くの人に向けて発信する仕事であるため、「自身のアウトプットが医療現場や患者さんの選択に影響を与える可能性がある」という高い社会貢献性を実感できる
専門性が高く独自のキャリアパスを築くことができる:新製品発売におけるプロモーションや疾患啓発活動などさまざまなプロジェクトに関わるため、医療や疾患に関する知見を深めることができる。メディカルライターとしての専門性を深めることで、他職種にはない独自のキャリアパスを築くことができ、将来的にも安定したキャリアを築きやすい
ワークライフバランスが実現しやすい:スケジュールを自分でコントロールしやすい職種であり、比較的ワークライフバランスが実現しやすい。他部署との連携が必要だが基本はリモートでできることが多く、在宅勤務制度をうまく活用すれば生活スタイルに合った働き方ができる
《想定年収》
医療系広告代理店、Webメディア・出版社:年収約450万円~700万円でのスタートが一般的
《採用動向と転職成功のポイント》
医療系の広告代理店や、Webメディア・出版社では未経験のメディカルライターの採用に寛容ですが、その場合でも、業界動向や最新の治療法・薬事制度などに関心を持ち、専門書や業界誌の購読、関連セミナーや勉強会に参加して自己研鑽の姿勢を見せることが大切です。
過去に、何かしらの執筆経験(ブログやSNSなどで医療・健康関連のコンテンツを書いた経験など)があれば、それをポートフォリオとして活用しても良いでしょう。医療従事者としての視点から、「どんな情報を読者に伝えられるか」「どんなプロジェクトであれば自身の知見が活かせそうか」について具体的な事例を交えながら話すと、採用担当者に強い印象を与えられます。また英語論文が読めるなど、読み書きレベルの英語力も評価対象になります。
12. 医療・ヘルスケア系コンサルタント
《職種の概要》
医療・ヘルスケア系コンサルタントは、製薬会社をはじめとしたヘルスケア関連企業や保険会社、医療機関、行政・公共機関などのクライアントに対し、業務改善やDX推進、データ活用などについての助言・提案・実行支援を担い、顧客の事業成長を支援する仕事です。ヘルスケアに特化して事業を行うコンサルティングファームも多く、医療とビジネス両方の知見を組み合わせてクライアントの課題解決を実現する役割を担うため、チャレンジングかつやりがいの大きな仕事です。
《転職のメリット》
経営視点が身につきビジネスパーソンとしての成長につながる:顧客の課題解決に上流から関与するため、「経営視点」が自然と身につく。プロジェクトや課題解決を通じ、論理的思考力、プレゼン力、数値を用いた分析力、プロジェクトマネジメント力など汎用性の高いビジネススキルが身につく
医療従事者ならではの視点がそのまま価値になる:医療・ヘルスケア領域のコンサルティングの場合、現場を知らない机上の提案では採用に至らないため、看護師としての実務経験が説得力のある提案と信頼獲得に直結する
キャリアの選択肢が大きく広がり高年収が狙える:専門性と成果が評価に直結しやすく、経験を積むことで高年収が狙える。戦略立案や事業開発、DX支援など付加価値の高い領域を担えるようになれば、マネージャー層や専門コンサルなどへのキャリアアップ・年収アップも可能
人脈ネットワークが広がる:顧客は病院の経営層や管理職、製薬・医療機器メーカーや行政機関の事業責任者であるため、事業のキーパーソンとの人脈ネットワークの構築が可能
《想定年収》
ジュニアコンサルタント(1年目~3年目):年収約300万円〜600万円
ミッドレベルコンサルタント(3年目~7年目):年収約600万円~1,000万円
シニアコンサルタント(7年目~):専門領域により、年収約1,000万円~1,500万円+も十分実現可能
《採用動向と転職成功のポイント》
医療・ヘルスケア系コンサルタントの採用ニーズは、DXの進展や高齢化社会におけるサービス再編などを背景に、国内外のコンサルティングファームやヘルスケア・ヘルステック企業で増加傾向にあります。特に、医療機関の業務改善や経営効率化、データ分析・利活用、製薬・医療機器企業の戦略立案支援、地域医療構想の実行支援など、専門性とビジネス視点を組み合わせた人材の採用が活発です。一方で、即戦力採用の傾向が強く、単なる医療知識だけでなく課題発見・解決力、提案力、実行支援といったコンサルティングスキルが重視されています。
コンサルティングの選考では、抽象的な表現よりも数値や具体的なエピソードを用いて成果を裏づけることが非常に重要です。看護師としての臨床経験を単なる現場体験としてではなく、医療現場の課題を整理し、改善策を考え実行につなげてきた経験として言語化しましょう。加えて、その成果をどのような思考プロセスやアプローチで生み出したのか、ロジカルシンキングをアピールできる回答が必要です。
看護師からの転職で企業に高く評価されるスキル・経験
一般企業では、病院とは違う独自の評価基準に基づいて採用を決定します。
これらは、看護師の応募が可能な一般企業の求人でよく見かける応募要件になります。自身の経験やスキルがどれくらい当てはまるか見てみましょう。
医療・疾患に関する知識・臨床経験
コミュニケーション能力・人間関係構築力
プロジェクト管理スキル
結果重視・目標達成へのコミットメント
論理的思考力・問題解決力
英語力、または英語に対する関心
医療・疾患に関する知識・臨床経験
即戦力採用を重視する企業が、業界未経験でも看護師を採用する大きな理由は、「看護師として培ってきた医療や薬剤・治療法全般の知識と臨床における実務経験」です。
臨床現場で培ってきた疾患・治療法や診療フローへの精通、適正使用への理解、医療機器・検査ツールの知識・使用経験、患者対応の経験などは、製薬メーカーや医療機器企業、CROなどでの臨床サポート、医療現場対応などの仕事で大きな強みとなります。特に、応募先の疾患領域や製品に精通している場合は、こうした医療従事者ならではの実践的な視点を通じて、専門性の高さをアピールすることが可能です。
コミュニケーション能力・人間関係構築力
一般企業では基本的にチームで仕事を行うため、看護師として医師・薬剤師・他職種・患者・患者家族など多様な立場の人と関わってきたコミュニケーション能力の高さは、大きなアピールポイントとなります。
特に、MRをはじめとした営業職や、医療現場に赴くCRA、CRC、クリニカルスペシャリスト、カスタマートレーナーなどは、医療従事者との信頼関係の構築が非常に重要な職種であるため、看護師として培った調整力・対人能力が評価対象となります。医療用語や現場の慣習に精通しているという点や、忙しい医師や医療スタッフに限られた時間内で的確にやり取りできるという点も、大きなアドバンテージとなるでしょう。
プロジェクト管理スキル
看護師の大きな強みのひとつとして、複数業務を同時並行で進め、状況を判断し優先順位をつけて行動できる管理能力があります。
一般企業の多くの職種では、プロジェクトごとに進行管理や関係者との調整、期限を意識したタスク遂行が求められます。例えばCRAであれば、膨大な量の提出書類と格闘しながら厳密なスケジュール管理を求められるため、多くのプロジェクトを同時進行で管理できるマルチタスク能力が高いことをアピールする必要があります。
結果重視・目標達成へのコミットメント
一般企業が医療現場と違う点のひとつに、「利益創出」「事業成長」という共通目的のもと、各人に設定されたKPI(重要業績評価指標)や目標の達成が評価の軸となる点が挙げられます。特に外資系企業に転職する場合、設定されたKPIの達成度によって昇給・昇進が決定するため、プロセスよりも結果がより重視される傾向にあります。
MRなどの営業職の場合は、売上や採用施設数などの具体的な数値がKPIとなりますが、その他の職種においても、プロジェクトの達成率や対応件数、期限へのコミット力など、役割に応じた成果指標が設定されるのが一般的です。看護師として目標を意識して行動し、結果にコミットしてきた姿勢を具体的な事例で説明できるようにしましょう。
論理的思考力・問題解決力
一般企業では、事業成長や業務効率化、品質向上といった目的があり、それらを達成するためには感覚や経験則だけに頼らず、データなどの客観的な根拠に基づいて意思決定を行うことが求められます。
日常の医療現場だけでなく、予期せぬ事態や問題が起こった際にどう対応してきたか、業務改善のために何をどんな方法で取り組んできたかなど、業務の過程で培われた問題発見・解決力や論理的思考力は、企業においても課題の本質を見極めて適切に行動できるスキルとしてアピールすることができるでしょう。
英語力、または英語に対する関心
MRをはじめとした営業職などでは英語力を問われることは稀有ですが、CRAをはじめとした臨床開発に関わる仕事や英文ドキュメントにアクセスする職種などでは、ある程度の英語力を求められることが一般的です。
特に、外資系の製薬会社やCROの場合は社内コミュニケーションが英語であったり、近年はグローバルスタディも多く英語論文や海外情報に触れる機会が多くあります。はじめからビジネスレベルの英語力が必須ということは稀ですが、経験を積むにつれ読み書きを中心とした中級レベルの英語スキルを求められることが多いでしょう。英語力に自信がない場合でも、入社後に英語スキルを高める意欲を示すことが大切になります。
看護師が病院以外・企業へ転職するメリット

看護師が病院以外・企業へ転職先を選択した場合、キャリアや働き方に多くのメリットがあります。以下で、そのメリットを詳しく見てみましょう。
キャリアの選択肢が大きく広がる
成果や実力が年収に直結しやすい
柔軟な働き方が選択可能で女性も長く活躍できる
ビジネススキルが身につく
キャリアの選択肢が大きく広がる
病院勤務の場合は配属先や役割が限定されがちですが、一般企業では看護師の知見を活かせるポジションが豊富にあり、キャリアの選択肢を大きく増やすことができます。経験を積んで特定分野での専門性を高めたり、マネージャーを目指したりするキャリアはもちろん、職種をまたいだ異動やキャリアチェンジが可能なケースも多くあります。
病院勤務だけのキャリアでは、体力的な限界や役職ポストの少なさといった課題に直面することもありますが、一般企業への転職では長期的なキャリア設計が可能です。一度転職したら終わりということではなく、戦略的にキャリアパスを考えることで長期的に市場価値を高めていき選択肢を増やせる点も、企業への転職の大きなメリットです。
成果や実力が年収に直結しやすい
一般企業、特に外資系企業では、年齢や勤務年数ではなく成果や実力に基づく評価制度が採用されています。設定されたKPIや目標の達成度が昇給・賞与・昇進に直接影響するため、年齢や前職に左右されず結果を出したぶんだけ年収が増えるシステムです。
つまり、継続的に成果を挙げていけば、年収レンジを着実に引き上げていくことが可能です。実際に、クリニカルスペシャリストとして経験を積んだある40代の看護師の方は、管理職として転職を成功させ「年収約1,300万円」を実現しました。「実力を正しく評価されたい」「結果を出して早くキャリアアップしたい」という人にとっては、一般企業は最適な転職先です。
柔軟な働き方が選択可能で女性も長く活躍できる
看護師の主な転職理由のひとつは、夜勤や不規則な勤務日時など働き方に対する不満や体力面での負担です。
一般企業では、週5日勤務の完全週休2日制が主流であり、夜勤や不規則な勤務日、長時間労働などはほとんどありません。フレックスタイム制度を採用する企業が一般的で、リモートワーク(もしくはフルリモートワーク)も普及しているため柔軟な働き方が選択できます。
職種によっては医療機関への訪問や学会への参加など、ある程度の出張が発生することが考えられますが、病院勤務と比べるとプライベートの時間が確保しやすく、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。ヘルスケア業界は、一般的に社員に手厚い福利厚生を提供する企業が多いため、育休制度や子育て支援制度が充実しているなど、育児とキャリアを両立しやすい点も女性社員が多く活躍する理由のひとつです。
ビジネススキルが身につく
一般企業に転職することで、医療現場では身につきにくいビジネススキルを体系的に習得できる点も大きなメリットです。数値管理や多くの職種との協働、資料作成やプレゼンテーション、プロジェクトマネジメントなど、事業運営に直結するスキルやビジネスマインドが身につきます。
医療・製薬業界は変化のスピードが速い業界であるため、新しい挑戦や学びが日々発生し、病院勤務では得られない医療イノベーションを実務で経験することができ、自身の成長を実感できる機会も多くあるでしょう。外資系企業であれば、英語でのコミュニケーションスキルを磨くことも可能です。医療現場で培った判断力や調整力にビジネス視点が加わることで、専門性と汎用性を兼ね備えた人材へと成長でき、将来的なキャリアの選択肢や市場価値の拡大につなげることができるでしょう。
一方で、病院以外の転職ではデメリットもあることに注意しましょう。医療現場を離れることで臨床スキルの維持が難しくなったり、成果主義や結果を出すことへのプレッシャー、病院とは違う転職準備など異なる価値観への適応が求められます。
【失敗しない】看護師以外の転職先選びのポイント
看護師以外の転職を失敗させないためには、志望動機や自身の強みを企業の言葉で言語化し、自身の経験と親和性が高く、かつ長く活躍できる転職先を見極めることが必要です。
ここで、看護師以外の「転職先選びのポイント」について詳しく解説します。
「なぜ転職したいのか」志望動機を明確にする
看護師以外の転職先は、単なる勤務先変更ではなく職種を変えるという決断になります。
そのため、「夜勤がつらい」「プライベートな時間を確保したい」という理由だけではなく、
どんな働き方を実現したいのか
どんなスキルを身につけたいのか
どんなキャリアを描いていきたいのか
などを言語化できていないと、選考を突破できなかったり入社後のミスマッチにつながります。
企業側も、「なぜ転職したいのか」「なぜうちに入社したいのか」を採用面接で詳しく聞いてきます。そのため、
看護師としての原体験や具体的なエピソード
企業の事業内容・強み・価値観との接点
転職後に発揮したい自身の価値・強みやキャリアビジョン
を一本のストーリーで語れると、志望動機に説得力が生まれ良い印象につながります。
看護師以外の転職では、どの企業でも通用する志望理由ではなく「キャリアをどう広げ、その企業にどんな価値を提供したいのか」という視点で伝えることが、選考突破と入社後の満足度を大きく広げます。
転職の優先順位を明確にし、企業の期待値と重なる求人を探す
看護師以外の転職では、「なぜ転職したいのか」に加え「何を優先して仕事をしたいのか」を整理することが重要です。
「年収」、「働き方(ワークライフバランス)」、「キャリアアップ」、「専門性」など、すべてを同時に満たす求人は多くありません。だからこそ、自分のなかで「譲れない条件」と「妥協できる条件」を明確にしておきましょう。そのうえで、興味がある求人を見つけたら、求人票に記載されている職務内容や応募要件を確認し、優先順位の高い条件をどれくらい満たしているかを判断していきます。
同時に、その求人が自分のこれまでのスキルや経験と重なる部分がどれくらいあるかについても確認しましょう。業務内容や募集要件のなかに、「これなら自分の経験を活かせそう」「再現性をもって成果を出せそう」と感じられる要素が含まれているかが重要な判断ポイントになります。自分の優先順位と求人側の期待値が重なる領域を探すことが、納得感のある転職と入社後のミスマッチを防ぐ鍵となります。
看護師経験を「企業の言葉」に変換して伝える
看護師が転職する場合、「完全な新人」という扱いではなく、即戦力として一定の期待を持って採用されます。そのため、看護師としての経験をそのまま語るのではなく、企業が評価する「言葉」や「視点」に置き換えて伝えられるかが重要です。
一般企業では、「どのような課題に直面し、どのような思考や方法論を使い、どんな成果を出したのか」という再現性のある経験が重視されます。看護師業務のなかで日常的に行っている多職種との調整は、企業ではステークホルダーマネジメントにあたりますし、複数の患者対応を同時に進めながら優先順位を判断する力は、プロジェクトマネジメント力やマルチタスク能力として評価されます。また、業務改善や委員会活動への参加は、課題発見力やプロセス改善の経験として十分にアピールできます。
このように、自身の経験を医療現場の文脈だけで説明するのではなく、企業が共通言語として使うビジネススキルに翻訳して伝えることで、業界未経験であっても「即戦力として活躍できる人材」であることをアピールすることができます。
中長期のキャリアパスが描けるかを判断する
看護師からキャリアチェンジする最初の転職先は、「ゴール」ではなく「スタート」です。目先の条件や働きやすさだけでなく、
これからどんなスキルを身につけたいのか
3年後、5年後にどんな役割を担っていたいのか
どうやって市場価値を高めていくか
を考えながら転職先を選ぶと、やりがいを感じやすくなったり、早くにキャリアアップや年収アップが叶いやすくなったりします。
一般企業では、職種やポジションごとに求められる役割や期待値が段階的に変化していくため、入社後にどのような経験を積み、どのようなスキルを伸ばしていけるのかを中長期視点で考える必要があります。
転職エージェントを活用する
一般企業への転職では、戦略的に転職活動を進めることが必須です。そのため、転職成功のノウハウを持つ転職エージェントを活用することで、内定獲得の確率を格段に高めることができます。
一般企業への転職の場合、求人票だけでは分かりにくい職務内容や求められる人物像・評価ポイントがあり、それらを正しく理解することは個人では難しいことです。特に、製薬・医療機器・ヘルスケア業界に特化した転職エージェントを活用することで、募集ポジションの採用背景を共有してくれたり、看護師としての経験をどのように企業に向けアピールすべきかを具体的にアドバイスしてくれます。自分では強みだと認識しにくい経験を、ビジネススキルとして言語化してもらえる点は、未経験職種への挑戦において大きなメリットです。
各企業に適した応募書類の作成や面接対策もサポートしてくれますので、はじめての転職で不安な方は、転職エージェントが開催する転職相談会に参加されることをおすすめします。
【年代別】看護師からの転職の成功ポイント
看護師からの転職成功のためには、年代ごとで異なるアプローチを取ることも重要です。
ここでは、年代別の転職成功のポイントを企業の採用傾向とあわせてご紹介します。
【20代】採用傾向と転職成功のポイント
看護師以外の異業種への転職では、20代はポテンシャル採用のチャンスが多く、若手ならではのフットワークの軽さや学習俊敏性が評価される傾向にあります。
ただ、看護師1年目など特に新卒の場合は、病院以外の転職先を今すぐ探すことはおすすめしません。一般企業の場合、未経験採用については臨床経験を必須条件としているケースが多く、看護師としての即戦力が求められる傾向にあるからです。
そのため、将来的に病院以外で働きたいと考えている場合でも、まずは病院で実務経験を積むことが重要です。エイペックスがご紹介する製薬企業やCRO、医療機器メーカーのポジションでも、約2~5年の現場経験を必須としていることがほとんどです。医療現場で基礎を身につけながら、それらを今後のキャリアでどう活かしていきたいのかを考えてキャリアを積んでいきましょう。
【30代】採用傾向と転職成功のポイント
30代は、一般的に転職市場で最も評価が高くなる年代であり、転職を考える人にとっては好機となります。
30代の看護師は、一定の臨床経験と対応力が身についているため、一般企業でも即戦力として評価されやすい年代です。看護実務に加え、後輩指導や病院内でのリーダー業務、他職種との調整役、業務改善プロジェクトなどの経験があれば、現場を支える存在や将来のリーダー候補として高く評価されるでしょう。
転職成功のポイントは、経験年数ではなく「どのような役割を担い、どんな成果を出してきたのか」を明確に伝えることです。また、30代は選択肢が多い一方安易な転職がミスマッチにつながりやすくなります。目先の条件や直観だけでなく、中長期的にどんなキャリアを描いていきたいのかを考えたうえで転職先を選ぶことが、満足度の高い転職につながるポイントとなるでしょう。
【40代以降】採用傾向と転職成功のポイント
異業種転職の場合、40代以降は未経験での採用が難しくなる分岐点となります。この年代では「即戦力性」がより重視されますので、豊富な臨床経験や応募先企業に関連する疾患・治療法への深い理解、現場でのマネジメント能力などを積極的にアピールするようにしましょう。
特に、リーダー業務、教育担当、業務改善やマニュアル整備、病院運営支援などの経験は、40代以降ならではの強みです。これらは、再現性のあるノウハウとして高く評価されるだけでなく、「チームや組織の成長に貢献できる人材」としてのアピール材料になります。
経験によってはポテンシャルリーダーとしての採用も考えられますので、企業が応募者に対しどんな役割を求めているのかをしっかりと理解し、自身の経験やスキルに合った企業を選ぶことが転職成功のポイントとなります。
看護師の病院以外での転職の成功事例【職種別】
ではここで、エイペックスを利用して一般企業への転職を成功された看護師のなかから、2つの転職成功事例をご紹介しましょう。
転職成功事例①
・今までの経験を活かしながら、メーカーで実力主義の環境で働きたい
・なぜメーカーに転職したいのか?なぜその分野を希望するのか?
・なぜ実力主義の環境で働きたいのか?
担当コンサルタント:(医療機器チーム 出川 和尭 シニアコンサルタント)
◆コンサルタントが考える転職成功のポイント
「第一に、手術室でのサポートおよび重症患者対応など、幅広いご経験を積まれてきた点が『経験豊富な人材』として企業から高く評価されました。 また、研修制度や働き方などについても面接で詳しく質問され、今後の学習意欲を示せたことも良かった点です。」
◆同じような転職を考える方へのアドバイス
「看護師から企業という異業種転職では、これまでの経験を活かせるのか不安に感じる方もいらっしゃると思います。しかし、医療現場を理解しているという点そのものが、医療機器メーカー側から高く評価されることが多くあります。日々の業務のなかで身についてきた判断力や周囲との調整力、医学的知識は、環境が変わっても十分に活かすことが可能ですので、ぜひ自信を持ってキャリアを前進させましょう。」
転職成功事例②
・製品への習熟度を聞く質問(過去にどの製品を使用したか)
担当コンサルタント:(医療機器チーム エリス・ウォレン マネージャー)
◆コンサルタントが考える転職成功のポイント
「看護師からの転職では、一般企業特有の面接スタイルに慣れていない方も多く見受けられます。病院転職とは違ったエネルギーが必要であり、独特の雰囲気に戸惑う方もいるなか、米国滞在経験で培った英語力はもちろん、外資系企業に対応できるビジネスマナーや人当たりの良さも大きなポイントになりました。
他の企業からも内定オファーがありましたが、おおむね年収700万円~800万円(看護師経験のみの場合これは高評価)であったなか、1,320万円の内定獲得は前例がありません。応募先企業の専門領域やカルチャーとのマッチと、面接でそれらを自信を持ってアピールできたことが高評価につながったと考えています。」
◆同じような転職を考える方へのアドバイス
「1.日頃から使い慣れている製品・分野の企業を狙う
まずは、臨床現場で実際に使用したことのある医療機器や製品を扱う企業を優先的に検討しましょう。製品理解がすでにあるため、クリニカルエデュケーションの業務へもスムーズに移行することができ、大きな強みとなります。
2.病棟・診療科の経験に直結する企業を選ぶ
もし特定の製品経験がなくても、自身の病棟・診療科経験に関連する分野の企業は有力な選択肢となります。例えば循環器領域の経験があれば、心血管系デバイスを扱う医療機器メーカーなどで臨床知識をそのまま活かすことができます。
3.看護師資格+専門資格を最大限に活用する
看護師資格に加え、WOC(創傷・ストーマ・失禁)ナースなどの専門資格は、特定分野の企業から高く評価されます。専門性のある資格はライバルと差別化できる大きなポイントとなりますので、未経験転職でも即戦力として判断されやすくなります。
4.転職エージェントを活用し、企業面接対策を徹底する
企業では、スキルや経験だけでなく、ビジネスマナーやコミュニケーション、プロフェッショナリズムも重視されます。若く優秀な看護師であっても、企業文化への理解不足からカルチャーフィットの観点で不採用になるケースは少なくありません。エージェントと十分に相談し、企業面接特有の評価ポイントや期待値を把握しておくことが、転職成功の近道です。」
看護師が病院以外の転職先を探す際の注意点
ここで、看護師が病院以外の転職先を探す際に覚えておきたい注意点を解説しましょう。
転職活動に入念な準備が必要
常に成果を求められる環境
看護以外の仕事が多い
給与が下がる場合もある
転職活動に入念な準備が必要
一般企業への転職では、「看護師だから」というだけで採用に至ることはありません。エイペックスを利用して企業に応募した人のなかで、書類選考を通過するのは約54%であることからも、履歴書さえ出せば面接に呼ばれると確約されているわけではありません。
一般企業という異業種への転職では、これまでの臨床経験を企業が求めるスキルや役割にどう変換できるかを整理し、職務経歴書や面接でビジネス視点の言葉に翻訳して伝える準備が必要です。
また、「なぜ看護師から転職したいのか」「なぜその会社を希望するのか」についても深堀りされるため、事前の企業研究や回答準備がどれだけしっかりと行えたか、量と質が選考結果を大きく左右します。外資系企業であれば英文履歴書の提出や英語面接も控えているため、何を準備したら良いのかを確認しながら、一つひとつのステップを着実に進めていくことが求められます。心配な人は、転職エージェントのサービスを利用しましょう。
関連記事:転職活動は何から始める?事前準備から内定獲得までの進め方を詳しくご紹介
常に成果を求められる環境
一般企業では、プロセス以上に成果や数値での評価が重視される傾向があります。医療上の安全や患者満足度を最優先とする病院とは異なり、売上や対応件数、KPI達成状況などが評価指標となるため、営業でなくとも目標に対して主体的に動き、結果を出し続ける姿勢が求められます。
そのぶん、しっかりと成果を挙げれば評価に直結する環境であり、継続的に結果を出せば早くに昇格や昇給、大幅な年収アップを実現することも可能です。一般企業ならではのプレッシャーを成長機会と捉えて楽しめる人でないと、入社後の後悔や早期の離職につながってしまいます。
看護以外の仕事が多い
病院以外の職場では、直接的な看護業務はほとんどありません。資料作成、データ管理、社内外との調整、会議対応など、業務の多くはビジネス寄りの内容になります。看護師としての知識や視点は活かせるものの、「看護をする仕事」から「看護の知見を使って価値を創出する仕事」へと役割が変わる点を理解しておくことが重要です。
また、未経験での転職には新しい知識や技術の習得に一定の時間がかかることにも注意が必要です。場合によっては業務時間外での勉強など自己学習が求められるケースもあり、主体的に学び続ける姿勢が不可欠となります。
給与が下がる場合もある
厚生労働省の2024年度の調査によると、看護師の平均年収は約520万円となっています(ボーナスや夜勤手当などの特別手当を含む)。
看護師の給料は夜勤や資格手当などが充実しているため、一般企業と比較しても高い部類に入ります。企業では成果次第で高年収のチャンスが多くある一方、転職理由が給料を上げたいだけの場合は、看護師という職種は変えずに他の職場に転職して給料を上げることも選択肢としてあります。
関連記事:【転職で年収が下がる】転職すべきかの判断基準と年収を下げないポイント5選
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種(小分類)| 政府統計の総合窓口」
看護師以外の転職で転職エージェントを活用すべき理由
一般企業への転職では、病院看護師とは違った内定獲得までのアプローチ方法があります。そのため、ひとりで転職活動を行うと慣れない作業で時間がかかったり、ときに非効率なやり方で時間を浪費してしまうこともあります。
そのため、看護師以外の転職では転職エージェントの利用が不可欠です。製薬・医療機器などヘルスケアの転職を専門に扱うエイペックスの場合、各業界専任の人材コンサルタントが担当となり、二人三脚で内定獲得までのすべてのステップをフォローしてくれるためずっと効率的です(利用は無料)。
《エイペックスのサービスを利用するメリット》
転職市場や採用傾向を教えてもらえる:製薬・医療機器・ヘルスケア業界のエキスパートである人材コンサルタントが、現在の転職市場や各企業の採用動向、おすすめの企業・ポジションについていつでも情報を提供してくれます。実際に応募する企業が決まったら、面接官の情報や想定質問についても教えてもらうことができ、面接通過の確率を大幅に上げることも可能です。
自分に合った転職先を紹介してもらえる:人材コンサルタントは転職のプロです。あなたのスキルや経験がどのくらい需要があるのか、転職した場合の想定年収はいくらくらいなのかなど、あなたの市場価値を正しく判断してくれます。働くうえでの優先順位や価値観、挑戦したい分野などの話も聞いてくれ、自分に合った転職先を紹介してもらうことも可能です。内定を獲得した場合も、あなたの市場価値に見合った年収となるよう給与交渉も代行してもらえるため、自分で交渉するよりも高い給料につながるケースが多くあります。
非公開求人にアクセスできる:人気企業や好条件の求人の場合、「応募者の殺到を避けたい」などの理由から、転職エージェント経由でないと応募できない「非公開求人」が多くあります。転職エージェントを利用することでこうした求人の紹介を受けることができ、より魅力的な求人との出会いが期待できます。
履歴書作成・面接練習など選考突破に向けたサポートがある:人材コンサルタントは毎日何通もの履歴書に目を通しているため、書類選考を通過しやすい履歴書が何であるかを熟知しています。応募先企業に適した履歴書・職務経歴書になるよう添削もしてくれ、時間と労力の大幅な削減が可能です。面接の日程調整や面接情報の提供だけでなく、想定質問の洗い出しや模擬面接まで実施してくれ、あなたの面接合格を全面的にサポートしてくれます。もちろん、英文履歴書の作成・英語面接のサポートも可能です。
今後のキャリアの相談ができる:もし今後のキャリアプランがまだ決まっていない場合でも、転職エージェントとの面談を通してアドバイスをもらうことも可能です。「看護師以外にどんな可能性があるのか」をはじめ、あなたの経験や強み・志向を踏まえたうえで向いている職種や業界についても相談することができるので、これからのキャリアを形成していくうえでの基盤作りが可能です。
看護師以外の転職先を探すならエイペックスにお任せください
看護師以外の職種に転職することを決意したら、なるべく早く行動に移すことをおすすめします。転職活動にかかる時間は通常3か月といわれていますが、病院勤務は忙しく、働きながらの転職活動はさらに時間がかかる可能性もあります。いざ内定が出て退職しようと思っても、病院は退職に時間がかかることも考慮し、余裕を持った転職スケジュールを立てるのが理想です。
一方、看護師以外の転職では情報の質と準備の差が結果に直結します。医療・ヘルスケア領域に強い転職エージェントを上手に活用することで、忙しくても効率的に転職活動を進められたり、自分に合ったキャリアを選択しやすくなります。
業界特化型の転職エージェントであるエイペックスでは、実際に看護師の資格や経験を活かせる具体的な転職先や、成功事例のノウハウをご紹介しています。各企業により求められるスキルや働き方が違いますので、それぞれのメリット・デメリットも紹介しながら最適な応募先を選ぶことが可能です。担当する人材コンサルタントは、ほぼ毎日採用担当者とやり取りをしているため、最も最新で信頼できる情報を持つあなたの心強い味方となります。
応募や面接に関わることだけでなく、転職活動のスケジュールの立て方や内定獲得後の退職手続き、入社までに何を準備したら良いかなど、あなたのキャリアパートナーとしてどんなことでも相談が可能です。興味がある方は、ぜひご活用ください。
看護師の転職先に関するよくある質問
ここで、看護師の転職先に関するよくある質問に答えていきます。
Q. 看護師はどこに転職できますか?
厚生労働省の調査によると、2024年末時点で病院に勤務する看護師は65%程度です。病院以外に勤務する看護師は、診療所(約14%)、介護保険施設等(約8%)、訪問看護ステーション(約7%)、社会福祉施設(約2%)の順で多くなっています。
事業所は約0.4%と少数派ですが、CROや医療機器メーカーなど病院以外でキャリアを築く選択肢は年々広がりつつあります。
Q. 看護師におすすめの転職先はどこですか?
A. 看護師におすすめの転職先としては、医療機器メーカーや製薬企業、CRO、医療・ヘルスケア系コンサルティングファームなどの一般企業が挙げられます。これらの企業では、2~5年以上の臨床経験を持つ看護師を募集していることが多く、専門性や成果に応じて年収アップを狙いやすい点が特徴です。医療に関わり続けながら、キャリアの幅や収入面を広げたい方にとって、有力な選択肢といえるでしょう。
Q. 高年収を狙える看護師の転職先はどこですか?
A. 上記の医療機器メーカー・製薬会社・CRO・コンサルティングファームなどの一般企業がおすすめですが、日系よりも外資系企業のほうが高年収を達成しやすいでしょう。外資系は職務範囲や評価基準が明確で、成果や専門性、英語力次第で早期に年収アップ・キャリアアップが実現できる可能性が高くあります。
そのため、MRやMSL、メディカルエデュケーション、安全性、医療機器関連職、医療系コンサルタントなどへの転職を目指すと高年収が狙いやすいでしょう。
Q. 2〜5年看護師を経験してから転職するのが良いのはなぜですか?
2〜5年程度の看護師経験を積んでから転職を検討したほうが良いのは、一般企業が未経験者を採用するにあたり現場経験を必須条件としているケースがほとんどだからです。製薬企業やCRO、医療機器メーカーなどのポジションでは、看護師として培ってきた医療知識や臨床における実務経験を「即戦力」として評価しています。
病院で基礎的な実務経験をしっかりと積むことで、企業側が評価する専門性と実践的な視点が身につき、結果として転職先の選択肢を大きく広げることにつながります。
Q. 看護師が病院以外に転職するなら、まず何から調べれば良いですか?
看護師が病院以外に転職する場合、まず着手すべきは自己分析です。「どのような働き方を実現したいのか」「将来的にどのようなキャリアを描きたいのか」といった中長期的な目標を明確にしてからでなくと、ミスマッチの企業に応募したり、選考での説得力不足からかえって時間のロスにつながります。あわせて、転職で「譲れない条件」と「妥協できる点」の優先順位を整理しておきましょう。
自己分析で進むべき方向が見えたら、具体的な職種の情報収集へと進みます。求人サイトを確認しながら、「その仕事内容は自分の経験を活かせるのか」、「採用の可能性は高いのか」、「自分の優先順位と合致する仕事か」を確認しましょう。
特に病院以外の転職が初めての場合、一般企業特有の選考基準や面接マナーを習得してからのほうが、選考通過の確率が高まります。業界専門の転職エージェントに相談すると、転職活動のすべてのプロセスをフォローしてくれますので上手に活用しましょう。
Q. 未経験でも採用されやすい職種は何ですか?
未経験の看護師でも採用されやすいのは、CRO/CSOが募集する職種です。特に、治験関連職種であるCRAやCRC、安全性情報管理/PMS、ドラッグインフォメーションなどは看護師経験との親和性が高く、転職後も業務に馴染みやすいでしょう。CSOのMRなどもポテンシャル採用を受け付けており、成果を出して早くステップアップしたい人に向いています。
ただし、一般企業の未経験採用は2~5年程度の臨床経験が必須条件となることが多いため、まずは現場で経験を積むことが重要です。
Q. ワークライフバランスを重視するなら、どの転職先がおすすめですか?
一般企業に勤める場合、どの職種であっても基本的には週休二日制で深夜勤務がなく、プライベートの時間が確保しやすいというメリットがあります。在宅勤務やフレックスタイム制を取り入れ社員の働きやすさを重視している企業も多く、病院勤務よりも体力的な負担や残業が少なく生活リズムを安定させやすいでしょう。
ワークライフバランスを最も重視して仕事を探したいという場合には、産業看護師、CRC、安全性情報管理、ドラッグインフォメーション、カスタマートレーナーといった職種が特におすすめです。